ロシア:いかなるイラン攻撃も容認できない!
ペルシャ湾に展開していたアメリカの空母ステニス
◆1月19日
ロシアのラブロフ外相が、イランに対する軍事的攻撃は容認できない、と語ったことで、アメリカとイスラエルにある程度の抑止にはなったかもしれない。イランの原子力発電所はロシアが支援してきたものだから、それに対する攻撃はロシアに対する攻撃と見なされる、とも以前ロシア側は語っていた。
しかしこのノーボスチの記事では、アナリストの言葉として、ロシアはイラン問題に対する影響力はない、としている。これもいささか言いすぎであろう。核兵器の数ではアメリカを上回るロシアが、イランの核「兵器」に関する件で、影響力がない、ということはない。
ロシアが断固反対である、という姿勢を打ち出すことで、実はアメリカ内でイラン攻撃に反対する勢力が、イラン攻撃を是とする勢力に対して、攻撃を渋らせる材料にすることもできる。すでにイスラエルはアメリカのイラン攻撃に対する意欲に疑惑を感じている、と言われている。それが、今回行われる予定だったアメリカ・イスラエルの合同軍事演習の延期の決定に繋がった、と言われている。
それにイスラエルの情報機関では、イランはまだ核兵器を製造することまで決定していない、という情報を今週イスラエルを来訪するマーチン・デンプセイ統合参謀本部議長に渡す、と言われている。
アメリカのオバマ大統領は最近もイスラエルに対してイラン攻撃をしないように、と釘を刺したばかりであったから、情況としてはイラン攻撃をするベクトルは弱まっているところにこのロシアの声明発表である。イラン攻撃などするな、というのは、実は天の声、となっていると見られるのだ。
はっきり言えば、イラン攻撃をすれば、イスラエルの命運が着きかねず、攻撃しなければ、イスラエルは生き延びる事ができる道が残されるのである。イランのことではない。今年2012年はそのような意味からいっても、イランではなくイスラエルにとっての決定的な年なのだ。
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●ロシア:いかなるイラン攻撃も容認できない
http://en.rian.ru/russia/20120118/170829813.html
【1月18日 RIA Novosti】
ロシアは18日、イランに対する攻撃はこの地域においては「大災厄」となるので、世界の強国は中東・北アフリカにおいては非介入の政策を採用すべきである、と警告した。
「攻撃の全ての影響をリストアップすることは不可能だ」と、セルゲイ・ラブロフ外相は年頭演説で語った。「しかし、スンニー派とシーア派の間の軋轢に油を注ぐことになることは疑いを入れない。それは連鎖反応を引き起こすことだろう」と続けた。
「そのような大災厄については、この攻撃を一つの選択肢だとずっと言ってきている人々に尋ねることだ」と外相は付け加えた。彼はまた、ロシアはイランに対する攻撃を阻止するために可能な限り「あらゆることをする」とも語った。
イスラエルのエフード・バラく国防相は18日、イスラエルは「イラン攻撃決定には程遠い」と語ったが、アメリカとイスラエルはイランに対する軍事的オプションを捨ててはいない。
イランは最近、地下の施設でウラン濃縮を開始したが、核兵器の開発を否定し、彼らの計画は平和的な一般人使用のエネルギー供給のためである、と述べている。
ラブロフ外相は、ヨーロッパ連合によって議論されているイランの石油輸出に対する制裁措置は、一般人を「傷つける」ことになり、また核兵器拡散を阻止するよりも、混乱を巻き起こす方が大きいと語った。
「これは核非拡散を強化する願いとはなんの関係もない」と外相は語った。「これは不満を醸成せんとする意図からイランの経済と人々を窒息させることを狙ったものだ」と述べた。
制裁措置はイランと六カ国との間の協議の復活に対する「障害」となるだろう、と外相は語った。
石油輸出はイランの外貨獲得の80%を占めているが、イランは石油の海運による貿易量の3分の1が輸出されるルートとなっているホルムズ海峡封鎖を語って脅すことで、この制裁措置に対する回答にするとしている。
アメリカのレオン・パネッタ国防長官は、そのようなことをすれば、それなりの結果を引き出すだろう、と語った。
しかしアナリストはロシアがイラン問題で決定的な役割を果たす軍事的・経済的影響力があるとは考えていない。
「ロシアは中東に対しては実際的な影響力は持っていない」と戦略分析研究所アナリストのセルゲイ・デミデンコは語った。
「ロシアは決定的な役割を果たすことはないし、ソ連時代の影響力に戻る事もありえない」
「イランは防衛面でロシアに依存することはできない。アメリカとイスラエルは確かにロシアを恐れてはいない。ロシアはイランのために戦争をすることは決してない」と彼は語った
