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2010年9月 5日 (日)

「平成の船中八策」を実現する市民の会、その120[欧州連合における(トルコのEU加盟問題⑭)」

2004年12月16日、EU加盟国首脳は、トルコとの加盟交渉を開始することで合意に達した。開始日は、2005年10月3日である。

 2004年12月、EU加盟国首脳は、トルコとの加盟交渉を2005年10月3日に開始する計画を示した(欧州理事会決定)。10月3日までに、アンカラ政府は、① 制度改革の推進、② キプロス共和国の承認(同国との関税同盟協定の締結)、③ 宗教的および民族的少数派の保護に取り組まなければならないとされているが、昨年12月の欧州理事会の決定以降、改革路線は弱まっている(Rehn欧州委員、トルコの制度改革に懸念示す)。そのため、12月の決定は誤りであったとの声も聞こえる。

 従来、左派政党はトルコのEU加盟を支持してきたが、欧州議会内の社会党会派やドイツ社民党(SPD)の中からも懐疑論が主張されるようになっている。このような状況下、「トルコの後見役」を務めるドイツの Schröder 首相は、2005年5月3日、アンカラで Edrogan 首相と会談し、加盟交渉を予定通りに開始するには、制度改革が現実に実施される必要性を強調した。特に、キプロス共和国を(間接的に)承認することと、少数派の権利保護の重要性を指摘したが、Erdgoan 首相は具体的なコメントは避けている

 アンカラ訪問に先立ち、Schröder 首相は、トルコのEU加盟を実現させる上で、両国間の緊密なパートナーシップが重要であると語っている。また、制度改革が容易ではないため、何らかの後退もありうるであろうが、断固とした取り組みと「メンタリティーの改革」が不可欠である と強調している。さらに、Erdogan 首相の見解に同意し、① EUが北キプロス(トルコ系キプロス)に2億5900万ユーロの補助金を給付すること(これは、2004年4月、キプロス島の統一案が流れたことにより、実現していない)、また、② フランスとの間で生じているアルメニア人大量虐殺問題については、国際的な歴史専門家グループに鑑定を求めるべきとしている。 

ド イ ツ と ト ル コ トルコ国旗

 第2次世界大戦後、ドイツ

内には、多数のトルコ

国民が移住し、戦後の

経済ブームを支えた。ド

イツ各地には、現在でも

多数の移民2世ないし3

世が居住している。従来は、

二 重に国籍を取得しえ

たが、国内法の改正に伴い、

2000年以降は、どちらか一

方の国籍しか認められない。

そのため、何十万の

トルコ系住民は、ドイツ

国籍を失うことに

なった。2005年5月3日、

アンカラを訪問

したドイツの Schröder

首相は、問題の解決に迅

速に取り組む意向を

示した。 ドイツ・トルコ間の

経済関係は緊密で、

伝統的に、ドイツはトルコ

にとって最大の貿易パート

ナーとなっている。とりわけ

過去18ヶ月間は、ド

イツ系企業の進出

も大幅に増えている(2001

年以降、ドイツからの輸出

量は2桁の伸びを見せ、

特に、2004年は32%の

成長を記録し、輸出量は120

億米国ドルに達している)。

そのため、両国間の関係の

強化や、ドイツ政府による

トルコのEU加盟支援は、経済

面を重視しすぎている

と批判されることもあ

る。特に、保守系政党は、

民族・文化・宗教的相違を

理由に、トルコのEU加

盟に反対している。ドイツ

国民の3分の2も、トルコの

EU加盟に消極である

とされる他、2005年に

入ってからは、

与党内からも批判が

発せられている。

(参照)

FAZ v. 4. Mai 2005 ("EU-Beitritt:

Schröder drängt die Türkei zu

weiteren Reformen")

FAZ v. 3. Mail 2005 ("Türkei:

Bundeskanzler kommt in einer Boomzeit")

Die Presse v. 4. Mai 2005 ("Schröder

geht auf Distanz zur Türkei")

Die Welt v. 3. Mai 2005 ("Kanzler

fordert von Ankara Mentalitätswanden")

 

(2005年5月4日 記)

          その121に続く                   以上  

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