地中海の東側で膨大なエネルギー資源発見される
地中海の東側で発見された膨大なエネルギー資源に欧米資本が食指を動かし、ギリシャの債務危機、シリアの内乱、イスラエルのガザ侵攻などを引き起こしたという見方 | [ カテゴリ未分類 ] |
ギリシャの債務危機、シリアの内乱、イスラエルのガザに対する攻撃・・・こうした出来事を結びつけるキーワードは「エネルギー資源」だとする見方がある。2000年代に入ると地中海の東側に湾岸なみの天然ガスや石油が存在していることが明らかになり、この地域の支配を目論む動きが活発化しているということだ。勿論、目的はエネルギー利権。
イスラエルの沖、タマルでの調査がスタートしたのは2001年のこと。この海域でBG(ブリティッシュ・ガス)、そしてイスラエルのイスラムコ関連の企業群が共同で始めたのだが、2005年にBGは離脱し、翌年にアメリカのノーブル社がオペレーターとして参加、2009年に天然ガスを発見している。
発見した天然ガスの埋蔵量は2400億立方メートルだと言われ、今年には生産を開始するようだ。ちなみにビル・クリントン元大統領、つまりヒラリー・クリントン国務長官の夫はノーブル社のロビイストである。
USGS(アメリカ地質調査所)の推定では、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。イスラエルやガザだけでなく、ギリシャ、トルコ、キプロス、レバノン、シリア、エジプトがこうしたエネルギー利権に関係してくる可能性が高い。
ギリシャ、トルコ、キプロスの周辺でもノーブル社はエネルギー資源を開発している。湾岸の独裁産油国としても新たなライバルの出現は阻止したい、つまり自分たちの利権にしたいところだろう。
石油の探査/掘削技術を持つ人間が2001年にイスラエルへ入っている。その前年、ロシアでウラジミール・プーチンが大統領に就任したことが原因だ。
ボリス・エリツィン時代、ロシアはオリガルヒ(寡占支配者)と呼ばれる富豪に支配されていた。「規制緩和」や「私有化」の促進で国民の資産を格安の値段で手に入れ、巨万の富を築き、ロシア政府も手を出せない存在になっていた。
そのオリガルヒと対決したのがプーチン。政府の管理下に入ることを拒んだ富豪がロシアを脱出、イスラエルやイギリスへ逃げ込んだのである。その中にはロシアの巨大石油企業だったユーコスの幹部もいた。
ロンドンへ亡命したオルガルヒの代表格はボリス・ベレゾフスキー(亡命してからプラトン・エレーニンに改名)だが、この人物も少なくとも一時期はイスラエルの市民権を保有していた。
一方、イスラエルへ逃げたオルガルヒの代表格はアルカディ・ガイダマクだろう。2007年にガイダマクはイスラエルで「社会正義党」を結成、リクードのベンジャミン・ネタニヤフとは同盟関係にある。
振り返ってみると、アメリカ政府がシリアの体制転覆に乗り出したのは2005年頃であり、ギリシャの財政状況が急速に悪化したのは2009年。ギリシャの場合、財政を悪化させた原因は2001年に作られている。この年、ギリシャの通貨がユーロに切り替えられたのである。
通貨を切り替える際、ギリシャは債務の実態を隠す必要があった。その手法を教えたのがアメリカの巨大金融機関、ゴールドマン・サックス。ギリシャ国内の腐敗したエリートと手を組み、ギリシャを借金漬けにしたのである。借金の急増を国民やEUに知られないようにしつつ、投機集団からカネを受け取り、その代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたと言われている。
エネルギー利権を考えると、ギリシャは今が「買い時」だと考える人も少なくないだろう。絶妙のタイミングで「債務危機」が起こったとも言える。
借金を隠す手法としてCDS(Credit Default Swap/クレジット・デフォルト・スワップ)が利用されているのだが、この手法を可能にした法律「CFMA(商品先物現代化法)」がアメリカの議会を通過したのは2000年12月のことだ。
イスラエルは2008年12月から1月にかけてガザに軍事侵攻、経済的、あるいは社会的な基盤になる施設を破壊しただけでなく、国連施設や医療関係者や医療施設を攻撃、住民の住まいを破壊している。その際に化学兵器とも見なされている白リン弾も使用、1300名以上の住民を殺し、4000名以上を負傷させた。この軍事作戦でイスラエルの評判は一段と下がったのだが、それでも実行した理由のひとつはエネルギー利権だったのではないだろうか?
