「平成の船中八策」を実現する市民の会、その292[欧州連合における(言語問題28)」
私のものでもあなたのものでもある
エスペラント語は、特定の人のものではありません。みんなのものなの
です。植民地時代の産物でも、歴史的な重荷を背負った言語でもあり
ません。小国だけでなく日本のような大国においても、エスペラント語
が高く支持されているのは、主に、エスペラント語が中立的な言語であ
るという理由によります。みなさんも、ちがう国からきたエスペラント語
話者同士が話しているところを見たり聞いたりすれば、その会話の中
に「自由」や「理解」が感じられること、会話が明確であることに気づき、
きっと驚かれることでしょう。
エスペラント語に対する様々な偏見:
- エスペラント語は自国語を追いやる。まちがい。今日、多くの 小数言語を消滅の危機に追い込んだのは、英語のような大国 の言語なのです。
- エスペラント語は文化をもたない。まちがい。 エスペラント語は 115年以上にもわたって使われてきました。エスペラント語には 言葉と言葉の間に平等と正義、人々の間には理解と寛容の歴 史を築いてきました。多数言語の文化も、少数言語の文化もそ れぞれ同じように大切に守り伝えてきたのです。
- エスペラント語はヨーロッパだけの言語である。まちがい。 エス ペラント語はヨーロッパとアジアに関係するインド・ヨーロッパ語 をもとにしています。
- エスペラント語は語彙が少ない。まちがい。 エスペラントはたい ていの言語より語彙が豊かです。エスペラント語は論理的で体 系的に構成されているので、簡単に語彙を増やすことができま す。例えば、「歯」という意味の英語は tooth(単)– teeth(複)で すが、エスペラント語では dento – dentoj です。また「ねずみ」 は英語でmouse(単)- mice(複)ですが、エスペラント語では muso - musojです。このように –j をつければ複数形になります。 また英語の learn「学ぶ」- school「学校」と、エスペラント語の lerni - lernejo を比べてみましょう。–ej は場所を表し、もとにな る単語が行われている所を示します。つまり lernejo は「学ぶ所」 という意味です。例えば「豚」は英語で pig、「豚小屋」は sty です。 エスペラント語ではそれぞれ「豚」が porko で、「豚小屋」が porkejo となります。エスペラント語は、他の言語にはないような 語彙や表現がたくさんあります。エスペラント語の語彙は少なく なんかないのです。エスペラント語では、世界中から何千人とい う参加者が集まる会議が、通訳なしで実現されています。また、 4万冊もの本が、エスペラント語で書かれたり、翻訳されたりし ています。
- エスペラント語ができても役に立たない。まちがい。 エスペラント 語話者の多くは、外国語に堪能です。彼らがいうことには、エス ペラント語は旅行するときに、とても役に立つそうです。エスペラ ント語を使っている人たちは、外国に行っても、よその国の人と は見なされず、エスペラントを話す人々や国際的な興味をもつ 人たちとすぐに友達になることができます。
- エスペラント語はすばらしい考えだが成功しない。まちがい。 考え方を変えたくない人や特権を失いたくない人は、常に新しい ことに反対してきました。その昔、新ギリシャ語、新ノルウェー語、 新チェコ語も、当時の文化的エリートたちの反対に遭ってきまし た。エスペラント語は、当初から様々な特権階級の人々に反対 されてきました。独裁主義政権下にある国々で、エスペラント語 が禁止されたこともあります。それでも、エスペラント語は世界の 隅々にまで広がっていったのです。それは政治家のおかげなど ではなく、ちがう国の人たちと簡単に話し合うことができれば、 もっとよい世界が開けるだろうと信じる、一般の人々の手によっ て広がっていったのです。
- エスペラント語は人工言語であって、真の言語とはいえない。 まちがい。 エスペラント語は、人々の手によってつくられた言葉 です。どの言語もすべて人間によってつくられたものです。 エスペラント語がほかの言葉と違う点は、科学的な根拠に基づ いてつくられたという点です。異なる言語を母語にもつ人たちの ために、コミュニケーション手段の言語として、簡単に学べるよ うにつくられました。この点において、エスペラント語は、期待以 上の成果を上げています。
- エスペランティストは、全人類がエスペラント語を話し、他の言葉 を話さないことを望んでいる。まちがい。 エスペラントティストは みな、常にそれぞれの国の言葉を尊重し、守ろうとしてきました。 エスペランティストのなかには、エスペラントを学んでから他の 国々や人々にも興味をもつようになり、別の外国語も学ぶよう になった人はたくさんいます。
- エスペラント語は私には難しすぎる。正しい。 エスペラント語 は自分には難しすぎる。その通りです。自分のことはあなたが 一番よくわかっています。でもエスペラント語は、ほかのどんな 言葉より、ずっと簡単なのです。
通訳なしの国際大会や会議が、毎年100回以上、エスペラント語で開
催されています。最も大きな大会は、世界大会です。1997年アデレード、
1998年モンペリエ、1999年ベルリン、2000年イスラエルのテルアビブ、
2001年クロアチアのサグレブ、2002年ブラジルのフォルタレザ、2003年
スウェーデンで、それぞれ開かれました。そして、2004年には北京、
2005年にはリトアニアのビリニュスで開催される予定です。2000年、
エスペラント語を話すアラブ諸国の人たちのための会議が、ヨルダン
のアンマンで開かれました。2001年にはメキシコシティで、第5回全米
エスペラント大会が開かれました。そして2002年、アジア諸国の
エスペラント語話者のために、ソウルで会議が開催されました。
その293に続く 以上
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