疑問だらけ!放射能汚染による甲状腺検査
疑問だらけ!放射能汚染による甲状腺検査「福島県民安心のために他県と比べる(国)」「日本崩壊しないよう導く(山下俊一)」「調査の邪魔したくない(医師)」
山下俊一の使命は”日本崩壊”を防ぐこと
「日本という国が崩壊しないよう導きたい。
チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。
そうなった時の最終的な被害者は国民だ」
国は”安心のため”に福島県外の子どもと甲状腺の状態を比べる。
゛安心のため”に比べるってなんだろう?どういうことだろう?
医師は言う
「福島医大と異なる判断が出たら混乱を招く」
「福島医大の疫学調査の邪魔をする事になる」
大学教授は言う
「意味のある調査だから県の説明に納得できない人がいても仕方ない」
私は前から思っていることがあります。
100ミリシーベルト以下では疫学的に癌の発生率は認められていない。
だから、大丈夫だっていう医者や学者の人に言いたい。
低線量被ばくで「癌、その他の病気や遺伝などが起こらない」という根拠を
逆に疫学的に証明してもらいたい。
放射能は怖くないなら、怖くない根拠を証明してもらいたい。
それが出来ないくせに、100ミリシーベルト以下は問題ないという事はやめてもらいたい。
放射能のせいで癌になったと証明できないなら、
放射能のせいで癌にはならないという逆の立場の証明がされていてこそ
平等の評価なのではないかと、いつも一方通行である事に不満を感じていました。
だいたい、”安心してもらうための検査”という言葉がおかしい。
安心のための検査なら、小さいしこりやのう胞が一つでも見つかった時点で、
その後の経過観察やフォローを手厚くしてもらえなければ”安心”とは呼べない。
「これなら大丈夫」と、放置される位ならば、検査はしない方がましなようにも思えてしまう。
調べるだけ調べて、治療してくれないのなら、
原爆投下後のアメリカのABCCとやっていることは全く同じなのではないでしょうか?
以下、毎日新聞の記事転記します。
甲状腺検査:福島県外の子供と比較 内閣府方針
毎日新聞 2012年08月26日 09時48分(最終更新 08月26日 10時04分)
福島第1原発事故を受けて福島県が始めた子供の甲状腺検査に関連し、
国は放射線の影響の有無を調べるために県外でも同様の検査を実施し、
今年度中に比較データを得ることを決めた。
福島では受診者の約35%にしこりなどが見つかり、県は
「良性の小さなのう胞やしこりは通常でもよくある」と説明しているが、
通常の保有率の精密なデータがなく保護者の不安が募っている。
国の担当者は「比較可能なデータを得て、福島の人々の安心につなげたい」という。
チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんが増えたことから、
福島県は昨年10月、震災時に0〜18歳だった県民約36万人を対象に超音波検査を始めた。
今年3月末までに受診した3万8114人のうち35.8%にあたる
1万3646人で結節(しこり)やのう胞(液体がたまった袋状のもの)が見つかり、
186人が2次検査の対象となった。がんが判明したケースはない。
検査を実施している福島県立医科大の鈴木真一教授は、
チェルノブイリ事故後に子供の甲状腺がんが増え始めたのが4〜5年後だったことなどから
「現時点で放射線の影響が出ることはない」と説明する。
一方、放射線の専門家からは
「子供の一般的なしこりの保有率を調べて比べなければ、被ばくの影響の有無は判断できない」
との指摘が出ていた。
内閣府原子力被災者生活支援チームによると、事業は一般競争入札で公募した団体に委託し、
全国3カ所以上の18歳以下計4500人以上に無料で検査を実施する。
検査には福島県と同様、日本甲状腺学会などに所属する専門医らがあたり、
超音波機器の水準や結果の判定基準も統一する。
津田敏秀・岡山大教授(環境疫学)は
「現状では県の説明に納得できない人がいても仕方なく、意味のある調査だ」と話す。
検査データは来年3月末までに集約し、報告書にまとめる。
検査開始前に疫学などの専門家による調査委員会を設置して具体的な計画を立てるが、
地域の選定には教育委員会や学校、保護者の同意が必要になりそうだ。
結果は対象者に通知する。
国は必要に応じて相談や助言をするほか、結果がまとまった段階で説明会を開くという。
【須田桃子】
◇説明不足、不安招く
甲状腺検査の結果
