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2010年9月26日 (日)

「平成の船中八策」を実現する市民の会、その141[欧州連合における(トルコのEU加盟問題35)」

3. EU加盟交渉

 トルコは、女性が大学内でスカーフを着用することを禁止していたが、2月9日、トルコ議会は、この禁止措置を廃止した。スカーフ着用を認めることは、社会のイスラム化につながるとして反対運動も展開されたが、圧倒的多数の議員が禁止措置の廃止に賛成した。

    公的場所におけるスカーフの着用に関する問題

    憲法裁判所、スカーフ着用禁止を復活させる

 この問題は、大学内でのスカーフ着用を容認する与党 AKP の活動禁止といった問題に発展することになるが、2008年3月、トルコの憲法裁判所は、検察官の要請(国会審議が終了するまでAKP や同党所属議員の活動を禁止すること)に応じ、政教分離の観点から、イスラム教を信奉する与党 AKP の合憲性や、同党に属する71人の政治家(Erdogan 首相やGül 外相を含む)の政治活動禁止について審査することになった。なお、憲法裁判所は、1998年にもイスラム政党の活動を禁止している。現行司法制度の下では、裁判所の介入は困難になっているが、憲法裁判所の審査開始は、単なる国内の政治問題の域を超え、トルコの民主化や権利保護制度の改善を求める西欧諸国に衝撃を与えている。欧州委員会の Barroso 委員長と Rehn 委員(EU拡大担当)は、4月中旬にイスタンブールを訪問した際、政党禁止は民主主義原則に反すると批判している。また、トルコがEUに加盟しうる見通しを明確に示し、窮地に追い込まれている与党 AKP を支援した。もっとも、これはトルコのEU加盟を保障するものではなく、EU加盟はトルコの制度改革(つまり、EU加盟要件の充足)にかかっていることを付け加えている。この点に関し、欧州委員会は、人権保障(表現の自由や政党活動の自由の保障)や アンカラ議定書 の誠実な実施がキー・ポイントとなることを繰り返し指摘している。なお、トルコの議定書不履行に基づき、現在、加盟交渉は中断しているが、Rehn 委員は、2008年6月中に2つの章(会社法と知的財産権)の交渉を開始し、また、フランスがEU議長国を務める同年下半期には、エネルギー政策を含む新しい章の検討に入る計画を示した。交渉は、全35章の内、まだ6章しか開始されていないが(これに対し、2005年に同時に加盟交渉が開始されたクロアチアは、18の章で交渉が行われている)、新たな政治的不安定要素は、EU・トルコ間の関係強化に新しい風を吹き込んている 。なお、トルコ政府は、2013年までに加盟要件を充足させるという野心的な目標を立てている

 ところで、2008年下半期、スロベニアからEU理事会議長国のポストを引き継ぐフランスは、オーストリアと並び、トルコのEU加盟に強く反対してきた。前政権は、この問題について国民投票を実施する規定をフランス憲法の中に設けたが(第85-5条)、現政権はこれを改める方針を立ている。2008年4月23日、内閣(Conseil des ministres)は、国民投票の実施を大統領の判断に委ねるとする法案を採択している。

   New Sarkozy 大統領、態度を改める

 他方、オーストリアの Plassnik 外相は、4月21~22日にトルコを訪問した際、EU加盟ではなく、緊密なパートナーシップ関係を構築すべきとするオーストリアの提案を再び示したが、トルコの Babacan 外相は、そのような代替案に同意していない。
 

 なお、EU加盟に対するトルコ国民の態度は複雑である。国民の上層階級は政教分離に賛成し、CHP (政教分離を唱える野党)を支持する割合が高いとされるが、CHP 支持者の大半はEUに懐疑的とされる。他方、圧倒的多数の中間層は AKP を支持する一方で、EU加盟に賛成する者も多いとされる。なお、「非常に信心深い」とするトルコ国民は増えているが、それでも、敬虔な国民は約3分の1に過ぎないとされる。

 終わりに

 西欧諸国とトルコの接触は何も真新しいものではなく、欧州統合の過程において両者の関係はさらに強化されていいるが、前述した一連の案件は両者間の社会・文化的違いはまだまだ大きく、EU統合の基盤となる精神的一体性ないし「トルコのヨーロッパ化」はまだ十分に確立していないことを鮮明にしている。特に、EU側にとっては、加盟候補国をより良く理解しなければならない段階にあると言える。これらは双方の政治関係に影響を及ぼすが、経済的には、双方の関係は良好であり、さらなる発展を遂げている。2月12日より、トルコは、EUの 競争力・革新枠組みプログラム(The Competitiveness and Innovation Framework Programme [CIP])に参加することになった。同プログラムは、ヨーロッパ企業(特に中小企業)の競争力強化や経済活動支援を目的とし、Barroso 欧州委員会が2007年に発足させた制度で、2013までの実施期間中に36億ユーロの予算が組まれている。EUやEEA(欧州経済地域)に加盟している国以外では、クロアチアとマケドニアも同プログラムに参加している 。

(参照) Die Vertretung der Europäischen Kommission in Deutschland, EU-Nachrichten 2008, Nr. 14, Seite 1 („Die Türkei besser verstehen“)

Die Presse v. 21. Februar 2008 ("Türkei: Kirchen erhalten Land zurück")

Die Presse v. 21. April 2008 ("Türkei-Beitritt: Neuer Schwung für Verhandlungen")

Der Standard v. 1. Mai 2008 ("Türkentum"-Paragraf: Brüssel lobt Reform")

FAZ v. 13. März 2008, Seite 6 ("Der Westen, der Westen, der Westen")

 

Germany meets Turkey の公式サイト

その142に続く                             以上




(2008年 5月 3日 記)

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