「平成の船中八策」を実現する市民の会、その276[欧州連合における(言語問題⑫)」
ドン・キホーテ
エスペラント語により、一般の旅行客でも、外国の人の言っていること
が理解できたり、また話せたりするようになります。そして外国や外国
の文化への関心が高まり、言語の関心も高まるはずです。今に、
英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語だけでなく、デンマーク語、
日本語、アラビア語、エストニア語といった言語を勉強する人も増える
でしょう。若いころ、私はストックホルムでスペイン語を勉強していると
いう港湾労働者出会いました。彼は一体なぜスペイン語を勉強する
ことにしたのでしょうか?実は、彼はセルバンテスのドン・キホーテを
読んで、スペイン語やその文化に興味を抱くようになったのだそうです。
また彼は、原語でドン・キホーテを読めるようになりたいとも言ってい
ました。このような例について、エスペラント語入門でもっとお話したい
と思います。
語学天才のエリートたち
エスペラント語という国際語で対抗しなければ、EU連合の共通語は
英語になってしまうでしょう。少なくともこれから50年間、EUでは英語
が国際語として使われるでしょう。そして、EUの義務教育の学校で行
われている教育をすべて英語に切り替えないことには、英語を自国
語としない国では、語学に長けたエリートしか英語を使いこなせない
という状況に陥るでしょう。しかしそんなことをしてしまったら、
ヨーロッパのほかの言葉や文化が追いやられてしまいます。そして
世界は貧弱になってしまうのです。
世界中の国々
世界中の多くの学校が、もうすでにエスペラント語を学習科目に加
えようと動き出しています。22カ国110大学でエスペラント語が教え
られています。日本を始め、中国、韓国、ブラジル、スウェーデン、
フランスなどの国々です。
北京のラジオ番組を聴こう
2008年までに、中国語がインターネットの最大言語になるといわれ
ています。これから20年もしないうちに、世界を率いる科学国家かつ
貿易国家であるアメリカに、中国が取って代わってしまっていたとし
ても何の不思議もありません。世界には、英語話者の3倍もの中国
語話者がいるのです。それにもかかわらず、中国人が科学の新発
見などを英語で発行するのは不思議ではありませんか?そうです!
もしエスペラント語を始めないなら、私たちは中国語を学ぶべきなの
です。現在の中国の指導者は、エスペラント語を国際語にすることに
肯定的な態度を示しています。それは、北京でエスペラント語の日刊
ラジオ番組が放送されていることや、少なくとも雑誌三冊が
エスペラント語で発行されていることからわかります。
明日ではもう遅い
私たちは自分たちに対してだけでなく、次の世代に対する責任も同時
に背負っているのです。みなさんは、私たちの次の世代にどんな世界
を残したいと思いますか。エリートが英語と中国語を操り、ほかの言葉
が二流言語に甘んじている世界を望みますか。ほぼどの国でも、次世
代の人々が学校教育の大半をエリート言語の勉強につぎ込み、それ
でもなお十分に習得できないままに終わることを望みますか。世界中
のそれぞれ固有の文化が、アングロ・サクソン文化、中国文化、その
他の優勢言語の文化に次々と染まっていく世界を望みますか。決定権
はあなたにあるのです。進むべき道を選んでください。どの言葉を支え
ていきたいのか選んでください。もしあなたが多様な言語と文化が存在
する世界を選ぶのだとしたら、それはエスペラント語を選ぶということ
です。ほかに選ぶ道はないのです。進む道を選んでください。言葉を
選んでください。明日ではもう遅いのです。
私は決して、英語や中国語、またこれらの文化に対して、反感をもって
いるわけではありません。ただ、英語や中国語以外のほかの言葉や
文化にも、生き残る余地が必要だと言いたいだけなのです。
世代は移り変わります。私たちの後に少しでもよりよい世界を残すため
に、努力しなくてはならないのです。言葉の壁を越えて、みんなが自由
に言葉を交わせる世界です。様々な言葉や文化が生きていて、色々な
違いがあるけれど、みんなの共通の言葉も存在する世界です。
私たちが共通の言葉をもって出会える日は、みんながお互いを同じ仲間
だと思える、お互いを許し合える、その可能性が大きく拡がる日なのです。
その277に続く 以上
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