「平成の船中八策」を実現する市民の会、その213[欧州連合における(再生可能エネルギー開発問題22)」
2-7 エネルギー転換:2030 年RES 供給率100%(ドイツ)
(ドイツ・Fürstenfeldbruck 地域)
背景
Fürstenfeldbruck(人口19 万1,000 人、面積434.84 平方キロメートル)
は、バイエルン州の中で最も人口密度の高い地域である。しかし、同
地域は、都市部のほかに、農村地域も抱えている。
1993 年以降、「ローカル・アジェンダ21」を実施してきた結果、同地域
の状況は大規模なRES の採用に向かって大幅に改善された。
2000 年4 月、第1 回エネルギー・フォーラムが開催され、同地域のエ
ネルギー供給はすべて再生可能資源で賄うとする決定が公表された。
この決定に基づき、2001 年1 月、ZIEL21 が設立された。現在、この
機関は、同地域における中核的な調整機関として、エネルギー転換
プロセスの策定、様々な作業グループの調整、広報活動などを実施
する責務を有している。
Promoter
ZIEL 21 e.V.
目標/活動
Fürstenfeldbruck 地域政府は、環境を保護し、地域経済を推進する
ために、2030 年までに同地域のエネルギー供給をすべて再生可能
エネルギー資源で賄うという目標を設定した。
この目標達成のために、
①現在のエネルギー消費量(6,000 GWh/年)を半減させる、
②再生可能エネルギー資源の利用を拡大する、の2 つの課題に取
り組む。 また、地域内のエネルギー資源の活用を優先する。
Fürstenfeldbruck 地域のエネルギー転換のためにZIEL 21 が実施
する活動:総合的広報活動および地域内での意識の向上・消費者、
職人および地域社会のためのワークショップの開催
・消費者、地域社会および各地域への情報伝達のためのウェブサ
イトの作成
・消費者と地域社会に情報を提供するための文書や報告書の作成
・Fürstenfeldbruck 地域に関する持続可能性報告書の作成
・消費者向けの資料作成
ネットワークの構築
・技術ノウハウ、最善の慣行および最善の戦略に関する作業
グループ間の情 報交換
・作業グループや技術システムに関するガイドラインの策定
・建設業者、オペレーターおよび保守要員のための訓練資料作成・
ワークショ ップ開催一般消費者、地域社会および業者に対する
カウンセリング
・文書や報告書の作成
・太陽熱温水システムおよび太陽光発電システムに関して、ユーザ
ーの信頼を得るための標準的なシステムとサービスの確立
・地域社会、消費者および業者のためのワークショップ開催
・消費者向けの資料作成
地域または地域社会による投資の促進
・バイオマスを利用した暖房システム、バイオガスプラントおよび太
陽光発電プラントに対する地域社会からの投資促進
住民による投資の奨励
・中規模な太陽光発電システム、バイオマスを利用した暖房
システム、または、その他の再生可能エネルギー・システムなどに
対する地域住民の投資奨励技術開発の強化
・自動車用燃料転換のためのシステムとサービスの開発(ガソリン
代替植物油の開発利用)
・地域社会に適用される標準化された中規模PV 実証プラントの開発
・地域レベルでのバイオガスプラント・モニタリング
新会社設立に対する支援
・技術的ノウハウ、最善の慣行および最善の戦略に関する作業
グループ間の情報交換
・作業グループや技術システムに関するガイドラインの策定
・再生可能エネルギー・システムの設置、運営および保守のための
新会社の設立
・農村地域での、植物油プラントやバイオガスプラントなどの新会社
設立
・職人、建築技師およびエンジニアなどで構成された新会社の設立
(省エネ型の建築物の新築や改修を専門とする会社)
その214に続く 以上
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