プラスチック樹脂から、放射線検出器を開発!
PET樹脂から放射線検出器「シンチレックス」を開発
- Kyoto University
- シンチレックスは放射線の量によって蛍光の度合いが変わる
まさにタイムリーな発明だ。
驚くなかれ。ペットボトルに使われるプラスチック樹脂を原料とする放射線検出装置が開発された。しかも、製造コストは既存の放射線検出装置の10分の1にすぎない。
さらに、「シンチレックス」と命名されたこの製品は日本製だ。
3月11日の東日本大震災と、それに続く福島第一原子力発電所の事故発生から4カ月近くがたとうとするいま、関係当局は、放射線に不安を持つ親や子供に数万台の線量計を配布しようと努力している。シンチレックスは、まさにうってつけだ。
シンチレックスは、早ければ今秋にも実用化される可能性があるが、この発明も一夜にして生まれたわけではない。京都大学原子炉実験所の中村秀仁助教授は、測定した放射線量に応じて様々な程度の蛍光を発する素材の開発に、5年を費やしたと語る。
中村助教授は、いつかそれほど遠くない将来に、誰もが携帯ストラップにぶら下げる放射線検出器を持てるようになればいい、と語る。同助教授によると、素材は、使い捨てペットボトルと同じプラスチック製素材を改良したもので、今後は、携帯用サーベイメーターやゲート型の汚染モニターから、医療用診断ツールに至るまで、幅広い製品に応用できる可能性がある。
医薬医療・繊維事業大手である帝人の子会社、帝人化成は、このプラスチック製素材の量産化を目指し現在、「シンチレックス」という商標名を申請中。中村助教授によると、最初のテスト期間を終え、同社は9月に、この素材を使った第一世代検出器を製品化する方針だ。
シンチレックス計測器が発売されれば、需要は大量にあるだろう。福島原発の核危機は依然として収束するには程遠く、東北地方や関東地方の住民は今も、放射線量を厳重に警戒している。東京都は学校の放射線量の測定を行い、公共放送の日本放送協会(NHK)は、夕方の天気予報の放送直前に、東京と東北地方の毎日の大気中の放射線量を報じている。
中村助教授によると、現在同様の製品を販売しているのは、フランスのガラス繊維・建築素材大手のサンゴバン1社だけだが、小売価格はかなり高いという。同助教授は、製品の用途によって価格は大きく変わるが、今回新たに発明された素材を使った検出器の製造コストに比べると、既存の検出器の価格は全般的に10倍以上だと指摘した。
記者:Judy Lam
以上は「the wall street journal jp」より
大変タイミングの良い商品です。価格も現在の製品に比べ10分の1位の安さとの事、早く商品化していただき一人一個保有したいものです。放射線は眼に見えぬので厄介です。将来は、携帯電話や、腕時計などにこの機能が付けば、より実用的に成ります。以上
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