「子供の健康を見守り、安心してもらうため」として
福島県が無料で実施している18歳以下の甲状腺検査に、保護者の不安が募っている。
セカンドオピニオンを求めて県外の病院を受診する人も続出。
背景には結果に関する県の説明不足がある。
【須田桃子、鈴木泰広、坂井友子】
福島県川俣町に住む60歳の女性は6月、4歳の孫を秋田市の中通(なかどおり)総合病院に連れて行った。
車と新幹線で片道3時間、前日から宿泊し、甲状腺の触診と超音波、血液の検査を受けさせた。
健康診断のため保険は適用されず、費用は約1万4000円。交通費なども約4万円かかった。
福島県立医大から検査結果の通知が来たのは2月。
「小さな結節(しこり)やのう胞(液体がたまった袋のようなもの)がありますが、
2次検査の必要はありません」とあるだけで、約2年後の次回検査まで放置して大丈夫か不安が募った。
秋田の病院で複数ののう胞を確認、気が動転した。
医師は半年後の再受診を勧め「今度は病名がつき保険も使える」と言ったという。
この病院には今年3月14日から約5カ月間で福島県の子供ら65人が訪れた。
新潟や北海道、首都圏でも同様の受診が相次ぐ。
福島医大が実施する県の検査は担当医を日本甲状腺学会など7学会に所属する専門医に限っているものの、
検査は設備と経験のある医療機関ならどこでも可能だ。
だが、遠くまで足を運ぶ人の中には、福島県内で検査を拒否された例が少なくない。
会津若松市に避難する2児の母親(38)は市内の5病院に電話をかけ、断られた。
「診てもらいたい時に診てもらえないなんておかしい」と憤る。
医師らに理由を聞くと、
▽「福島医大と異なる判断が出たら混乱を招く」(福島市の小児科医)
▽「保護者の不安を解消するのは民間病院の役目ではない」(会津地方の病院)。
県の検査に携わる医師の一人は
「今回の福島医大の検査は放射線の健康影響を追跡する世界でも例のない疫学調査。
他の病院で受けて県の検査を受けない人が出ると、邪魔することになる」と話した。
福島医大の山下俊一副学長らが1月に日本甲状腺学会など7学会に出した文書の影響を指摘する声もある。
県の検査結果に関する相談があった際、
「次回の検査までに自覚症状等が出ない限り追加検査は必要ないことを、十分にご説明いただきたい」
との内容だ。
同学会に所属する医師の一人は
「この文書に従うと、医師は診療を拒否してはいけないという医師法に反してしまう」という。
この文書について山下氏は
「県は精度の高い検査を行っているので保護者が混乱しないようにきちんと説明してほしいという意味で、
セカンドオピニオンを与えることを否定するものではない」と説明する。
保護者の不安が広がる中、浪江町は7月、県の検査がない年は町の診療所で検査する事業を独自に始めた。
紺野則夫健康保険課長は
「県は保護者や子供の気持ちが分かっていない。もっときめ細かく対応しデータを提供すべきだ」と話す。
◇詳細結果、開示請求が必要
福島県の甲状腺検査は、しこりやのう胞の有無、大きさを基に
「A1」「A2」「B」「C」の4段階で判定している。BとCは2次検査を受ける。
保護者の不安が最も大きいのは「A2」だ。
しこりなどが見つかったが基準より小さいため2次検査の対象外のうえ、
通知にはしこりの数や部位、大きさが具体的に記されていないからだ。
福島医大には電話の問い合わせが250件を超え、同大は改善を始めた。
今後は結果に関する住民説明会も開くという。
だが、他にも課題はある。
検査前に保護者が署名する同意書には、結果について
「(保護者や本人の)希望により、いつでも知ることができる」と明記されているが、
医師の所見やエコー画像を見るには、県の条例に基づき情報公開請求しなければならない。
開示請求はこれまでに6件あった。
うち3件が約3週間後に開示されたが、静止画像は通常のコピー用紙に印刷されたもので、
より鮮明な画像のデジタルデータは「改ざんされる恐れがある」(福島医大)と提供されなかった。
同大広報担当の松井史郎特命教授は
「身体に関する情報の取り扱いは特に慎重を期さなければならない。
本人と確認するには開示請求してもらうのが確実だ」と説明する。
これに対し、日弁連情報問題対策委員会委員長の清水勉弁護士は
「子供を守るための検査なのに本末転倒だ。
検査結果のように本人や保護者にとって切実な情報は、
本人と確認できれば速やかに希望する形で開示すべきだ」と指摘。
仮に提供した画像が改ざんされても
