「地球の内なる太陽」ヘルメスのエメラルド版
1年09月02日
[地球の内なる太陽] Vol.3 - ヘルメスのエメラルド版(前編)
・Vol.0 - 私たちが過去の知識から学ぶべき本質的なこととは何か?
・Vol.1 - [地球の内なる太陽] の意味
・Vol.2 - 地球からのニュートリノと地球内部からの膨大な熱の源は何か
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(訳者注) 上の「地球の内なる太陽」のVol.1 - [地球の内なる太陽] の意味の中で、ヘルメスのエメラルド板というものについてふれました。
今回はそこでリンクを紹介した海外の解説サイトを訳してみることにしました。
・TABULA SMARAGDINA HERMETIS
というページです。
この「タブラ・スマラグディナ・ヘルメティス」というのが、ヘルメスのエメラルド板(ヘルメスの緑玉板)の英語表記のようです。以前も紹介したことがありますが、イラストや内容について詳しい解説をしてくれています。
なお、どうしてこのヘルメスのエメラルド板のことをもう少しいろいろと知りたいと思うかというと、「何となく」なんですが、「ここには、太陽系(あるいは銀河系やその上の宇宙)と人類の体の対応に関する示唆が書かれてある」ような気がするのです。
最近、人間の細胞自体が「地球にそっくり」と思い始めて以来、いろいろと体の各部と宇宙の「形」の対応を考えることがあります。
下のイラストは科学雑誌ニュートンのサイト内「動物細胞(真核細胞)の全体像と,その中に含まれる細胞小器官について紹介しましょう」というページにあるものです。
なんか地球ですよね。
細胞が地球に見え始めて以来、人間の体のいろいろな部分を宇宙のいろいろなものと比較したりします。たとえば、細菌の類いからタンパク質やアミノ酸の類いと、超新星爆発とかブラックホールみたいなものとか、まあ宇宙の様々なものと人間とは「何となくいろいろと似ている」と感じるのですが、そういう曖昧な感覚的な部分とは別に、文字として、あるいは概念として類似のようなことを知ってみたいと思う部分があります。
最近思うのは、「ペアである自分」という日記の時からずっと書き続けているのは、「自分の中の宇宙」という概念であり、さらにいえば、「人間個人はひとつの宇宙である」ということを考えているのだとは思います。実際にそうであるかどうかは別としても、好きな考え方ではあります。
もちろん、仮に「自分もまたひとつの宇宙である」ということだったとしても、生活は今までと何も変わらないわけですが。
このエメラルド板に書かれてある文章の内容も先に記しておきます。
参考にさせてもらったのは、種一弓ドットコムのもので、近代科学の第一人者のひとりであるアイザック・ニュートンが 1680年に翻訳したものを日本語にしたものがあります。
それをさらに平易な「一般の日本語の口語」に変えてみました。どうしてかというと、エメラルド板の英語のほうの文章は実に平易な言葉で書かれてあるので、「汝」とか「ごとし」とかいう言葉がなじまない気がするのです。
なので、ごく普通の日本語にしてみました。
「エメラルド・タブレット」( Translation of Issac Newton c. 1680)
これはまったく偽りのない真実です。
唯一となる奇跡の実現のためには、下のものが上のように、あるには上のものが下のように。
そして、すべてのものはたったひとつの適合によってひとつからやってきます。
なぜかというと、すべての物はこのひとつのものに起因しているからです。
「太陽」がその父で、「月」がその母、「風」はそれを胎内に宿し、「大地」はその乳母です。全世界の、すべての完全性の父がここにいます。
その作用と力は完全です。それが地に転換されれば、偉大なわざによって大地から火をつくり、粗雑なものを精妙なものに変えることができます。
それは地上から天へ昇り、また再び地へと戻り生まれ変わります。
そして、上のものと下のもの両方の力を身につけるのです。
そして、あなたにとって世界の奇跡は自らのものとなります。
あなたからすべての曖昧な概念は消え去るでしょう。
これはどんなものより力強く、どんなフォースよりパワフルです。どんな精妙なものも、どんなに堅くて強いものも貫き通します。
このように世界は創造されました。
希有な結合、そして多くの驚くべき奇跡によって。
このため、私はヘルメツ・トリツメギストスと呼ばれています。
私は全世界の知恵の三つの部分をマスターしています。
私が錬金術の偉大さについて言いたいこと、すなわち、太陽の作用について私が言わなければならないことはこれで終わりです。
というわけで、ここから翻訳記事です。
オリジナルには太字や色分けなどの強調が一切ありませんので、いくつか、こちらで太字などにしています。
今回は「前編」として、図の解説までを翻訳します。
TABULA SMARAGDINA HERMETIS
ヘルメスのエメラルド板(緑玉板)
上の図のデザインは、右脳を刺激するという意味で、ヘルメスのエメラルド板を説明することにおいて最高のものだ。
直感力、想像力、そして、洞察力を引き起こす。
ヘルメスのエメラルド板はどんな言葉でも説明することは十分ではないが、この図は理解への出発点となるはずだ。
では、慎重にこの図を見てみよう。
円の外側の縁にはラテン語が書かれてある。
この意味は何か。
