「ベーシックインカム」という新兵器(2/7)
橋下徹氏が手に入れた
「ベーシックインカム」という新兵器
ツイッターで橋下氏の発言を追うと、ベーシックインカムが、役人の裁量を無くして、行政をスリム化する強力な武器であることを既に十分理解しているようだ。「ベーシックインカムが成立すれば(これは不可能な政策と言われています)、年金制度、生活保護制度、失業保険制度などを失くす可能性を考えることができる。それにまつわる組織が不要になるのです」(2月15日のツイート)といったツイートがたびたび登場する。なかなかいい調子だ。
ベーシックインカム批判に
対する「傾向と対策」
橋下氏が「不可能な政策と言われています」と言っているように、ベーシックインカムは極めて実現しにくい政策だろうと筆者も思う(理由は後で触れる)。
しかし、ベーシックインカムは、論理的にも実現性の上でも優れた政策であり、特に政策を評価する上での「補助線」として優れた働きを持っている。その意味を簡単にまとめると「非裁量的で効率的な経済力の再分配によるセーフティーネット」だ。
無理解なままこれを批判しようとすると、逆に、スッパリ斬られてしまうことになる。あの橋下氏相手にそんな目に遭うと、さぞや悔しいに違いない。
以下、ベーシックインカムの賛成派のためにも、また、批判者のためにも、ベーシックインカムについて論点となるポイントについて、批判に対する反論の形で、触れてみたい。
批判1:ベーシックインカムは究極のバラマキだ
ベーシックインカムは、全国民に一律に一定額の現金を配る政策(「負の人頭税」と呼んでもいいだろう)だから、確かに、現金を「ばらまく」ことには違いない。民主党の子ども手当を、官僚・マスコミ・政治家が「バラマキ」と批判することによって、寄って集(たか)って潰すことに成功したように、現金を無条件で配ることには抵抗感を覚える人が多い。
以上は「DIAMOND ONLINE」より
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