カダフィ政権の崩壊、欧米によるイスラム国家破壊が進んでいる
2011年8月24日水曜日
カダフィ政権の崩壊。欧米によるイスラム国家破壊が進んでいる
2011年8月23日。アルジャジーラは、リビアの反体制派が首都トリポリにあるカダフィ大佐の居住区兼軍事施設、バーブ・アジジヤ地区を制圧したと報道した。
トリポリ空港を完全に掌握されており、カダフィ大佐が国外に逃げることも事実上不可能になっていることもあり、恐らく欧米のシナリオ通りに最期は殉死になる可能性も高まった。
今、カダフィ大佐は行方をくらましているが、逃亡先はカダフィ大佐の出身地シルトであるとも言われている。それを指して、欧米の新聞では「数日中に見つかる」と楽観的なことを述べている。
しかし、一方でリビアの報道はどれもが嘘と情報操作に満ち溢れているので、それが嘘である可能性もある。
現地の作戦司令官は「発見までにかなりの時間がかかるだろう」と述べているが、それは単純に生まれ故郷に退却していないこともあるという前提に立っているのだろう。
どちらに転ぶのかは分からないが、全体的に見るとカダフィ政権はこれで終焉を迎えたことになる。リビアの独裁政権は「民主化運動」に打倒された。
しかし、最初から見ていて誰もが気がついたと思うが、この民主化は欧米のゴリ押しの民主化だった。
寄せ集めの反体制派が主導したと見せかけて、本当はNATO軍が堂々と政府打倒に動いていて、激しい空爆を行い、スパイ活動を行い、武器弾薬を反体制派に与え、「導いていた」のである。
NATO軍がなければカダフィ政権は打倒されることはなかった。リビアの民主化は放置しておけばカダフィ政権の圧勝だったのである。
それを欧米はなりふり構わず、半年にも渡って空爆をし続けて、カダフィ政権を追い詰めていった。
これは、どうみても欧米の侵略だ。
リビアには石油があるし、リビアが崩壊することによってアフリカ各国も欧米の影響力下に入っていく。
アフリカの各国家は安定した政権を持つことや、水準以上の力を持つことが「許されていない」ように見える。なぜなら、アフリカの資源は欧米が略奪することになっているからである。
そういった一連の動きを「民主化運動」だと言っているのだから、その嘘臭さには呆れてモノも言えない。
今後の状況としてはカダフィ大佐がどこまで抵抗できるのかにかかっているが、早くも巷でささやかれているのはリビアの「イラク化」である。
首都陥落も、どこか決死の抵抗というよりもある程度の抵抗をして、自発的に退却している。これは、イラクがアメリカに攻めこまれたときと同じだ。
ほとんど抵抗らしき抵抗もしないで、敵に国を明け渡している。しかし、その後はテロとゲリラ戦でアメリカ軍は翻弄され続けて、8年経ってもまったくテロがやまないのである。
結局アメリカ自身が経済破綻寸前にまで追い込まれてイラクを放棄せざるを得ない状況に追い込まれてしまった。
カダフィ大佐が戦略的にそのようなゲリラ戦を戦うことにしたのであれば、実は今日からが欧米の新たな泥沼になる可能性もある。
もちろん先のことは何も分からない。しかし、カダフィ後を楽観視している人間は誰もいない。
反体制派は寄せ集めにしか過ぎなかったし、誰が政権を担うにしても欧米の息のかかった人間になる。
そうなると今度は傀儡政権が批判の的になるから、カダフィ派のテロやゲリラ活動がなかったとしてもリビア情勢がスムーズに安定するとは言えない状況だ。
カダフィ政権が持っていた莫大な武器も反体制派が管理しきれなかった場合、それらは間違いなく市中に出まわってリビアの無法地帯化に拍車をかけることにもなる。
カダフィ派も反体制派も互いに戦闘の合間に略奪をしてきた。どちらも相手に対して恨みを募らせているのだから、そこに武器が出回れば火に油を注ぐようなものである。
おまけにイスラム原理主義の存在もあるのだから、カダフィ政権の残した武器が契機になって今後の中東・欧州の治安悪化をエスカレートさせるかもしれない。
次のテロで使われるのは軍用兵器になる。
リビアの政権打倒はイギリスとフランスが主導権を執ったのだから、暴力はイギリスとフランスに戻っていくのではないだろうか。
ただ、これは欧米の大きなゲーム・チェンジの一環で、まだ全体像が見えていない何か別の目的があるのではないかという疑念もある。
リビアの次はシリアのアサド政権が打倒されることになるのだろうが、それからまだ先があるように見受けられる。(2012年に向けて、大きな計画が予定されており欧米が焦って動いている)
欧米(今回は特に欧州)が「民主化」という名前で叩きつぶしているのはすべてイスラム国家だ。
アメリカはアフガン・イラクを大混乱に陥れてイランにも恫喝をかけており、英仏はチュニジア・エジプト・リビア・イエメン・シリア・ヨルダンを大混乱に陥れている。
まだイスラム教徒は「民主化」という言葉に騙されているが、ある日ふと気がつくのではないだろうか。
「待てよ。この政権破壊と混乱の裏には欧米がいる」
「叩き潰されているのはイスラム国家だ」
「NATOは主にキリスト教徒の軍隊だ」
「キリスト教徒がイスラム国家を破壊して回っている」
この壮大なイスラム国家つぶしのあとに、何が見えてくるのだろうか。もちろん、欧米が何の目的もなくやっているわけではないので、いずれは何らかの結論が見えてくる。
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トリポリ空港を完全に掌握されており、カダフィ大佐が国外に逃げることも事実上不可能になっていることもあり、恐らく欧米のシナリオ通りに最期は殉死になる可能性も高まった。
どうみても欧米の侵略
今、カダフィ大佐は行方をくらましているが、逃亡先はカダフィ大佐の出身地シルトであるとも言われている。それを指して、欧米の新聞では「数日中に見つかる」と楽観的なことを述べている。
しかし、一方でリビアの報道はどれもが嘘と情報操作に満ち溢れているので、それが嘘である可能性もある。
現地の作戦司令官は「発見までにかなりの時間がかかるだろう」と述べているが、それは単純に生まれ故郷に退却していないこともあるという前提に立っているのだろう。
どちらに転ぶのかは分からないが、全体的に見るとカダフィ政権はこれで終焉を迎えたことになる。リビアの独裁政権は「民主化運動」に打倒された。
しかし、最初から見ていて誰もが気がついたと思うが、この民主化は欧米のゴリ押しの民主化だった。
寄せ集めの反体制派が主導したと見せかけて、本当はNATO軍が堂々と政府打倒に動いていて、激しい空爆を行い、スパイ活動を行い、武器弾薬を反体制派に与え、「導いていた」のである。
NATO軍がなければカダフィ政権は打倒されることはなかった。リビアの民主化は放置しておけばカダフィ政権の圧勝だったのである。
それを欧米はなりふり構わず、半年にも渡って空爆をし続けて、カダフィ政権を追い詰めていった。
これは、どうみても欧米の侵略だ。
リビアのイラク化?
