中国で進行する世紀の大旱魃!
China’s Drought of the Century
The Epoch Times 2011.05.26
中国で進行する世紀の大干ばつ
▲ 湖北省の武漢市はこの 60年間で最悪の干ばつで苦しめられている。
中国の中央と東部地域で進行している干ばつは、この 50年から 100年のスパンで見ても最悪のものとなっており、特に三峡ダムの近くの下流地域は大変な干ばつで苦しめられている。
揚子江の水流は極端に減っており、中国最大の淡水湖もほぼ干あがりつつある。
この地域の人々の飲料水、生活用水は極端に不足し、米作を含めた農地も無効となりつつある。川を行き来する貨物船は運航できずに止まっている。また、この干ばつは農民を苦しめているだけではなく、中国の生態系にも大きな影響を与えている。野生動物の種の絶滅も懸念されている。
絶滅の危機に瀕するスナメリ
揚子江にある Tian-e -Zhou Oxbow 自然保護区は、中国の湖北省の長江流域湿地にあり、ここは絶滅の危機に瀕しているスナメリの聖地だ。
5月21日の地元紙の報道によれば、この地を襲っている 50年間で最悪の干ばつが、4月から始まるスナメリの繁殖に大きな影響を与えており、スナメリの絶滅さえ危惧されているという。
揚子江の水位はさらに低下し続け手おり、水中の哺乳類たちの健康に関しての深刻な懸念がある。
▲ 自然保護区の監視員が 5月20日に保護したスナメリ。目から涙を流しているように見える。
枯渇していく中国最大の淡水湖
中国最大の淡水湖であるポーヤン湖の水位は、 100年で最悪の干ばつの影響を大きく受けた。現在のポーヤン湖の水位は昨年の水位のわずか 10分の1しかない。湖の一部は完全に干上がった。
この干ばつにより、ポーヤン湖では多くの水生植物、魚類、カラスガイが消えたと言うのは、28年間、ポーヤン湖で自然保護にあたってきたワン・カオロンさんだ。現在は渡り鳥も消えつつあるという。
この地域の米作も危機的な状況となっており、ほとんどの貯水池や湖が干上がっていると、ポーヤン郡の郡政府職員は当紙に語る。
「揚子江が干上がり、ポーヤン湖の水位も極端に下がっている。この先、雨が降らなければ、コメの収穫はまったく見込めないだろう。江西省は中国の主要な穀物生産地域のひとつだが、今年はほとんど見込めないだろう」。
職員はそう言った。
また、同じくコメの一大産地である湖南省では、28の郡が「猛烈な」干ばつに見舞われており、12の郡が「激しい」干ばつのもとにあると報告されている。最も激しい干ばつに見舞われた湖南省の新華郡では、稲作地の 90パーセントで植え付けが行えなかった。
今回の揚子江に影響を及ぼしている干ばつはこの半世紀の間で初めて見られるものだと揚子江の管理事務所からの当局者は言う。
干ばつは揚子江の船舶での輸送の問題などでビジネスにも影響を与えている。山東省では水位の低下のため、1,300本以上の貨物船が運河で足止めされている。北京を杭州を結び水路ではボートしか通れず、1,500トン以上の重さの船は通行できていないと、5月24日の地元紙は報じている。
この5カ月におよぶ干ばつで、30万人以上の人々の飲料水が不足しており、また、10万頭の家畜の飲料水も不足していると湖北省の農務部は報告した。
中国政府は、5月19日に「三峡ダム建築計画」を発表したが、ダムが揚子江の中下流に否定的な影響を及ぼしたことを認めた。そして、5月20日には、下流の干ばつ状況に対応するため、ダムの放水量を1秒につき、10,000立方メートルまで増加させることを決定した。
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