ブラジルのまだ知られていない種族たち!
2011年02月05日
公開されたブラジルの未接触の種族の映像
全体に字幕をつけようかとも思ったのですが、ちょっと問題もありそうでしたので、いくつか写真を掲載します。

▲ 一家のようにも見える大人と子どもたち。左から2人目の女性のような人物は撮影している飛行機を指さしています。ほぼ全員、弓のようなものを持っていて、(飛行機に対しての)一種の警戒態勢でもあるのかもしれません。

▲成人と思われる3人。赤い塗料を体に塗っています。やはり、飛行機が気になるようで見ています。

▲ 住居。周囲にバナナの木がたくさんあります。煙が立ち昇っています。
Video: Uncontacted Tribe in Brazilian Jungle
Wired Science 2011.02.04
ブラジルのジャングルの未接触の種族の映像
ブラジルのジャングルに住む未接触の種族のビデオが発表された。
このパノア・インディアン( Panoa Indians )と考えられている種族は、ブラジル国立インディアン財団( FUNAI / Brazil's National Indian Foundation)によって、遠方からモニタリングされていた。ブラジル政府は彼らとのコミュニケーションに関しての責任を負っている。
世界に 100種族程度がいると思われる未接触の種族の多くは、この南米のアマゾン川周辺に住んでいるとされる。
1987年までは、そのような種族とコンタクト(接触)することはブラジル政府方針だったが、しかし、コンタクトには、特に病気などを含んだ多くの問題がある。遠く離れて孤立して生活し続けてきた人たちには、世界のメインストリームでは一般的である病原体に抵抗や免疫を持たない可能性がある。
そのこともあり、現在のブラジル政府の政策では、遠方から見るだけのコンタクトに限って許可している。また、これにより、少数民族を他者の侵入から保護する意味もある。
残念ながら、これらの未接触の少数民族の多くは、森林の伐採や鉱業の開発によって脅かされている資源の豊富な地域に多く住んでいる。そのために、政府に圧力がかかることもあるようだ。
これらのビデオは、種族の擁護活動を行っているサバイバル・インターナショナルと、英国 BBC のヒューマン・プラネットによりリリースされた。これらの映像は、そこに未接触の種族がいることの法的な証拠となり、それらの地区を保護することに意味を持たせるものだ。
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(訳者注) 昨年の夏(南米では冬)、この南米一体を未曾有の寒波が襲いました。この部族の衣装も住居も、暑さのほうはともかく、寒さのほうにはあまり対抗できない感じはします。
あと、今回の記事とは関係ないですが、以前、「中世のヨーロッパ人の南米の侵略時の推定犠牲者の数」という資料を記したことがあります。そこから少し抜粋しておきます。
・(資料)ヨーロッパ人による南米侵略の推定犠牲者数 (2010年04月10日)
清水 馨八郎著「侵略の世界史 - この500年、白人は世界で何をしてきたか」より。
コロンブス以来、スペイン人の征服者によって中南米の原住民のインディアスが、約一世紀の間にどれほど犠牲になったかを推計してみる。
これをカリブ海地域と、メキシコ中央部とアステカ地域と、ペルー中央部のインカ地域に分類してみる。
カリブ海地域の犠牲者 38万人
アステカ地域の犠牲者 2400万人
インカ地域の犠牲者 820万人
以上、【約3300万人】である。
ではコロンブスが到着した1492年頃、【これらの地域の原住民の数】は、どれほどだったのだろうか。
☆多くの研究者が大雑把な推計を試みているが、それによると最大推計で1億1千万人、中間推計で7000万人、最小推計でも4000万人である。
【インカ帝国が完全に滅亡】した1570年ごろ、この地方の人口は合計【1000万人に激減】してしまっていた。
これは最大推計の1億1千万人からみると【約十分の一】に減ったことになり、ほぼ1億人ものインディアスがヨーロッパ人の征服の犠牲になったことになる。
この数は、【直接の殺戮】だけでなく、ヨーロッパ人がもたらした伝染病の【天然痘やチフス】による死者も含まれている。
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関連記事:2010年の南米の異常気象
・南米の大寒波:ペルーで国家非常事態宣言 (2010年07月25日)
・ブラジルの海岸に500羽以上のペンギンの死骸が打ち上げられている (2010年07月23日)

・(南米の干ばつ)雨乞いが始まったガイアナ (2010年04月10日)
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