「平成の船中八策」を実現する市民の会、その309[欧州連合における(言語問題45)」
だからこそ、勤勉な日本人がエスペラント語を
支持するべきなのです
みんなが、どこの国の人とでもアイデアを交換し合える世界になれば、
英語を話す人々も含めて、すべての人が、その恩恵を受けることが
できるのです。人々が出会い、言葉を交わすことができたら、国際
理解や経済成長が抱える問題にも、新たな解決策が見つかり、限り
ない友情の輪が広がることでしょう。こんな世界なら、人々は楽しく、
安心して暮らすことができるでしょう。このような世界を実現させるには、
国際コミュニケーションのための言語を、みんなで一緒に選ばないと
いけないのです。そして、その言葉は簡単に学べる言語でなくては
なりません。どこか一国の言語でなく、みんなの言語である言葉で
なければならないのです。この条件に適う言葉であれば、それは何も
エスペラント語でなくたっていいのです。
中東の平和の存続には、このような言語が鍵となります。石油の
もたらす富にもかかわらず、アラブ諸国は最も発展していない地域の
一つです。例えば、アラブ人の成人の43%は読み書きができず、この
数字は発展途上国の29%とそれほどかけ離れた数字ではありません。
また6歳から15歳の何百人という子ども達は、学校に通っていません。
9世紀のアル・アムーン以来、たった10万冊しかアラビア語に翻訳され
ていないのです。この10万冊という数字は、一年間にスペイン語に訳
される本の冊数と同じなのです。石油を計算に入れなければ、アラブ
諸国全体の貿易総額はフィンランドにも満たないことが、世界銀行の
統計により明らかになっています。人口500万人のフィンランドに比べ、
アラブ諸国全体の人口は2億8000万人です。アラブ人の5人に1人は、
たった2ドルのお金で一日をしのがなくてはなりません。アラブ世界の
相対的な孤立を打開する唯一の方法は、教育水準を上げ、語学力を
育成するしかないのです。国際語に関する知識が増えれば、新しい
考えや技術、新たな問題解決への道が開かれることでしょう。
一体どうしたら、アフガニスタン問題の解決につながる、よい手立てが
見つかるのでしょうか。みなさんには何かいいアイデアがありますか?
守ってくれるもの
国際共通語は、消滅の危機に瀕している言語を脅かす存在ではなく、
守ってくれる存在なのです。言語は私たちのアイデンティティと強く結び
ついており、私たちの文化の担い手でもあるので、言語が多様である
ことはとても大切です。多種多様な言語や文化が、互いに怯えること
なく隣り合っている世界では、人々はより平和で、幸せに暮らすことが
できます。その世界では、誰も疎外感を感じることはないのです。
今までに、ラテン語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語が、世界の
言語を支配してきました。そのどれもが、ずっとその力を維持するもの
と思われていました。国際連盟がエスペラント語を共通語に選ばなか
ったのは、その当時、外交言語として使われていたフランス語の代表
たちが、フランス語が最も有力な国際語として君臨し続けると信じこみ、
議案の通過を妨害したことに大きな一因があります。
かつて15年前までは、ロシア語がソビエト連邦の言葉として、共和国
同士がコミュニケーションをとるために使われていました。学校では
ロシア語以外の母語をもつ子どもに対して、ロシア語が第一外国語
として教えられていました。今日では、旧ソビエト連邦の共和国同士
がコミュニケーションを図る手段として、徐々に英語が使われるように
なりました。学校で教えられる第一外国語にいたっては、ほぼ完全に
英語に切り替わり、ロシア語教師の多くが職を失いました。しかし、
将来こんなことが起こると、誰が予測できたでしょうか?
その310に続く 以上
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