以上は「櫻井ジャーナル」より
イスラエルの沖、タマルでの調査がスタートしたのは2001年のこと。この海域でBG(ブリティッシュ・ガス)、そしてイスラエルのイスラムコ関連の企業群が共同で始めたのだが、2005年にBGは離脱し、翌年にアメリカのノーブル社がオペレーターとして参加、2009年に天然ガスを発見している。
発見した天然ガスの埋蔵量は2400億立方メートルだと言われ、今年には生産を開始するようだ。ちなみにビル・クリントン元大統領、つまりヒラリー・クリントン国務長官の夫はノーブル社のロビイストである。
USGS(アメリカ地質調査所)の推定では、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。イスラエルやガザだけでなく、ギリシャ、トルコ、キプロス、レバノン、シリア、エジプトがこうしたエネルギー利権に関係してくる可能性が高い。
ギリシャ、トルコ、キプロスの周辺でもノーブル社はエネルギー資源を開発している。湾岸の独裁産油国としても新たなライバルの出現は阻止したい、つまり自分たちの利権にしたいところだろう。
石油の探査/掘削技術を持つ人間が2001年にイスラエルへ入っている。その前年、ロシアでウラジミール・プーチンが大統領に就任したことが原因だ。
ボリス・エリツィン時代、ロシアはオリガルヒ(寡占支配者)と呼ばれる富豪に支配されていた。「規制緩和」や「私有化」の促進で国民の資産を格安の値段で手に入れ、巨万の富を築き、ロシア政府も手を出せない存在になっていた。
そのオリガルヒと対決したのがプーチン。政府の管理下に入ることを拒んだ富豪がロシアを脱出、イスラエルやイギリスへ逃げ込んだのである。その中にはロシアの巨大石油企業だったユーコスの幹部もいた。
ロンドンへ亡命したオルガルヒの代表格はボリス・ベレゾフスキー(亡命してからプラトン・エレーニンに改名)だが、この人物も少なくとも一時期はイスラエルの市民権を保有していた。
一方、イスラエルへ逃げたオルガルヒの代表格はアルカディ・ガイダマクだろう。2007年にガイダマクはイスラエルで「社会正義党」を結成、リクードのベンジャミン・ネタニヤフとは同盟関係にある。
振り返ってみると、アメリカ政府がシリアの体制転覆に乗り出したのは2005年頃であり、ギリシャの財政状況が急速に悪化したのは2009年。ギリシャの場合、財政を悪化させた原因は2001年に作られている。この年、ギリシャの通貨がユーロに切り替えられたのである。
通貨を切り替える際、ギリシャは債務の実態を隠す必要があった。その手法を教えたのがアメリカの巨大金融機関、ゴールドマン・サックス。ギリシャ国内の腐敗したエリートと手を組み、ギリシャを借金漬けにしたのである。借金の急増を国民やEUに知られないようにしつつ、投機集団からカネを受け取り、その代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたと言われている。
エネルギー利権を考えると、ギリシャは今が「買い時」だと考える人も少なくないだろう。絶妙のタイミングで「債務危機」が起こったとも言える。
借金を隠す手法としてCDS(Credit Default Swap/クレジット・デフォルト・スワップ)が利用されているのだが、この手法を可能にした法律「CFMA(商品先物現代化法)」がアメリカの議会を通過したのは2000年12月のことだ。
イスラエルは2008年12月から1月にかけてガザに軍事侵攻、経済的、あるいは社会的な基盤になる施設を破壊しただけでなく、国連施設や医療関係者や医療施設を攻撃、住民の住まいを破壊している。その際に化学兵器とも見なされている白リン弾も使用、1300名以上の住民を殺し、4000名以上を負傷させた。この軍事作戦でイスラエルの評判は一段と下がったのだが、それでも実行した理由のひとつはエネルギー利権だったのではないだろうか?
以上は「櫻井ジャーナル」より
最近、地中海周辺が騒がしくなっていると思っていましたが、それは、この膨大な資源を狙って蠢いている可能性があります。表面的には、「アラブの春」とか言ってますが、実のところ其処にある資源を獲得する為の布石だったのかも知れません。今後の動きに注目したいところです。 以上
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