菅政権は、本当の事を国民に知らせていない罪、その⑤
「チェルノブイリを例に取れば、原発から半径300kmの地域では、事故の約5年後から子供の甲状腺障害が急増しました。そして10年後にはおよそ10人に一人の割合で病気に罹ってしまった。さらに、そのうちの1割以上がガンを発症しています。割合で言えば1000人のうち、15人くらいの子供が甲状腺ガンになってしまったのです」
このチェルノブイリの「半径300km」を日本に当てはめれば、東京もスッポリと範囲内に収まってしまう。政府は「チェルノブイリとは違う」と言い続けているが、それは、いつもの「今が安全だと思わせられればそれでいい」という、無責任な見方に過ぎない。
「政府の発表する放射線量からして、果たして正しいのかどうか疑わしい。欧米の科学者の中には『福島はチェルノブイリの5倍くらいの放射性物質を出している』という見解もあるのです」(前出・矢ヶ崎氏)
また北海道がんセンターの西尾正道院長も、こう警告する。
「チェルノブイリでは、10代で放射線を浴びた人が30代で子供を産んだら、奇形児や知的障害を抱えた子供が生まれた、という例が多数報告されています。医療従事者の中で、被曝する職場環境にいる人は個人線量計を付けていますが、それらの人達でも年間平均被曝量は0・21mSv。文科省の年間20mSvという基準はその100倍です。個人線量計も配布せずに職業被曝の限度と同じにするとは恐ろしい。しかもこれは外部被曝だけの話。内部被曝も通常より大幅に増えているので、合算した評価で対応する必要があります」
西尾氏は政府が公表している放射性物質の数値が、セシウムとヨウ素が中心であるのも疑問だという。実際には放出されているはずのプルトニウムやストロンチウムなどの数値は、ほとんど公表されていない。
「プルトニウムは政府が公表しているγ線の20倍の悪影響があるし、ストロンチウムは新陳代謝が活発な子供が骨に取り込むと、骨の成長の妨げになる。子供たちを、いま原発周辺の地域にいさせては絶対にダメなんです。安全性を確保できる場所へ脱出させるべきだと思います」(西尾氏)
しかし、政府には「福島の子供を疎開させる」というような発想は、まったくない。この2ヵ月、放射能漏れについて「ただちに健康に影響はない」と言い続けてきた枝野幸男官房長官が、能天気かつ誇らしげに、オフレコで語った内容がすべてを象徴している。
「班目(春樹・原子力安全委員長)さんはいい人。発言はブレるがウソは言っていない。あの人が委員長でよかった。(福島第一原発の)吉田昌郎所長は、秋まで政権が続いていれば勲一等か国民栄誉賞ものだ」
「甲状腺の被害は、まったく出ていない。子供に関しては少しくらい被害が出ると思っていたけど、全然出ていないんだ。いずれ政府の判断が正しかったかどうか、結果が出ると思う」
枝野長官が気楽に言うように、政府にとっては「ただちに」被害が出ていなければ問題ない・・・というのが共通認識なのだろう。したがって、「一刻も早く内部被曝の調査をすべき」という声が上がっても、一向に動こうとはしない。そして放射性物質の半減期により、時間経過につれ測定できる線量は低くなる---。
一方、菅首相や原子力安全委員長の班目春樹氏、原子力安全・保安院の寺坂信昭氏、そして東京電力は、事故対応の初動の不手際を巡り、延々と責任の擦り付け合いをしている。
だが原発事故は「進行中」だ。3つの原子炉が同時にメルトダウンして、いまだ空気中や大地、そして海へと莫大な量の放射性物質が垂れ流されており、それを止める術も見出せない。
なのに、彼らの中では危機から国民の命を守ることより、保身をかけた罵り合いが最優先なのだ。まさしく「棄民国家」である。
前出・小出氏は、参院の委員会での証言の最後に、ガンジーが言い遺した「社会的な罪」に言及した。
「理念なき政治」
「人格なき学識」
「道徳なき商業」
「人間性なき科学」
すべて、政府・東電、そして原子力ムラの関係者に当てはまる言葉だ。しかし、国民の命を守ることを放棄してしまった彼らに、そんな真っ当な意見は届きそうにない。自分の身は自分で守る。国民にはそれしか選択肢はない。
以上は「現代ビジネス」より
日本再生計画は、何も日本人の生き方ばかりに拘るのではなく、広く人類共通の価値観に基づく人間のありかたを再検討して、この宇宙に於ける人間の自然との共生に基づく生き方を問うものであるので、この再生会議には世界各国からのメンバーにも加わって貰ったほうが良いと思われます。そうすることにより良い提案が出来れば世界各国にも広がりが期待出来ます。何れにせよ今後の100~200年の将来を見据えた計画ですからより良いものを求めたいものです。 以上
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