頭の良い人とそうでない人の差はどこに、その対策は!ーその③
頭のいい人とそうでない人の差はどこでつく?」
『知性誕生』の著書で脳科学の権威が語る
“インテリジェンス”の正体とその高め方
――ジョン・ダンカン ケンブリッジ大学名誉教授に聞く
――何か分かりやすい例はないか。
たとえば、スープを作りたいと思ったとき、まず左手をどうしたらいいのか、すぐにはわからないだろう。スープを作るという願望が即座に左手をどうしたらいいのかということに何の制約も与えないからだ。
ところが、解決できる部分に分けるシステムを持っているとうまくいく。スープの場合は、まず玉ねぎが必要であると考えると、それがキッチンのどこにあるか情報を結合するところから始まる。その場所に行くことで、この小さな問題を解決できる。そうして初めて問題解決に取り組むことができる。
このやり方はスープを作ることでも三角法でもチェスをやるときでも同じだ。部分に分けて初めて、複雑な問題を解決できるのである。つまり、“多重要求システム”の主な機能の一つは、まず何かをしたいという願望から始まり、それを有用な部分に分けることである。
日々達成したいことを箇条書きにして書きとめることがしばしば有用であるように、問題を有用な部分に分けるように人を訓練することはできる。
――ということは、願望や関心が脳を刺激することはある程度当たっているということか。
特定のテーマについて考えるのに費やす時間のトータルからすると、明らかに筋は通っている。
たとえば、動物の行動に関心がある人は、何百時間も動物の行動について考えることに時間を費やす。車が好きな人も車のことばかり考えている。これほどの時間を費やして、ある分野について高めて行く複雑な知識は、自分の問題を分析する能力を決定する主要な要素であることは確かである。
科学者としての私の人生では、50代になると20代のときよりも流動性知能はよくないかもしれない。その種の知能はかなり急速に落ちて行くからだ。しかし、結晶性知能、あるいはスピアマンがいう特殊因子(specific factor)からの寄与は非常に効果的である。心理学や脳について何が重要な質問かについての専門知識を今まで築き上げているからだ。
以上は「DIAMOND ONLINE」より
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