数世紀前、錬金術を学ぶある学生が、彼の師のバシリウス・ヴァレンティヌスにこう尋ねた。
「錬金術の秘密は何なのでしょうか」と。
バシリウス・ヴァレンティヌスはこう答えた。
「" VITRIOL " に答えがある」。
ここで上の図の周囲にあるラテン語を見てほしい。
それぞれのライン後の意味はこうだ。
Interiora 内部
Terrae 地球の
Rectificando 修正
Invenies 発見する
Occultum 隠されたもの
Lapidem 石
このラテン語の頭文字。
V
I
T
R
I
O
L
すなわち、「 VITRIOL 」。
これらの単語の羅列は何意味するのだろうか。
このイラストからは以下の3つの大きな点に気づく。
第1に気づくことは、ヘルメスのエメラルド板にラテン語が「7つある」という点だ。
錬金術においては(地下に)7つの金属がある。
占星術においては(天上に)7つの惑星がある。
私たちひとりひとりには7つのチャクラ(古代インドで7つの精神エネルギーの中枢的な役割を果たすものとされる)がある。
さらに、彼らは我々によって内在化される7つのレベルの行動を指す。
第2に、このラテン語で「Lapidem 石」に言及していることだ。これは哲学者の石(賢者の石)のことだが、しかし、注意しなければならないのは、ここで述べられている「石」は哲学者の石と同じものではない。
「Rectificando 修正」は、ひとつのものを他のものへと変えることを意味する。
第3に、ヘルメスのエメラルド板では、「地球の中心は私たち自身の存在である」ということに言及している点だ。
まったく、私たち人間は「私たちは何なのか」というファンダメンタルに関して何かを修正していく必要があるのかもしれない。それは、瞑想と視覚化(見えるようにすること)に対しての出発点となるものでなければならないはずだ。
次に、エメラルド板に描かれているシンボルを見てみよう。
全体の形は「円」だ。
円は、統一、完全性、そして、完全なる不変性を思い起こさせる。
そして、修正される石が描かれている。
枠内の両サイドには、それぞれ手が内部に向けて指をさして示している。これは両極性を意味し、そして「The Art(錬金術)」のキーだ。私たちは、化学的結合の中の私たちの二元性の存在をひとつにまとめなければならない。
2つの手の上には、7つの惑星が描かれている。
そこには、太陽と月が彼らの生命の物質を聖杯に注いでいる光景が描かれている。太陽と月は、このように逆の性質のものを結びつける。
その聖杯は、両性具有を意味する水星で支えられている。
水星は男性と女性の両方の性質を持つのだ。
これも、別の方向としての、「逆にあるもの同士を結びつける」ことをあらわす。
太陽と月が水星を用いて偉大な仕事を成し遂げる錬金術のシステムだ。
その左には、火星と土星がある。そして、右に金星と木星がある。
これらの惑星はバランスよく極性を与えられたファッション性のある位置に配置されている。
惑星の下に3の楯がある。
その楯には、錬金術のための3つの原則が描かれる。
すなわち、硫黄(ライオンの図柄)、塩(7つの角を持つ星の絵)、そして、水銀(鷲の絵)だ。
錬金術の水銀が、占星術の水星と関連があることに注意すべきだ。
しかし、その2つは同じものではない。
ここまで見てきたエメラルド板の図柄は、見方を変えれば、水の要素としての聖杯、火としてのライオン、空気としての鷲、そして、地球としての星を表していると考えることもできる。
最後に、この図には、「上と下」の両極性を強調する2つの球(天界と大地)が描かれる。そして、この2つも結合しなければならない。
そして、この図の中央には、「小宇宙」を象徴するリングがある。
「下なるは上なるのごとし、上なるは下なるのごとし」のフレーズを思い起こさせてくれる。
このリングの下に「シンボル」があることに気づいただろうか?
中央のリングの下と星の楯の上の間に VITRIOL の 錬金術のシンボルがある。
それは中央のリングから見ると、水星の反対側にある。
この重要性とは何か?
隠された石は、これらの2つの結合から生じるのだ。
図の中央にある小宇宙を象徴するリングの中には何も描かれていないが、隠された石がこのリングの中央に浮き上がるのだ。これが、私たちの瞑想の焦点となる。
これら「VITRIOL」にこそ答えはある。
(ここまで)
(訳者注) 上に図のカラー版はこちらです。18世紀に描かれたものです。
エメラルド板の図の意味は、今回翻訳して初めて知ったのですが、ここにも「いろいろな他者を結びつける」ということが描かれているようです。
そして、やはり目についたのが、
・地球の中心は私たち自身の存在である
という部分。
このあたりは概念としてはわかるような気もするのですが、もう少し具体的にわかるまでは納得しないほうがいいですね。
エメラルド板にもこう書かれてあります。
「あなたからすべての曖昧な概念は消え去るでしょう」。
ちなみに、このオリジナル記事の作者の人は瞑想などをしている人のようですので、それにらついての言及があります。私は瞑想をしたことがなく、今後も多分それはないと思いますので、エメラルド板と瞑想の関連については理解していません。
2012地球大異変―科学が予言する文明の終焉 著者:ローレンス E.ジョセフ |
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