「元データを管理していればよい話で、非開示の理由にはならない」という。
◇「親の声を謙虚に聞く」
福島医大で甲状腺検査の責任者を務める山下俊一副学長に、課題を聞いた。
−−検査の目的は。
山下:
県民の健康増進のための医療サービスで、決して調査研究ではない。
WHO(世界保健機関)の推計で、福島住民の被ばく線量はどんなに高くても100ミリシーベルト。
100ミリシーベルト以下の健康リスクは明らかには証明されていない、
または非常に小さいというのが科学者の国際的合意だ。
−−県外でセカンドオピニオンを求める保護者が増えているが。
山下:
改善策を考えなければならない。医師の考え方とお母さんの立場にギャップがある。
謙虚に声を聞き、信頼関係を築きたい。
−−放射線の影響をどう判断するのか。
山下:
小さながんも見つかるだろうが、甲状腺がんは通常でも一定の頻度で発症する。
結論の方向性が出るのは10年以上後になる。
県民と我々が対立関係になってはいけない。
日本という国が崩壊しないよう導きたい。
チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。
そうなった時の最終的な被害者は国民だ。
質問なるほドリ:
福島の子供はどんな検査を受けているの?=回答・須田桃子
毎日新聞 2012年08月26日 東京朝刊
<NEWS NAVIGATOR>
◇超音波でしこりを検出 対象36万人、20歳まで2年ごとに
なるほドリ
福島県の子供たちが受けている甲状腺(こうじょうせん)検査って、どんな検査なの?
記者
甲状腺はのど仏の下にあるチョウのような形をした小さな臓器で、
成長や新陳代謝(しんちんたいしゃ)を促す甲状腺ホルモンを作っています。
検査は首にゼリーを塗り、器械をくっつけて滑らせながら超音波(ちょうおんぱ)をあて、
内部の様子をモニター画面に映し出します。2〜5分程度で終わります。
対象の36万人全員が最初の検査を終えるのは14年3月末の予定で、
その後20歳までは2年ごと、大人になっても5年ごとにずっと受けていきます。
Q 判定はどうやってしているの?
A 甲状腺の専門医が検査の画像や動画を見て判定しています。
しこりやのう胞があれば数を確認し、最も大きいものの大きさを測ります。
5・1ミリ以上のしこりや20・1ミリ以上ののう胞があったり、がんが疑われる場合は、
2次検査で血液や尿を取り、ホルモンの分泌量(ぶんぴつりょう)を調べます。
しこりの細胞を採取(さいしゅ)して調べることもあります。
Q 判定には何か根拠があるの?
A 今回の判定基準は米国の小児外科学会(しょうにげかがっかい)の基準値や、
日本甲状腺学会のガイドラインを参考に作ったそうです。
鈴木真一・福島医大教授は
「のう胞は基本的に良性で、しこりも大人の場合で9割以上が良性。
甲状腺がんはゆっくり大きくなるため、検査は2年ごとで大丈夫。
質の高い検査を長期間受けられるシステムなので、安心してほしい」と言っています。
Q 良性なら治療は必要ないの?
A 通常は経過(けいか)観察(かんさつ)だけですが、
しこりが大きくなったら甲状腺ホルモン剤を飲んで小さくしたり、
注射器でのう胞から液体を抜いたりすることもあります。手術で切り取るケースもあります。
Q 検査は子供だけでいいのかな。
A チェルノブイリ(現ウクライナ)の事故では本来は珍しい子供の甲状腺がんが増え、
保護者の不安が強いことから子供の検査を行うことになりました。
ただし、隣国ベラルーシなどでは大人にも甲状腺がんが増えたという報告があります。
福島では住民の甲状腺被ばく線量の十分なデータはありませんが、
鈴木教授は
「福島事故で放出された放射性物質の量はチェルノブイリの7分の1〜10分の1ほどで、
汚染された食品も早期に流通が制限された。
我々の知る限り、がんを発症するような高線量の被ばくをした住民はいない」としています。
(大阪社会部)
==============
何を根拠に「がんを発症するような高線量の被ばくをした住民はいない」といえるのか?
この放出量は事実?「福島事故で放出された放射性物質の量はチェルノブイリの7分の1〜10分の1」
「日本という国が崩壊しないよう導きたい。
チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。
そうなった時の最終的な被害者は国民だ」
国は”安心のため”に福島県外の子どもと甲状腺の状態を比べる。
゛安心のため”に比べるってなんだろう?どういうことだろう?
