M8M9、大地震いよいよ来るか?その③
同じく産業技術総合研究所の招聘研究員で、各地の遺跡などに残る地震の痕跡から過去の巨大地震の発生履歴を探る「地震考古学」の提唱者でもある寒川旭氏は、こう警告する。
「現在の状況は、日本各地で巨大地震が相次いだ9世紀の状況に非常によく似ています。東日本大震災に匹敵する巨大地震だったと推定される貞観地震(869年)の前には、東北地方の内陸部で小規模の地震が続いた後、プレート境界型の貞観地震に繋がりました。今回も、'04年の新潟県中越地震など東北やその付近の内陸部で地震が起きた後、大震災が発生したという経緯があります」
869年の貞観地震は、東日本大震災と同様のM9クラスの地震であったことが、最近の調査で明らかになっている。寒川氏が憂慮するのは、1000年前と同じような「大地震の連続発生」だという。
「貞観地震の9年後、878年には関東南部でかなり大きい地震が起きています。これは菅原道真らが編纂した『日本三代実録』にも被害状況が記録されていて、現在の東京、神奈川にあたる武蔵国、相模国ではほとんどの建物が倒壊し、多くの死者が出たとあります。
この地震は、神奈川県伊勢原市付近を走る伊勢原断層か、その沖の相模トラフ(海溝の一種)周辺が震源になったと言われています。動いたのが伊勢原断層なら同じ場所が動く可能性は低いですが、その周辺の断層が今後動く可能性は十分あるのです」(寒川氏)
本誌でも何度か触れたが、相模湾沖は複数のプレートがぶつかり合っている複雑な地形で、巨大地震発生のメカニズムを解明するのが非常に困難な場所とされている。これは言ってみれば、「いつ何が起きるか分からない」ということを意味しており、現実に300年以上も大地震が起きていない房総半島沖付近の沈黙ぶりは、いかにも不気味だ。
ちなみに、1月1日に地震が起きた鳥島が乗っているフィリピン海プレートの北端部分付近に位置しているのが、東京・神奈川・千葉といった地域だ。
その一方で、関東周辺だけでなく、「西日本も安心できる状況ではない」と指摘するのは、元北海道大学大学院付属・地震火山研究観測センター長で、現武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏である。
「西日本では、1944年に東南海地震、1946年に南海地震が起きていますが、その前後に鳥取地震(1943年)、福井地震(1948年)などの直下型地震が続発し、大きな被害を出しています。現在の状況は当時と似ていて、西日本でも急に地震が増えています。東南海地震、南海地震の再発が近づいているのかもしれません。
また、3・11の地震の影響で、伊豆半島あたりから九州にまで甚大な被害を及ぼした、1707年の宝永地震と同じような巨大地震が起きる可能性も出てきています。かつて宝永地震はM8クラスと想定されていましたが、実際には3・11同様、M9クラスとも言われている。西日本はとても安心できるような状況ではありません」
西日本も要注意
東南海、南海地震は、100~150年周期で発生すると考えられているが、こうした周期も東日本大震災のM9の影響がある以上、実際にはどうなるか分からず、再発の時期が早まる可能性がある。
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