弧住から混住へー3/3
孤住から混住へ――人口減少
社会への処方箋「コレクティブ
ハウス」のメリット
良質なコレクティブハウスには
固定資産税の減免を
先進国では、住宅の供給は主として、民間の仕事である。一般に民間のビジネスに介入するときは、上手く「仕組み化」、即ち、インセンティブを適切に付与することによって、政策誘導していくことが政治の基本である。そうであれば、良質なコレクティブハウスを供給していくためには、どうすればいいのか。私見では、地方自治体が町づくりの基本理念に照らして固定資産税を減免することが、一番即効性が高いと考える。
ところで、良質なコレクティブハウスとは何か。前述したコレクティブハウスの3つのメリットを勘案すると、最大の条件は、住民の多様性の確保であると考える。
例えば、東京のような大都市であれば、十分な広さを持つダイニングルームとリビングルームに加えて、「外国人5%以上、高齢者10%以上、若者(20代・30代)20%以上」のような条件を満たすコレクティブハウスに限って、固定資産税を減免すれば、民間の住宅業者は競って条件を満たすコレクティブハウスの供給に注力するのではないか。
また、高齢化が進んでいる地方であれば、「若者20%以上」のような条件だけでいいかもしれない。この他にも、コンパクトシティを推進する上で、建設地域を限定する方法も、もちろんあるだろう。
最近、東京では、主として単身の若者を対象としたコレクティブハウスが生まれつつある。孤住の象徴のようなワンルームマンション等に比べれば、もちろんはるかに好ましい流れではあるが、コレクティブハウスの魅力を最大限に発揮させるためには、何よりも多様な居住者の「混住」こそが、望ましい。
単身の若者のみならず、カップルやシングルペアレント、外国人、高齢者等が混住してこそ、私たちは互いに本当に人生の「多様な生き方」を学ぶことができるのではないか。そうであえば、固定資産税の減免等、上手く政策上のインセンティブを働かせることによって、少子高齢化社会における新しいコミュニティの母体となる可能性を秘めたコレクティブハウスを、健全に育てていくことが、わが国の都市政策上、極めて重要な課題であると考える次第である。
ここまで書いてきて、20世紀を風靡したル・コルビジュエの光り輝く都市の中核を成すゾーニング(住み分け)の概念に対して、ジェーン・ジェイコブスが「混在」を主張し、激しく対峙したことを(「アメリカ大都市の死と再生」)、想起した。
(文中、意見に係る部分は、すべて筆者の個人的見解である)
以上は「DIAMOND ONLINE」より
これにより、国境を越える思想も醸成されることを期待したいところです。偏狭なナショナリストも減少するものと思われます。尖閣列島を買うとか買わないとかの次元を超える必要があります。土地は人類共通の財産です。 以上
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