放射線防護はどのように進んできたか?
それから見ると、文部大臣(学校だけのこと)、市役所(自分たちだけのこと)、知事(生産者の売り上げだけのこと)など、情けない限りです.
水道は水道局のものではなく、水道を飲む人のものだということが良く理解されています.
という明確な哲学がありました。
「1年1ミリシーベルトが被曝限度だが、日本人は水道だけを飲んで生きているのではない。だから、水道の基準はその10分の1にして、1年0.1ミリシーベルトにする」
日本のかつての水道の基準には、
また、子供は「放射線だけが危険ではなく、その他の危険を合計して守って上げなければならない」という「足し算の原理」があります。
という関係は国際勧告、国内法、これまでの研究の結果、動かないのです.
1時間0.6マイクロシーベルト以下ならかなり注意すればなんとか、
1時間0.1マイクロシーベルト以下なら安全、
上記のこれまでの歴史から判るように、
でも私は、本当は「日本人が、日本人をいたわる心、誠実な言動」に期待したいのです.
最近、地方自治体で「1時間1マイクロシーベルト以下だから安全だ」と強弁する市長や役人がいるようですが、その発言は必ず記録にとり、もし、数年後に障害が出た場合、「法律を犯して市民の健康を害した」ということで、せめて責任を追及し、障害を受けた人を救いたいと思います。
そして、法律を作り、それを守るべき国会議員や地方公務員が、以上のような経緯も知らず、「文部大臣が大丈夫と言った」というようなことで、子供に被曝をさせていますが、「日本の文部大臣」が、長い歴史を持つ「放射線と人体の健康」について、新しい考えを出せるはずもないのです。
ある(真面目な)公務員が私に「被曝を規定する法律が日本にあるのですか?」と質問してきました。これには少し驚きました。
先進国として当然ですが、日本も国際的な合意にもとづいて国内法を整備しています.
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現在では、ICRPの1990年勧告にもとづいて、2000年10月に「放射線同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」が改正され、国際基本安全基準(BSS)にそって2004年6月に放射性同位元素の下限の数量が決められています。
日本の法律は昭和32年にでき、昭和63年に大幅に修正されていますが、いずれもICRPの勧告に沿ったものです。
従って、国際勧告に基づいて、国内法が整備されます.
自由で安全な海外旅行をするためにも、海外の水のペットボトルを買うにも、そして食品以外のものでも、安心して行動するためには国際的に共通した基準がいるのは当然です.
・・・・・・
日本で福島原発を境に「放射線は危険だ」ということから、急に「安全だ」に変わった多くの専門家がいます。その人達は「自然放射線が高い」、「ラドン温泉がある」などと言っていますが、もちろん、そんなことは初歩的なことですから、1990年勧告自体でよく検討されています。
もちろん、この勧告の中には、自然放射線の影響、特に自然放射線が高い地域の問題、放射線以外の危険との関係(足し算)なども慎重に考慮されています.
そして、1989年のパリ宣言を経て、1990年に完全に「1年1ミリシーベルト」になり、それが今日まで続いています.
その後、ICRPは1965年、1977年と勧告を出し、徐々にガンの発生率も考慮されるようになり「1年1ミリシーベルト」が定着してきました。
というのが決まりました。この頃までは「遺伝的異常、白血病」が中心で、まだ「ガン」はあまり検討されていませんでした。
「一般公衆には小児が含まれるので、1年5ミリシーベルトを限度とする」
まもなく国際的な基準はアメリカから世界(ICRP)に引き継がれ、10年後(1958年)には、
・・・
という原則をアメリカ放射線防護委員会が決めました。
「被曝限度を決め、一般公衆はその10分の1にする」
ところが、広島長崎の原爆があり、原子力発電所が開発されるにつれて「どうも、放射線をあびると健康を害するらしい」ということが判り、戦争が終わってから3年後に、
さらにアメリカが原子炉や原子爆弾を作る前には「普通の人が放射線で被曝する」などということも無かったので、「どのぐらい被曝したら危険か」ということもまったく念頭に無かったのです.
もともと「原子力」というのは110年前にキュリー夫人がラジウムを発見するまで、人間はまったく気がつかなかったものです。
以上は「武田邦彦」氏ブログより
« 「安全病」患者リスト・・・子供を被曝させたい人たち | | 科学者の日記110607 「原理原則」は大切なこと »
武田氏のように信頼できる学者の言われる事には、なるほどと思われます、何時もの御用学者の国民を騙すための言葉には、もううんざりです。御用学者は金のために嘘を平気で言う習性が着いてしまったものと思われます。菅直人のように、総理を続けるためなら何でも嘘を付くのと同じ構図です。それぞれのトップには信頼される人々を就任させねば世の中良くなりません。 以上
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