医師は言う
「福島医大と異なる判断が出たら混乱を招く」
「福島医大の疫学調査の邪魔をする事になる」
大学教授は言う
「意味のある調査だから県の説明に納得できない人がいても仕方ない」
私は前から思っていることがあります。
100ミリシーベルト以下では疫学的に癌の発生率は認められていない。
だから、大丈夫だっていう医者や学者の人に言いたい。
低線量被ばくで「癌、その他の病気や遺伝などが起こらない」という根拠を
逆に疫学的に証明してもらいたい。
放射能は怖くないなら、怖くない根拠を証明してもらいたい。
それが出来ないくせに、100ミリシーベルト以下は問題ないという事はやめてもらいたい。
放射能のせいで癌になったと証明できないなら、
放射能のせいで癌にはならないという逆の立場の証明がされていてこそ
平等の評価なのではないかと、いつも一方通行である事に不満を感じていました。
だいたい、”安心してもらうための検査”という言葉がおかしい。
安心のための検査なら、小さいしこりやのう胞が一つでも見つかった時点で、
その後の経過観察やフォローを手厚くしてもらえなければ”安心”とは呼べない。
「これなら大丈夫」と、放置される位ならば、検査はしない方がましなようにも思えてしまう。
調べるだけ調べて、治療してくれないのなら、
原爆投下後のアメリカのABCCとやっていることは全く同じなのではないでしょうか?
以下、毎日新聞の記事転記します。
甲状腺検査:福島県外の子供と比較 内閣府方針
毎日新聞 2012年08月26日 09時48分(最終更新 08月26日 10時04分)
福島第1原発事故を受けて福島県が始めた子供の甲状腺検査に関連し、
国は放射線の影響の有無を調べるために県外でも同様の検査を実施し、
今年度中に比較データを得ることを決めた。
福島では受診者の約35%にしこりなどが見つかり、県は
「良性の小さなのう胞やしこりは通常でもよくある」と説明しているが、
通常の保有率の精密なデータがなく保護者の不安が募っている。
国の担当者は「比較可能なデータを得て、福島の人々の安心につなげたい」という。
チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんが増えたことから、
福島県は昨年10月、震災時に0〜18歳だった県民約36万人を対象に超音波検査を始めた。
今年3月末までに受診した3万8114人のうち35.8%にあたる
1万3646人で結節(しこり)やのう胞(液体がたまった袋状のもの)が見つかり、
186人が2次検査の対象となった。がんが判明したケースはない。
検査を実施している福島県立医科大の鈴木真一教授は、
チェルノブイリ事故後に子供の甲状腺がんが増え始めたのが4〜5年後だったことなどから
「現時点で放射線の影響が出ることはない」と説明する。
一方、放射線の専門家からは
「子供の一般的なしこりの保有率を調べて比べなければ、被ばくの影響の有無は判断できない」
との指摘が出ていた。
内閣府原子力被災者生活支援チームによると、事業は一般競争入札で公募した団体に委託し、
全国3カ所以上の18歳以下計4500人以上に無料で検査を実施する。
検査には福島県と同様、日本甲状腺学会などに所属する専門医らがあたり、
超音波機器の水準や結果の判定基準も統一する。
津田敏秀・岡山大教授(環境疫学)は
「現状では県の説明に納得できない人がいても仕方なく、意味のある調査だ」と話す。
検査データは来年3月末までに集約し、報告書にまとめる。
検査開始前に疫学などの専門家による調査委員会を設置して具体的な計画を立てるが、
地域の選定には教育委員会や学校、保護者の同意が必要になりそうだ。
結果は対象者に通知する。
国は必要に応じて相談や助言をするほか、結果がまとまった段階で説明会を開くという。
【須田桃子】
◇説明不足、不安招く
甲状腺検査の結果
「子供の健康を見守り、安心してもらうため」として
福島県が無料で実施している18歳以下の甲状腺検査に、保護者の不安が募っている。
セカンドオピニオンを求めて県外の病院を受診する人も続出。
背景には結果に関する県の説明不足がある。
【須田桃子、鈴木泰広、坂井友子】
福島県川俣町に住む60歳の女性は6月、4歳の孫を秋田市の中通(なかどおり)総合病院に連れて行った。
車と新幹線で片道3時間、前日から宿泊し、甲状腺の触診と超音波、血液の検査を受けさせた。
健康診断のため保険は適用されず、費用は約1万4000円。交通費なども約4万円かかった。
福島県立医大から検査結果の通知が来たのは2月。
「小さな結節(しこり)やのう胞(液体がたまった袋のようなもの)がありますが、
2次検査の必要はありません」とあるだけで、約2年後の次回検査まで放置して大丈夫か不安が募った。
秋田の病院で複数ののう胞を確認、気が動転した。
医師は半年後の再受診を勧め「今度は病名がつき保険も使える」と言ったという。
この病院には今年3月14日から約5カ月間で福島県の子供ら65人が訪れた。
