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2011年9月24日 (土)

日銀による国債引き受けは”麻薬”である、その②

日銀による国債引き受けは一度使うと止まらない“麻薬”

 32年からの高橋是清財政を成功例として持ち上げる声がよく聞かれるが、あれは成功例だったのだろうか。ロンドンではポンド建て日本国債は暴落し、ジャンク債扱いになった。二・二六事件で暗殺されていなくとも、高橋が日銀国債引き受けを停止することは当時容易ではなかっただろう。大蔵省理財局国債課長を務めた、西村淳一郎氏は次のように記している。

「(日銀国債引き受けを)初め非常に心配して、こんなことをしてえらいことになるのではないかと相当議論の的になっておったのが、これは簡単にできるよい制度だというような空気に変わった」「世間はそれに慣れてしまって引受制度はあたりまえ、本来かくあるべきものだと考えていた」

 日本は近い将来、高齢化によって貯蓄が減少し、海外投資家に日本国債を買ってもらわねばならない比率が緩やかに高まる。それまでに、日銀国債引き受けによって日本国債の格付けが悲劇的に低下していたら、海外投資家は高いリスクプレミアムを要求するか、あるいは購入を拒むだろう。

 そうなると、もはや日銀は国債引き受けをやめられなくなる。一度始めると、破綻に行き着くまで止まらなくなるメカニズムがそこに内包されている。

(東短リサーチ取締役 加藤 出)

以上は「週刊ダイヤモンド」より

米国債もFRBが引き受けている状況にあるために徐々に海外からの信頼は薄れて、ドル安になっています。円高も実はドル安の裏返しなのです。円が強いのではなくてドルが弱すぎるからの動きであります。日本円も早めに対策を取らねば何れ円安になりかねません。心地良い円安水準で有ればよいのですが、一度円安の流れが出来てしまうとどうしようもなくなります。海外旅行も儘ならず、輸入品が高くなり、生活が苦しくなります。輸出品は儲かりますが、全体とすればマイナス面が多いことになるでしょう。だからと言って円高も過ぎては上手く行きません。                     以上

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