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2011年11月30日 (水)

悪魔を憐れむ歌!

悪魔を憐れむ歌II 
3.11以降、この国のイデオロギーは官僚統制主義から国家社会主義、つまりナチズムへと変遷しました。国は諸々の賠償や医療保障を忌避し、人命よりも体制と既得権益の優先を政策方針として打ち出したわけです。数十万児童の内部被曝が顕在化しながらも是認され、放射性物質を含む飲料水と食品の摂取が励行されています。

首都圏からわずか200キロにある三つの原子炉が破損し、核燃料は溶出状態にあり、これをガラス固化する技術などなく、完全なお手上げ状態であり、事実が宣布されたなら国家秩序は完全に崩壊するわけです。経済被害と健康被害の割引現在価値は天文学的額に達し、これが官民一体必死の情報統制とプロパガンダの背景事情となります。

都市圏の土地・不動産は僅か10%毀損されるだけで100兆円を喪失するわけですが、放射性物質が検出された物件など資産価値はゼロどころか、解体、撤去、除染費用によりマイナスが生じます。土地資本制度の上に存立する日本にとって、都市部の汚染進捗はすなわち経済の死を意味するわです。最悪のシナリオとして、このまま都市圏の汚染が顕在化すれば、担保、与信、株式、全ての信用システムが連鎖して機能不全となり経済は崩壊します。

私企業にすぎない新聞社が、NIE(News Paper in Education)という名目をもって教育現場に介入しています。共同通信の配信を教材とし、放射性物質が沈着したグランドで練習に励む高校球児を称揚し賛美するなど、国威発揚と洗脳教育が復古しているわけです。また、汚染された牛乳や給食を忌避する学童らが、非同調的であると糾弾される信じ難い事例が報告されています。自己犠牲と服従の精神は、紛れもなく「強制的同一性」というナチズムの根幹的理念に他なりません。

公権力、マスコミ、公共教育による腐敗癒着のイベント「ふくしま総文」が開催されました。文化庁主導のもと1万2千人の高校生を動員しましたが、原発はいまだ収束どころか核燃料が溶出状態にあり、即死レベルの放射線を放散しています。県内各所は高濃度の汚染地域が点在し、会場である福島市ではプルトニウムより毒性の高いアメリシウム241が検出されていました。つまり、この国は原発の安全性流布というプロパガンダのため、1万2千人もの若者を作為的に被曝させたわけです。

中央官庁は医師免許を有する技官が情報を収集し、その結果7月より厚生労働省の職員を疎開させているわけですから、詳細な汚染の進捗状況を掌握しています。主催者に名を連ねる福島県、教育委員会、協賛である朝日新聞、全員が共謀者なわけですが、健康被害が顕在化した後も、責任所在は曖昧模糊とされ、誰一人として咎を背負うことがないでしょう。しかも、殺戮者たちは秋篠宮佳子内親王を招聘し、この国の高貴な血を犯し、汚すことすら厭わなかったわけです。軽薄なスローガンが流布され、無思考が励行される中、衆愚はすでに発狂から亡国のフェーズに達しつつあります。

この国の報道は3.11以降、全てがフィクションと化しています。統治論理は歪な「パレートの法則」に他なりません。ネットを駆使し能動的に情報収集する国民はせいぜい20%以下、新聞やテレビ報道など旧媒体により教唆できるB層が80%以上ですから、後者のセグメントを抑制しておけば体制は維持できるという判断です。既得権益が全てに優先され、生命を慮る人道性が介在する余地はありません。いまだこの国において報道の無謬性は信仰的であり、圧政者は常に国民の知性を冒涜しています。

カタストロフは黙示録的フェーズに入ったのかもしれません。200キロ離れた都市圏在住者からも放射性物質が検出されました。旧ソ連の基準からすれば、関東、東北の放射性濃度は、とっくに移住権が認められ、疎開へ向けての移動費、住居費、生活費が付与されるレベルに達しています。スリーマイル島の軽微な事故においてすら、周辺地域では癌や白血病、先天性異常児の出産が多発したのですから、その数百万倍規模の福島原発事故がどれだけの惨禍をもたらすのか、未来は想像すら憚れるほどにデーモニッシュです。

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