新潟や北海道、首都圏でも同様の受診が相次ぐ。
福島医大が実施する県の検査は担当医を日本甲状腺学会など7学会に所属する専門医に限っているものの、
検査は設備と経験のある医療機関ならどこでも可能だ。
だが、遠くまで足を運ぶ人の中には、福島県内で検査を拒否された例が少なくない。
会津若松市に避難する2児の母親(38)は市内の5病院に電話をかけ、断られた。
「診てもらいたい時に診てもらえないなんておかしい」と憤る。
医師らに理由を聞くと、
▽「福島医大と異なる判断が出たら混乱を招く」(福島市の小児科医)
▽「保護者の不安を解消するのは民間病院の役目ではない」(会津地方の病院)。
県の検査に携わる医師の一人は
「今回の福島医大の検査は放射線の健康影響を追跡する世界でも例のない疫学調査。
他の病院で受けて県の検査を受けない人が出ると、邪魔することになる」と話した。
福島医大の山下俊一副学長らが1月に日本甲状腺学会など7学会に出した文書の影響を指摘する声もある。
県の検査結果に関する相談があった際、
「次回の検査までに自覚症状等が出ない限り追加検査は必要ないことを、十分にご説明いただきたい」
との内容だ。
同学会に所属する医師の一人は
「この文書に従うと、医師は診療を拒否してはいけないという医師法に反してしまう」という。
この文書について山下氏は
「県は精度の高い検査を行っているので保護者が混乱しないようにきちんと説明してほしいという意味で、
セカンドオピニオンを与えることを否定するものではない」と説明する。
保護者の不安が広がる中、浪江町は7月、県の検査がない年は町の診療所で検査する事業を独自に始めた。
紺野則夫健康保険課長は
「県は保護者や子供の気持ちが分かっていない。もっときめ細かく対応しデータを提供すべきだ」と話す。
◇詳細結果、開示請求が必要
福島県の甲状腺検査は、しこりやのう胞の有無、大きさを基に
「A1」「A2」「B」「C」の4段階で判定している。BとCは2次検査を受ける。
保護者の不安が最も大きいのは「A2」だ。
しこりなどが見つかったが基準より小さいため2次検査の対象外のうえ、
通知にはしこりの数や部位、大きさが具体的に記されていないからだ。
福島医大には電話の問い合わせが250件を超え、同大は改善を始めた。
今後は結果に関する住民説明会も開くという。
だが、他にも課題はある。
検査前に保護者が署名する同意書には、結果について
「(保護者や本人の)希望により、いつでも知ることができる」と明記されているが、
医師の所見やエコー画像を見るには、県の条例に基づき情報公開請求しなければならない。
開示請求はこれまでに6件あった。
うち3件が約3週間後に開示されたが、静止画像は通常のコピー用紙に印刷されたもので、
より鮮明な画像のデジタルデータは「改ざんされる恐れがある」(福島医大)と提供されなかった。
同大広報担当の松井史郎特命教授は
「身体に関する情報の取り扱いは特に慎重を期さなければならない。
本人と確認するには開示請求してもらうのが確実だ」と説明する。
これに対し、日弁連情報問題対策委員会委員長の清水勉弁護士は
「子供を守るための検査なのに本末転倒だ。
検査結果のように本人や保護者にとって切実な情報は、
本人と確認できれば速やかに希望する形で開示すべきだ」と指摘。
仮に提供した画像が改ざんされても
「元データを管理していればよい話で、非開示の理由にはならない」という。
◇「親の声を謙虚に聞く」
福島医大で甲状腺検査の責任者を務める山下俊一副学長に、課題を聞いた。
−−検査の目的は。
山下:
県民の健康増進のための医療サービスで、決して調査研究ではない。
WHO(世界保健機関)の推計で、福島住民の被ばく線量はどんなに高くても100ミリシーベルト。
100ミリシーベルト以下の健康リスクは明らかには証明されていない、
または非常に小さいというのが科学者の国際的合意だ。
−−県外でセカンドオピニオンを求める保護者が増えているが。
山下:
改善策を考えなければならない。医師の考え方とお母さんの立場にギャップがある。
謙虚に声を聞き、信頼関係を築きたい。
−−放射線の影響をどう判断するのか。
山下:
小さながんも見つかるだろうが、甲状腺がんは通常でも一定の頻度で発症する。
結論の方向性が出るのは10年以上後になる。
県民と我々が対立関係になってはいけない。
日本という国が崩壊しないよう導きたい。
チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。
そうなった時の最終的な被害者は国民だ。
質問なるほドリ:
福島の子供はどんな検査を受けているの?=回答・須田桃子
毎日新聞 2012年08月26日 東京朝刊
<NEWS NAVIGATOR>
◇超音波でしこりを検出 対象36万人、20歳まで2年ごとに
なるほドリ
福島県の子供たちが受けている甲状腺(こうじょうせん)検査って、どんな検査なの?