リビアには石油があるし、リビアが崩壊することによってアフリカ各国も欧米の影響力下に入っていく。
アフリカの各国家は安定した政権を持つことや、水準以上の力を持つことが「許されていない」ように見える。なぜなら、アフリカの資源は欧米が略奪することになっているからである。
そういった一連の動きを「民主化運動」だと言っているのだから、その嘘臭さには呆れてモノも言えない。
今後の状況としてはカダフィ大佐がどこまで抵抗できるのかにかかっているが、早くも巷でささやかれているのはリビアの「イラク化」である。
首都陥落も、どこか決死の抵抗というよりもある程度の抵抗をして、自発的に退却している。これは、イラクがアメリカに攻めこまれたときと同じだ。
ほとんど抵抗らしき抵抗もしないで、敵に国を明け渡している。しかし、その後はテロとゲリラ戦でアメリカ軍は翻弄され続けて、8年経ってもまったくテロがやまないのである。
結局アメリカ自身が経済破綻寸前にまで追い込まれてイラクを放棄せざるを得ない状況に追い込まれてしまった。
カダフィ大佐が戦略的にそのようなゲリラ戦を戦うことにしたのであれば、実は今日からが欧米の新たな泥沼になる可能性もある。
次のテロで使われるのは軍用兵器
もちろん先のことは何も分からない。しかし、カダフィ後を楽観視している人間は誰もいない。
反体制派は寄せ集めにしか過ぎなかったし、誰が政権を担うにしても欧米の息のかかった人間になる。
そうなると今度は傀儡政権が批判の的になるから、カダフィ派のテロやゲリラ活動がなかったとしてもリビア情勢がスムーズに安定するとは言えない状況だ。
カダフィ政権が持っていた莫大な武器も反体制派が管理しきれなかった場合、それらは間違いなく市中に出まわってリビアの無法地帯化に拍車をかけることにもなる。
カダフィ派も反体制派も互いに戦闘の合間に略奪をしてきた。どちらも相手に対して恨みを募らせているのだから、そこに武器が出回れば火に油を注ぐようなものである。
おまけにイスラム原理主義の存在もあるのだから、カダフィ政権の残した武器が契機になって今後の中東・欧州の治安悪化をエスカレートさせるかもしれない。
次のテロで使われるのは軍用兵器になる。
リビアの政権打倒はイギリスとフランスが主導権を執ったのだから、暴力はイギリスとフランスに戻っていくのではないだろうか。
民主化が覚めると、ある日ふと気がつく
ただ、これは欧米の大きなゲーム・チェンジの一環で、まだ全体像が見えていない何か別の目的があるのではないかという疑念もある。
リビアの次はシリアのアサド政権が打倒されることになるのだろうが、それからまだ先があるように見受けられる。(2012年に向けて、大きな計画が予定されており欧米が焦って動いている)
欧米(今回は特に欧州)が「民主化」という名前で叩きつぶしているのはすべてイスラム国家だ。
アメリカはアフガン・イラクを大混乱に陥れてイランにも恫喝をかけており、英仏はチュニジア・エジプト・リビア・イエメン・シリア・ヨルダンを大混乱に陥れている。
まだイスラム教徒は「民主化」という言葉に騙されているが、ある日ふと気がつくのではないだろうか。
「待てよ。この政権破壊と混乱の裏には欧米がいる」
「叩き潰されているのはイスラム国家だ」
「NATOは主にキリスト教徒の軍隊だ」
「キリスト教徒がイスラム国家を破壊して回っている」
この壮大なイスラム国家つぶしのあとに、何が見えてくるのだろうか。もちろん、欧米が何の目的もなくやっているわけではないので、いずれは何らかの結論が見えてくる。
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無差別テロの脅威—21世紀型の戦争の実態
テロリズムとはこう戦え
「テロ対策」入門—遍在する危機への対処法
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世界生物兵器地図—新たなテロに対抗できるか
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以上は「DARKNESS OF ASIA 」より
リビアのカダフィ政権打倒も真相は欧米の侵略でリビアの金強奪が目的です。先の「3.11テロ」でも日本は100兆円以上の金を強奪されています。弱い国がお金を持つと強盗にはいられるのはいつの時代でも同じです。困ったことです。 以上
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