平家滅亡の経済学、清盛式貿易革命(2/6)
いかがでしょうか。
日本初の人工港・人工島という先進的な技術を導入し、「博多~神戸」間の瀬戸内海航路を積極的に開発していった様子がうかがえると思います。
しかし、いずれも大規模な工事で、大変な苦労と費用のかかるものでした。
清盛は一体なんのために、困難をおして瀬戸内海航路を開発したのでしょうか?
国内航路の開発にかくされた「真の目的」
瀬戸内海航路開発の理由---それは、まず第一に、和船(日本の船)よりも格段に船底が深い「宋船」が、畿内(きだい)にまで安全に乗り入れられるようにするためです。
"畿内"とは、京に近い国々、山城国・大和国・河内国・和泉国・摂津国の5ヵ国のこと。人口が集中し貴族や寺社も多く、当時、日本最大の消費地でした。
このうち摂津国にある大和田泊(神戸港)に積載量の大きい宋船が直接乗り入れることができれば、大量の物資を円滑に畿内へ輸送できます。
しかし、ここで一つの疑問が生じます。
いくら輸送のための国内航路を整えても、今まで博多に届いていた物資が畿内に届くだけで、貿易の総量が飛躍的に増加するわけではありません。
ただ貿易を活発化することが目的なのであれば、「博多~神戸間」の国内ルートを強化するより、海賊退治や日本自前の船造りなどを行って、東シナ海を横断する「寧波(ニンポー)(宋の貿易港)~博多間」の国外ルートを強化したほうが早道のはずです。
【当時の貿易ルート】
〈宋・寧波〉 → 東シナ海→ 〈博多〉 → 瀬戸内海→ 〈神戸〉 → 〈京都〉
だとすれば、なぜあえて国内ルートの強化を図ったのでしょうか。
以上は「現代ビジネス」より
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