記者
甲状腺はのど仏の下にあるチョウのような形をした小さな臓器で、
成長や新陳代謝(しんちんたいしゃ)を促す甲状腺ホルモンを作っています。
検査は首にゼリーを塗り、器械をくっつけて滑らせながら超音波(ちょうおんぱ)をあて、
内部の様子をモニター画面に映し出します。2〜5分程度で終わります。
対象の36万人全員が最初の検査を終えるのは14年3月末の予定で、
その後20歳までは2年ごと、大人になっても5年ごとにずっと受けていきます。
Q 判定はどうやってしているの?
A 甲状腺の専門医が検査の画像や動画を見て判定しています。
しこりやのう胞があれば数を確認し、最も大きいものの大きさを測ります。
5・1ミリ以上のしこりや20・1ミリ以上ののう胞があったり、がんが疑われる場合は、
2次検査で血液や尿を取り、ホルモンの分泌量(ぶんぴつりょう)を調べます。
しこりの細胞を採取(さいしゅ)して調べることもあります。
Q 判定には何か根拠があるの?
A 今回の判定基準は米国の小児外科学会(しょうにげかがっかい)の基準値や、
日本甲状腺学会のガイドラインを参考に作ったそうです。
鈴木真一・福島医大教授は
「のう胞は基本的に良性で、しこりも大人の場合で9割以上が良性。
甲状腺がんはゆっくり大きくなるため、検査は2年ごとで大丈夫。
質の高い検査を長期間受けられるシステムなので、安心してほしい」と言っています。
Q 良性なら治療は必要ないの?
A 通常は経過(けいか)観察(かんさつ)だけですが、
しこりが大きくなったら甲状腺ホルモン剤を飲んで小さくしたり、
注射器でのう胞から液体を抜いたりすることもあります。手術で切り取るケースもあります。
Q 検査は子供だけでいいのかな。
A チェルノブイリ(現ウクライナ)の事故では本来は珍しい子供の甲状腺がんが増え、
保護者の不安が強いことから子供の検査を行うことになりました。
ただし、隣国ベラルーシなどでは大人にも甲状腺がんが増えたという報告があります。
福島では住民の甲状腺被ばく線量の十分なデータはありませんが、
鈴木教授は
「福島事故で放出された放射性物質の量はチェルノブイリの7分の1〜10分の1ほどで、
汚染された食品も早期に流通が制限された。
我々の知る限り、がんを発症するような高線量の被ばくをした住民はいない」としています。
(大阪社会部)
==============
何を根拠に「がんを発症するような高線量の被ばくをした住民はいない」といえるのか?
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以上は「みんな楽しくhappyがいい」より
100ミリシーベルト以下なら健康に問題ないという感覚がもう既に正常な精神でない証拠です。そもそも、このような危険な人物(山下俊一)を福島医大に呼び寄せたのは、やはり危険人物の佐藤雄平であります。類は類を呼ぶであります。この状態を許しているのが極悪人・佐藤雄平を知事に選んだ福島県民です。どうして福島県民は怒らないのか七不思議の一つです。原発事故を呼び寄せた知事なので大切にしているように思えます。誠に不思議な県民です。思考方法が少し違うようです。 以上
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