その他のアナリストは、ロシアがイランと対立したがらないのは、ある程度はイランが北コーカサス地域でイスラム主義者に対する金銭的な面を含む支援をすることを恐れていることと関係している、と示唆した。
「誰もイランの核爆弾を必要としていない・・・また我々はイランにロシアの北コーカサスでの利権を攻撃させる事も必要ない、と中東研究所のイェブゲニー・サタノフスキーはノーボスチ通信に語った。
「イランにとっては南レバノンのヒズボラのような組織をロシア内に作ることは、非常に簡単なことだ」とサタノフスキーは語った。
ラブロフ外相はまた、昨年中東と北アフリカを席巻した画期的な出来事はまだまだ継続中だが、世界の強国は介入は避けるべきである-その運動の展開の仕方が彼らの願うようではないとしても、と語った。
「この地域の変化は収まるどころではない。我々はこの変化が始まったばかりであると言う事を目撃しているところなのだ」とラブロフ外相は語った。
「もしも我々が、この地域の人々が自分達の将来を自分達で決定するということに好意的であるのならば、我々は彼らの選択を受け入れ国民の対話や選挙キャンペーンなどに介入すべきではない」と外相は語った。
ムバラク大統領の政府を昨年2月に転覆させてから、イスラム主義政党がほぼ3分の2の議席を得てエジプトの最初の国会議員選挙で過半数を獲得した。
しかしラブロフ外相は、国際社会はそのような「急進的」運動と共にやっていくようにすべきであり、影響力を行使するために軍事力を使用することは容認できない、と語った。
「傷つけるな、という医師を支配する原則によって支配される事が重要だ」とラブロフ外相は語った。
シリアについては、ロシアはシリアに対する最近の武器輸出に関しては、アメリカに対してなんらの説明も正当化もしないだろう、と外相は語った。
「我々は国際的合意あるいはいかなる国際連合決議に何ら違反していないのだから、説明したり正当化する必要性を見ない」と外相は語った。
「我々はシリアとは国際法に違反しないアイテムをただ扱っているだけだ」と外相は語った。
ラブロフ外相のコメントは、ロシア船がシリアの到着した後になされた。このロシア船が一時寄港したキプロスの高官は、この船舶は弾薬を運んでいた、と語った。
アメリカは後ほど、この船の積荷について問題を提起したと語った。アメリカのスーザン・ライス国連大使は17日、アメリカはシリアに武器が入ることに大いなる懸念を抱く、と述べた。
ロシアと中国は昨年10月、シリアに対する武器輸出禁止を決める国連安保決議に拒否権を行使した。国連は、昨年3月以来シリアのアサド大統領に反対する騒乱がおきてから約5000人が死亡したと言っている。
ロシアは、シリア内での暴力沙汰は政府と反乱者の両方によって引き起こされていると主張してきた。また18日ラブロフ外相は両者に対して武器使用を停止することを再度要請した。
「抵抗運動を利用しようとしているシリア内の戦士や急進派に権力奪取のために武器類が供給されてきた。これは容認しかねることであり、また非生産的である」と外相は語った。「シリアでは、いかなる形態によるものであっても、またどこから始まったかに係わらず、暴力行為を停止する必要があると考えている。そして全ての勢力による国民対話を開始することが必要である」
ラブロフ外相はシリアに対するアメリカ・ヨーロッパによる一方的制裁を酷評した。
「一方的制裁は常に共同的努力を台無しにする」と彼は語った。「イラン、シリアあるいはその他の国に対するものであろうとも」と述べた。
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以上は「ROCKWAY EXPRESS」より
これでは、イスラエルも迂闊に、イラン攻撃も出来ません。中東での戦争開始が無理となると、それでは何処にするかと言えば、東アジアが狙われることになります。一番やりやすいところは何と言っても、それは北朝鮮と日本が格好の餌食です。「3.11テロ」でも上手く行ったし、この程度の次元に生きる民族は彼らにとっては丁度良い相手なのです。これらの民族は、今後の地球上に無くてはならない民族ともいえないし、今後世界政府を作るのには却って邪魔な国民でも有ります。この機会に邪魔な民族は消してしまえと本当に思っているのです。その真剣度は「3.11テロ」で実証済みです。今この国々を守ってくれる国は何処にも居ないのが現状です。日米同盟のはずの相手国から、攻撃を受けてもわからない国では誰も相手にはしてくれません。今は、国際世論からは横目で見られて、少しかわいそうな国だが、それも仕方ない状況にあるものと考えた方が良いと思います。以上
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