シリア沖のロシアとイランの艦船は米国向け警告メッセージ
スエズ運河を通過するイラン艦船
◆2月20日
シリアの艦船がスエズ運河を通過してシリア沖に向かい、ロシア小艦隊と共にシリア沖に展開した。ロシアはもとより、イランもまた同盟関係にあるシリアに対し、実際的な支援行動に入ったことになる。
このブログでは昨年3月以来、一貫してシリア内における騒乱の原因は、チュニジアやエジプトで起きた「アラブの春」的な民衆運動ではなく、その民衆運動のうねりを利用しようとして、外国勢力によって武器と資金その他の物資を与えられた反政府的不満分子が、シリア内でゲリラ的テロ行為を行い、その犠牲者をシリア当局の弾圧政策によるものだ、と欧米ユダヤ系メディアを利用して喧伝してきたことによるものである、と指摘してきた。
従ってそのような動きに対して地中海に面したシリアのタルトゥースに海軍用施設を持つロシアは、断固としてシリア政府を擁護し支援することを明確にしてきたのだが、同じくシリアと同盟関係を有するイランがここに来て、軍艦をシリア沖に派遣して、イランのシリア支援を明確にしてきたのである。
日本のメディアでは、チュニジアやエジプトで起きたような「アラブの春」運動がシリアでも起きている、として報道をしてきているが、これは全くお門違いである。味噌も糞も一緒に、という言葉が日本語にあるが、これはその良い例である。味噌と糞は違うのである。
ようするに似て非なるもの、ということが世の中には存在するのだが、そういうことは、努力しなければ、見極めが付かないこともあるのだが、シリアの例はその一例であり、日本のメディアは努力をしていないから、見切れていないのである。
あるいは見切るも見切れないもないほど、日本のメディアは欧米のメディアを追っていればよいのだ、という方針ならば、何をかいわんやである。言っておくが、欧米メディアはユダヤ系資本によるものであり、ユダヤというバイアスが掛かっている、ということである。また特にイランとシリアに関しては、シーア派嫌いのスンニー派の湾岸諸国のアラブ系メディアもバイアスが掛かっているのである。彼らはオイルマネーを独占するやくざ首長たちのやくざ国家である。
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●シリア沖のロシアとイランの艦船はアメリカ向け警告メッセージ
http://english.farsnews.com/newstext.php?nn=9010175382
【2月19日 FNA】
ロシアとイランの小艦隊がシリア沖に展開したことは、アメリカのシリアに対する陰謀に対しての厳しい警告である、とイラン高官が19日語った。
「イランとロシアの小艦隊がシリア沖に展開していることは、アメリカの冒険主義的動きに対する明白なメッセージである」と、イランの国家安全保障・外交委員会副議長のホセイン・エブラヒミがファーズ通信社に語った。
「シリアに対してアメリカが戦略的なミスを冒せば、イランとロシアその他の諸国がアメリカに対して壊滅的反撃を与えるであろう」と彼は語った。
アメリカと西欧諸国はシリアに対して干渉的政策を強化してきているが、シリア政府は2月26日を憲法改正案に対する国民投票日と発表した。この憲法で複数政党制の基礎を敷く事になる。
シリアのバシャール・アサド大統領は、委員会から草案を受けた後に、10月に新憲法を作成すると決定した。
1月にアサド大統領は、新憲法は現行のバース党が支配的役割をなすとある憲法に代わるものとなると語った。
シリアは昨年の3月以来、武装された勢力によるシリア警察や国境警備隊に対する組織だった攻撃による騒乱に見舞われてきている。
抗議運動が武装した攻撃に切り替わった際、治安部隊員を含む数百人の人々が殺害されてきた。
シリア政府はならず者達、破壊行為者、武装テロリスト・グループをこれら死者に責任を負うべき者たちであると非難し、これら騒乱は外部からの工作による、と強調している。
昨年10月には、アサド大統領が改革政策を開始したため沈静化したが、アメリカとイスラエルの工作でシリア国内のいくつかの地点で新しく紛争が始まった。
イランのラミン・パラスト外務省スポークスマンは、シリア内の外国勢力による工作に嫌悪感を示し、アサド大統領の「問題解決」をやり遂げるという誓約であるこの改革案を称賛した。
「我々は基本的に外国の干渉というものに反対するものである。それは問題の解決にはならず、事態を一層混迷化させるものだからである」と1月にパラスト・スポークスマンは語った。
「シリア高官らによって発表されたこの改革は、環境を対話の方向に向け、問題の解決を促すものであるが、ある国々はそれを望まない」と彼は語った。
アサドは国家非常事態の終了を発表し、シリアのクルド人に市民権を授与し、今年の後半に国会議員の選挙を約束した。今年の1月、大統領は騒乱が始まってから拘留されていた者たち数千人に恩赦を施した。
以上は「ROCKWAY EXPRESS」より
ロシア、シリア、イラン、パキスタン、が協力し合っていますので、イスラエル・米国・NATOも迂闊に動けないものと思います。第3次世界大戦(核戦争)を覚悟の上でなくては、動けません。 以上
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