福島県の玄米に含まれる放射性セシウム量の本調査が2011/10/12に発表された。 予備検査でセシウムが500Bq/kg検出された二本松市旧小浜町のデータは、何故か最後に公表され、すべてが出揃った。 米(本調査)のデータをEXCELに落としたので御自由に利用ください。 本調査でも470Bq/kgを検出した玄米は、福島県が調査研究のため全量買い取ると発表したので、市場に出回ることはない。 最高値は伊達市(旧小国町)の163Bq/kgとなる。旧小国町は飯舘村の北西にありホットスポットが点在し、特定避難勧奨地点に指定されている。 |

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飯舘村の北西に位置する、伊達市、国見町、福島市、桑折町、二本松市、相馬市がセシウム合計値の平均(27.3~43.3BQ/kg)及び検出割合(43~90%)と高い数値を示している。 これは3/15夕方に原発から流れてきた放射性プルームが北西方向に流れ、飯舘村の笹峠を超えて伊達市、福島市方向に放射性物質を降下させたからである。 3/15夜半になって北風に戻された放射性プルームは福島市、二本松市へと流れ中道りの市町村を汚染した。 会津地方は全く安心というわけにもいかない。西会津町でセシウム合計32Bq/kgが検出されている。 検出割合は5%と低いので埼玉、千葉、東京のホットスポットと同様なものと考えられる 。しかし、関東地方全体に充分な注意が必要である。西郷村の汚染は3/15午後の南からの放射性プルームによるものと考える。 郡山市はセシウム合計値の平均17.5Bq/kg、検出割合10%といずれも小さな値である。 猪苗代湖の水を引いた安積疎水による汚染のない用水及び3/15午後の南からの放射性プルーム、 3/15夜半の北からの放射性プルームがいずれも末端であったことで汚染が少なかったためと考える。 |
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しかし、暫定規制値500Bq/kg以下だからと、安心してばかりもいられない。 ウクライナの主食のジャガイモの規制値はCs137=60Bq/kgである。 玄米でCs137=50Bq/kg、セシウム合計で100q/kgを目標しきい値とすべきである。 次に、我々が経験、摂取した米の放射性セシウムについて調べたので報告する。 堺屋太一の名付けた「団塊世代」(1947~1949年生まれ)は664万4000人いる。 私も1947年生まれなので団塊世代の一人である。 白米中のSr90とCs137含量のピ-クは1963年に観測された。 ピ-ク時の値はCs137=4183±2437mBq/kgである。 最大値で考えると、6620mBq/kg、玄米に換算すると、 6620/0.35=18914mBq/kgすなわち19Bq/kgである。 この時期は1951~1958年と1961~1962年の両期間に頻繁に行われた大気圏内大型核爆発実験の影響を強く反映したものである。 核実験の始まった1951年に私は4才、ピーク時の1963年には16才であった。 DNAが最も活躍する時にCs137=19Bq/kgの玄米を食べていたことになる。 当時、そのような報道を聞いた記憶がない。政府はひた隠しにしていたのであろう。 我々団塊世代にガンや白血病が増えたとの話は聞いたことがない。 したがって、19Bq/kgの玄米は何ら心配することはない。 人口の5.5%を占める664万4000人の団塊世代が保証する。 |

「ウクライナでの事故への法的取り組み_オレグ・ナスビット,*今中哲二 」より抜粋して下に示す。 1997年,ウクライナ保健省は食品と飲料水中のセシウム137とストロンチウム90に関する新しい許容濃度(AL-97)を承認した(表8).AL-97は1998年1月1日より施行された.表8に示すような濃度の放射能を含む食品を,日常的に標準的な量ほど摂取を続けた場合,その人は,セシウム137とストロンチウム90からそれぞれ年間1ミリシーベルトの被曝をうけることになる.セシウム137濃度とストロンチウム90濃度のそれぞれのAL-97値に対する比比を合計したものが1を越えなければ,その食品は許容されることになる.AL-97の採用により,いかなる人に対しても,食品からの内部被曝量が年間1ミリシーベルトを越えない,と保証される. |
