「汚染水浄化システム」トラブルの中、最悪の事態進展中か?
(転載開始)
◆5時間で停止 高いガラクタ売った米社に東電は賠償請求せよ
2011年06月28日16時00分 NEWSポストセブン
これは歴史に残る国際詐欺事件ではないか。福島第一原発で大量に発生している放射能汚染水の処理問題。
米国・キュリオン社はゼオライトという鉱物を汚染水に加えて放射性セシウムを吸着させて取り除く設備を東電に売りつけたのだが、本格的に稼働を始めた6月17日、不具合を起こしてわずか5時間でストップした。
その後も故障が続出、事故収束のカギを握る汚染水処理がピンチに陥っている。
米原子力大手・GE社の元社員で、現在は原子力関連企業でコンサルタントを務める佐藤暁氏が指摘する。
「不具合の原因は、汚染濃度の高い汚泥が汚染水と一緒に流れ込んで装置内の放射線量が高くなりすぎたこと。設計段階で汚泥の除去を組み入れておけば簡単にクリアできたはずです。セシウムを吸着したゼオライトの交換は1か月に1度で済むはずでしたが、この設計ミスのために5時間で交換しなければならなくなった。再稼働後も同じペースでの交換が必要なら、汚染水処理がはかどらないばかりか、大量の汚染ゼオライトの処理という問題まで抱えてしまう」
東電はキュリオン社との契約金額を公表していないが、ガラクタ装置に大枚をはたいたことは間違いない。
北海道大学大学院工学研究科の佐藤努教授(資源循環工学)がいう。
「日本は天然ゼオライトの世界有数の産出国として知られます。米国内で作った人工のゼオライトを使用しているキュリオン社に委託する必要はない。日本産を使えば、コストは100分の1程度にまで抑えられるはずです」
日本には処理技術もある。
日立や東芝などプラントメーカーの系列会社には高度な除去技術を持つ化学企業がいくつもある。
それでも東電がキュリオン社と契約した理由は、同社の装置が米スリーマイル島原発事故(1979年)の処理で力を発揮したからだと報じられている。
しかし、米国の原発関連企業幹部はその実績自体が眉唾だという。
「キュリオン社が設立されたのは3年前だから、スリーマイル事故に関わっているはずがない。フクシマの事故処理を受注するまで米原子力業界では全くの無名だった。受注と同時にクリントン大統領時代の元CIA長官が同社への出資会社の顧問に就任している。契約には何か政治的な裏があったとしか思えない」
東電はさっさと契約を解除したうえでキュリオン社に違約金を請求すべきだ。
※週刊ポスト2011年7月8日号
(転載終了)
つい先日のエントリーにてコメントした通り、福島第1原発事故の「汚染水浄化システム」のトラブルは、東電による完全なる「判断ミス」であり、究極の”人災”である。
無理矢理にキュリオン社・アレバ社製の装置を導入して、案の定、”ポンコツぶり”を発揮している訳だが、早い話、アメリカ・フランスにいいようにカモられたのである。
※参考「”お宝山分け”の「汚染水浄化システム」が5時間でダウン ~稀にみる東電の”馬鹿さ加減”~ 」
本日(6/28)、各電力会社の株主総会が一斉におこなわれたが、予想通り、各会場ともに株主の怒号が飛び交い、いずれも大幅に予定時間を超過し、過去最長だったとか。
特に東電の株主にすれば、経営陣に面と向かって注文をつけられる、年に1回だけの機会であるのであるから、当然のことであろう。
ある意味”無事”に終了したので、敢えて物騒なことを言うが、東電関係者は「死人が出なかっただけマシ」と捉えるべきであろう。
個人的には、血生臭い話とならず、純粋な経営陣の糾弾のみで終了してよかったと感じる次第である。
(これは本心であり、日本刀を振り回すような輩が暴れまわらず良かったと感じている)
話を本題に戻すと、再度の「汚染水浄化システム運転開始⇒1時間半でダウン」の後、本日、ようやく同システムが稼動し出したようであるが、恐らく今後ともトラブルが続出してまともに安定稼動などしないであろう。
今や汚染水処理こそが福島原発事故の最大の課題であるにも拘らず、このような”ポンコツ装置”によって日本の命運が左右されるなど、真っ平御免な話である。
ところで、この「”ポンコツ”汚染水浄化システム」のトラブルが発生してもう1週間程になるが、同システム稼動前の時点で既に「高濃度汚染水は満杯状態」と言われていたが、その後、どういう状態なのであろうか?
少なくとも小生が見聞きしている限りでは、ここ数日、高濃度汚染水がどうなっているかを詳細に報じているメディアは皆無なのではなかろうか?
何を言いたいかと言うと、「既に高濃度汚染水が”ダダ漏れ状態”になっているのではないか?」ということである。
東電が継ぎ接ぎだらけで”パッチワーク”の如き汚染水処理システムのトラブルで右往左往している間に、満杯状態にあった高濃度汚染水がジャンジャカと漏れ始めているのではなかろうか?
もし、この個人的な”空想””想像”が的中しているならば、事態は最悪である。
恐ろしい濃度の汚染水が土中に染み込み、海中に不法投棄されているとすれば、これはもう取り返しのつかないレベルの汚染拡大であろう。
福島第1原発事故の収束が一向にみえない中、その真偽のほどは不明であるが、「遷都」「皇居移転」と言った噂話まで聞こえはじめているが、フクシマの惨状をみると、この噂を”デマ”として一笑に付すことはできないやも知れない。
さすがに皇族をして、六本木の外国人”同様、”生けるガイガーカウンター”などと罰当たりなことは口にできないが、今後、天皇陛下が京都御所に移るようなことがあれば、東日本在住の皆さんは、真に”自己判断”を迫られることになるであろう。
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