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2009年11月14日 (土)

甥の無念を想う!

先般のブログで触れましたが、小生の甥(S・F君)は今年7月に早世しました。41歳の若さでした。今年の1月上旬に千葉大病院に入院して2月に手術したが、一部の部位は手術出来ずにそのままに、3月には退院してその後4ヶ月間は元気に今まで行けなかった所まで出かけ、朝から晩まで大いに活動の様子でした。

本人にも癌告知していましたが、一部摘出出来ていない事までは、伝えて居なかった模様です。肝臓・肺・胃の癌は殆んど摘出しましたが、膵臓のみそれは出来ませんでした。従って担当医は残された寿命に付き、親族には知らせ本人のみ知らせずで、退院時には良くなったので、伸び伸びやって大丈夫と伝え、最後の時間を自由に使わせてくれた模様でした。

7月上旬には再発ないかどうか、検査のため来院するように担当医から言われていたため、本人は元気に自分で車を運転して千葉大病院に行ったようです。担当医よりそのまま即入院を通告されて、入院しましたが一週間後帰らぬ人となってしまったのです。

余りにも早い逝去のため、母親が熱海市から病院に着いた時には、既に口も聞けず「お母さんごめん・・・・」最後の一言を言うのが精一杯だったようです。小生も最初の入院時には2回ばかりお見舞いに行きましたが、二回目の入院時にはお見舞いに行く間もなく大変残念でありました。

甥S・F君は1968年1月28日に、父親(古堅宗憲氏)母親(ミヤさん・小生の妻の姉に当たる方)の間に生れた、たった一人の長男でした。生れて間もなく一歳の誕生日を前に父親・古堅宗憲氏は1969年1月9日未明に、神宮外苑にある日本青年館の火災事故に遭遇し運悪く焼死した。沖縄の現地には、同氏の銅像が立てられており、その貢献が称えられています。

同氏は沖縄県人会事務局長であり、生涯をかけた沖縄返還運動にとり組んでいる最中の出来事でした。当時の沖縄県知事・屋良朝苗氏の秘書的存在でもありました。沖縄問題に深い理解をお持ちであった、ノーベル賞作家の大江健三郎氏とも懇意にして居りましたので、古堅氏の急死を悼み大江氏はその後「沖縄ノート」と言う本を執筆されております。

1970年9月に岩波新書より出版されました。古堅氏についてはこの沖縄ノートに詳しく書かれて居りますが、沖縄の小さな島出身の極貧の中、東京外国語大学に入学したが、中退してまで、沖縄返還運動に命をかけた人でした。

甥のS・F君はその背中に「父親の名」「大和魂」の文字を刺青していました。これは逝去してから分りましたが、同君がどんなにか父親に会いたかったかの記しでもありました。同君は航空技術専門学校を卒業して、航空機整備技術士の免許も取得しましたが、「古堅サイデイング」の会社を創業して、新築住宅の内装工事の仕事で活躍していました。

本人は「タバコ」も「酒」もやらずに健康には自信を持っていて、結婚式の準備を進めていた矢先の訃報でした。父親も38歳で逝き、子息も41歳で早世という運命となりましたが、果たせぬ夢は今生きている者が引継ぎ、成し遂げねばならぬものと深く心に刻んだことでした。

沖縄は今も鳩山総理・オバマ大統領で普天間基地問題を検討されていますが、良い結果が出ると有難いと思う次第であります。以上

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