環境省が指定した「放射能汚染地域」は首都圏まであり(2/5)
環境省が指定した「放射能汚染地域」は首都圏まで
あなたが住む街の役所の行動を知っていますか?
ただし、ICRP「2007年勧告」では、緊急時の一般公衆被ばく限度量を年間1-20 mSvと、バンドを設けている。事故時は20mSvまで緩め、収束にともなって1mSvまで下げるという考え方だ。日本政府は上限の20mSv以上の地域から住民を避難させている。
長期的にはどの地域も年間1mSvへ下げなければならない。もちろん、汚染の濃度によって除染までの地域差と時間差は出る。
放射線医学の専門家には、年間100mSvまで人体への影響はない、と断言する人と、0-100mSvのあいだでも確率的影響はある、という人に分かれる。要するに「分からない」のである。
専門家が自説を主張するのは自由だが、制度としては、平時では年間1mSvを限度としているわけだから、法や制度を守ってもらわねば困る。「年間100mSvまではまったく問題ない」という医学的主張と、「年間1mSvが公衆の被ばく限度量」と規定する制度とは議論の土俵が違うのである。
昨年12月に環境省が発表した基準では、年間1mSvを時間当たりに換算した0.19μSvに自然放射線量の毎時0.04μSvを加え、0.23μSv(以下、すべて毎時)とした。この数値を超えるスポットのある区域を汚染状況重点調査地域に指定したのである。これは正しい判断だと思う。
国は指定するだけ、処理はしない?
自治体の判断に委ねられた除染計画
では、環境省が指定した汚染状況重点調査地域を見てみよう。対象は8県93市町村である。
岩手県 3市町
一関市 奥州市 平泉町 以上の全域
宮城県 8市町
石巻市 白石市 角田市 栗原市 七ヶ宿町 大河原町 丸森町 山元町
以上の全域
福島県 40市町村
福島市 郡山市 いわき市 白河市 須賀川市 相馬市 二本松市
伊達市 本宮市 桑折町 国見町 大玉村 鏡石町 天栄村 会津坂下町
湯川村 三島町 昭和村 会津美里町 西郷村 泉崎村 中島村
矢吹町 棚倉町 矢祭町 塙町 鮫川村 石川町 玉川村 平田村 浅川町
古殿町 三春町 小野町 広野町 新地町 以上の全域
田村市 南相馬市 川俣町 川内村
以上の区域のうち警戒区域または計画的避難区域である区域を除く区域
茨城県 20市町村
日立市 土浦市 龍ケ崎市 常総市 常陸太田市 高萩市 北茨城市
取手市 牛久市、つくば市 ひたちなか市 鹿嶋市 守谷市 稲敷市
鉾田市 つくばみらい市 東海村 美浦村 阿見町 利根町 以上の全域
栃木県 8市町
佐野市 鹿沼市 日光市 大田原市 矢板市 那須塩原市 塩谷町
那須町 以上の全域
群馬県 12市町村
桐生市 沼田市 渋川市 安中市 みどり市 下仁田町 中之条町
高山村 東吾妻町片品村 川場村 みなかみ町 以上の全域
埼玉県 2市
三郷市 吉川市 以上の全域
千葉県 9市
松戸市 野田市 佐倉市 柏市 流山市 我孫子市 鎌ケ谷市 印西市
白井市 以上の全域
以上は「DIAMOND ONLINE」より
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