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2011年11月29日 (火)

福島県からの企業移転相次ぐ

【福島県から企業移転相次ぐ】

 

福島県からの企業移転が相次いでいる。

1)スポーツ用品販売大手のゼビオ(郡山市)が本社を県外に移転する方向で検討。
2)板金機械製造のトルンプ日本法人(横浜市)はドイツ本社の意向で、福島市の福島工場を8月で一時閉鎖した。海外での営業、輸出に支障が出たという。
3)食品トレー製造の中央化学も田村市の東北工場の操業を休止し、生産機能を埼玉、茨城、岡山県などの工場にシフトした。
4)衣料製造販売のエスポアール(田村市)。本社工場を縮小し、市内の系列2工場を閉鎖。5月に新潟県阿賀野市に新工場を開設した。
 新潟県の新工場には、帰国した実習生のほぼ全員が復帰。結果的に福島からの離脱が労働者のつなぎ留めにつながった。
5)ビルメンテナンスの東武(南相馬市)は、仙台市の東北支店を本社に格上げして11月に移転することを決めた。


民間シンクタンクの福島経済研究所(福島市)が福島県の企業を対象に7~8月に実施したアンケート(複数回答)によると、福島第1原発事故の影響を受けても「県内から移転しない」と答えた社が55.8%に上り、現時点では「踏みとどまる企業」が多数を占めているが内実は深刻だ。同研究所は、「アンケートでは警戒区域に本社のある企業は対象になっていない。これらの企業も含めれば、被害を訴える声はもっと増えるだろう」と話している。
企業流出は、今後も続く。
まず第一に、当の福島第一原発事故の収束が見えないことである。
昨日もキセノン騒ぎがあったばかり。原子炉建屋地下の汚染水除去は遥か遠いものとなっている。

原子力安全委員会は、廃炉に向けた燃料取り出しに三十年かかると推測したが、是は、全くの無根拠である。
核燃料取出しには、少なくとも原子炉建屋内の汚染水を除去し、核燃料が格納容器内に大量に落下していない前提が必要である。
仮に落下していれば、詰まるところチェルノブイリ同様、核燃料を取り出すことは困難になる。
そうすれば、リスクはずっと継続し、福島県東部の復興に暗雲が垂れ込める。
では、三十年の間、そこにある企業がその地で操業するかは、多重的な困難が予測される。

政府の放射性物質除染は、未だ実験構想の段階であるし、今後長期間セシウム137だけでも汚染が継続することは確実である。
伊達市~郡山市に至る汚染地帯では、100年単位で放射能が残存する。
そのような地域で、工場が労働者の被ばく健康影響を気にしながら操業して、果たして営業にプラスになるだろうか極めて懐疑的である。
政府は風評と云うが、それは間違いであって、原子炉事故に伴い放出された放射性物質による汚染の実害でしかない。
その事故が無ければ、そのような被害は生じないのだから因果関係はある。


国や自治体は補償から逃げ回り、住民の生命安全確保を放棄している。
だから今後、多くの企業が県外に転出して行く。
現在は、放射能汚染による被ばく問題が前面に出ているが、やがて、次なる本質である経済雇用問題が出現して来る。
既に一般工業品であっても、海外に輸出するには証明書がいるかストップされている。
当の企業が操業地を移転するのは当然の行動であり、中長期(5年~10年)的には更に増えるだろう。

福島市は、住民引止めに躍起であるが、雇用が失われたり、流出すれば、誰にも止めることが出来ない。
企業が移転すれば税収も減り、雇用されている住民も減る。
政府や自治体は企業の繋ぎとめ(雇用維持=税収確保のため)に必死だが、果たして取引先の理解は得られるだろうか。
経済は相手があってのことであり、売買は自由原則である。
したがって、相手が買わなければ、取引自体が成立しない。

すなわち、放射能汚染は、恐慌と同様に『買い手の喪失』をまねく。
茨城県がそっとしておいて欲しいのはこの影響を怖れるからであるが、既に国中どころか世界中の買い手が知っている。
市場競争は、価値をめぐって行なわれるが、そこには品質以外のファクターが入る。
放射能汚染地域での生産が取引先のプラスになるわけがない。

除染だ、復興だ、あれ核分裂だ。
放射能塗れのあとは嘘塗れ。
そろそろ目を覚ましたほうがいい。
皆さんのご意見もお待ちする。
以上は「OLIVENEWS」より
福島原発の放射能飛散が、事故後8ヶ月経てもまだ止められていない現状では、企業の県外脱出は避けられないものと思われます。何れ人も住めない地域となりそうです。以
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