平成の「坂本龍馬」その23(現代の「船中八策」個別解説①)
さて、ここでもう一度、先にご説明したところの三視点法により、現代の時代がどの辺の次元にあるのかを確認してみたいと思います。
社会の構成単位を規模順に並べると次のようにも表現できます。
部落ー郷士(下士)ー上士ー土佐藩-日本ー世界(地球)ー太陽系惑星群ー銀河系宇宙ー局部銀河群ー銀河群ー局部銀河団ー銀河団ー局部超銀河団ー超銀河団ー大宇宙
ここで、幕末の坂本龍馬たちの活躍した頃の一般社会の常識的認識は「部落ー郷士(下士)ー上士ー土佐藩」の世界が当時の世の中でした。その世の中に窮屈を感じ坂本龍馬たち一部の過激(意識の高い)な者達が、藩(国)を脱藩し自由の身になり、世界を感じながら、藩を超えた日本を創り出し問題解決したのが、明治維新であります。
当時の一般人は「部落ー郷士ー上士」=土佐藩の狭い世界が全てで、その狭い世の中で一生を過ごし、精一杯の生活をしていたのが実情です。しかし、龍馬たち一部の者はその世の中に疑問を持ち、不正義の世の中を改革する必要性を感じたために、若者の疑問のエネルギーを結集して世の中の転換を成し遂げたものです。
世の中の転換の先導役であった尊皇攘夷思想(後に開国思想に転換)の者たちを含む一部のリーダーたち(吉田松陰、横井小楠、藤田東湖、勝海舟、坂本龍馬、大久保利通、西郷隆盛、桂小五郎、他)の視野には「民ー武士ー藩ー日本ー世界」一般人とは違いもっと視野が広くその方向に向け行動をしていました。
社会の型を三視点法で捉えるならば、幕末から明治の変革は「藩」-「日本国」へ脱皮して世界を見据える型にしたものです。これを人間の側面から捉えるならば、「土佐人」ー「日本人」へ脱皮して「外国人」に対する型に変革したものです。
この図式を現代の「平成維新」で見直すなら、昭和の幕末から平成への変革は「日本国」-「地球合衆国」へ脱皮して宇宙時代を見据えることであり、これを人間の側面から捉えるならば、「日本人」-「地球人」へ脱皮して「宇宙人」に備える事となります。
「日本」-「地球」-「宇宙」の図式は「日本人」-「地球人」-「宇宙人」にも変換できます。
幕末の頃は、龍馬のように「藩」を許可無く勝手に出ると「脱藩」といって、脱藩者として罪人扱いです。脱藩後は浪人者で手形が無いため他国(他の藩)には容易に入国出来ません。藩境には関所があり入国できないため裏山等をこっそりと忍び入ることとなります。
平成の現代はどうかと言いますと皆さんも良くご存知の通り「日本国」を許可無く出ることは堅く禁じられていますので、通常は許可書「パスポート」を取得してから海外に出国します。パスポートを取得しないで出国すると密出国であり、他国では、密入国として罰せられ見つかれば国外退去処分となり強制的に送り帰されます。
現代の関所は「通関」であり、空港や船の港にあります。国際ビジネスマンやプロサッカー選手・プロ野球選手・プロゴルフ選手・海外旅行者等は皆パスポートを取得してから海外へ出ています。これは当たり前の事としてだれも文句を言いませんが、しかし、欧州連合国内ではすでにパスポート不用で自由に移動出来ます。現在既に我々の世の中より一歩先に行っています。
幕末の頃も、日本は当時の欧米に比べ、相当遅れていたため、追いつこうと「富国強兵」や「殖産興業」で頑張って今日に至りましたが、やっと追いついたかなと思ったら、またも、欧州連合は100年先を走っている状況です。
現在のアジアは早くこの状況に目覚め、手を打たないと手遅れとなり、欧米の後塵を拝し、新たな植民地化とされかねません。歴史の流れは、このように将来はアジアでもパスポートが不用の世の中になるでしょう。またそうしないとこの世界の大きな矛盾となり、問題が起ってきます。
また、犯罪者も国が違うと判決の結果も違い、ある国では、麻薬売買した場合には、懲役刑程度の軽い扱いであるが、また、ある国では厳しく、死刑となるなど、同じ人間なのにどこか矛盾を感じるものがあります。将来は同じ刑法で裁く必要がありそうです。今では海外も国内旅行並みに頻繁に行き来していますので余計に疑問を強く感じます。これらの疑問を凝縮して変革のエネルギーに変えて、今の世を転換すべき時と思われます。
その24に続く 以上
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