福島県の玄米のセシウム汚染本調査のまとめをみると、 Cs137=19Bq/kg以上のデータ件数は58件 Cs137=50Bq/kg以上のデータ件数は8件 である。 西会津町(旧束松村)のCs137は18Bq/kgである。 従って会津地方の米は仮に西会津町と同じホットスポットがあっても安全である。 会津地方以外の福島産のお米は50才以上の人が進んで購入、消費すべきと思います。 安全なお米を若い人に譲りましょう。年金世代の私としてはそう考えています。 暫定規制値は異常な値である。国民の信頼を取り戻すためにも早期の引き下げを熱望します。 速やかに500を200に下げるべきと提案します。 来年の農地の土壌濃度は5000Bq/kgのままとします。 周辺の里山の除染を進めることが必須です。 土壌は有機物を入れて耕耘すれば薄まり、粘土への吸着が進むはずです。 微生物、菌類は除染に活躍してくれるはずです。自然は偉大なものです。 最も原始的な、古くから地球に暮らす生命体に助けてもらいましょう。 自然に逆らう原子力発電は止めましょう。 人類は奢ってはいけないのです。 |
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磯子の眠り猫さま
有難う御座います。当方、仙台在住ですので、食は深刻な問題です。
以前だったら何ら問題なく購入していたものも、考えてしまいます。
食品の一個毎に放射性物資量が表示してあれば、一応の信頼はできるのに、今は産地名で判断しなきゃいけません。仙台には、関ヶ原以西の生鮮品は殆ど来ませんので、究極の選択の日々です。
まぁ、これはこれで現実と折り合いを付けて行かなきゃいけないだけですから、しょうがないですね。
ご意見の通り、セシウム含有のものは燃やしてはいけないと思います。沸点の低い金属ですものね。
引き続き、種々、ご教授下さい。
投稿 szkk43 | 2011/10/19 19:32
管理人です。
ヌカ、稲ワラ、籾がらはすべて田んぼに戻すべきと考えています。特にヌカは土中の有用微生物群を増やします。放射能によって殺され減少した微生物、小動物を早く復活させる必要があるからです。燃やすのは最悪です。くん炭作りは煙出セシウムが飛散するの止めてそのまま生マルチに使います。水田土壌から稲の収穫で除けるセシウムは約0.25%なのですから、バイオレメデレーションに期待したほうが良いように思います。自然の治癒力は偉大なものだと考えています。人類は微生物と共生していかなければいけないのです。「水田土壌と玄米の放射性セシウム濃度と移行係数について」
http://hamanora.blog.ocn.ne.jp/kaiin02/2011/09/post_720a.htmlを参照ください。
投稿 磯子の眠り猫 | 2011/10/19 07:02
みまもりファームさま
いつもながらの分析、感銘です。
今年の新米は、無洗米用の精米をした上で、更に、水で研いで炊けば、問題はないと
考えております。
心配なのは、糠です。都会のゴミに捨てる訳にも、畑にまく訳にもいかないでしょうから。
困ったものです。まぁ、例年は、無人精米機に置きっぱなしなのですが。。
投稿 szkk43 | 2011/10/18 22:40
以上は「みまもりファームの栽培日記」より
500ベクレル/1kg以上の汚染米は報道されましたが、それ以下は検出されずとされていましたので不信感を持っていましたが、やはりそれ以下も検出されていた事がこれで分りました。消費者の立場からではどのくらいの濃度なのか知りたいのです。本来で有れば全ての米にその汚染度を表示して販売すべきものと思われます。これは何もお米だけの問題ではないはずです。全ての食料品に表示すべきであります。野田内閣の姿勢にもかかわってきます。うそつき菅内閣から代わったのですからいくらかでもその効果を出してもらいたいところです。 以上
著者:ラルフ・グロイブ,アーネスト・スターングラス
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