平家滅亡の経済学、日宋貿易の真相(2/6)
貿易相手国が政情不安だと、輸出したとしても取引先に渡らない可能性があり、輸入しようとしても止められる可能性があります。
日宋貿易の相手国である「南宋」は、当時の中国の王朝で、漢民族国家でした。
もともと中国全土を支配していた「宋(北宋)」が、北方の異民族国家「金」に押し出される形で南に逃げて建国したため、南宋と呼ばれるのです。
平清盛の父・忠盛が九州で日宋貿易に関わり始めるのが1133年ですが、南宋ではその後の1142年に金との間で「紹興の和議」が成立し戦いが収束、政局も安定します。
また、1161年には再び侵攻してきた金に対し「采石機の戦い」で勝利し、翌年には後に名君と呼ばれる「孝宗」が皇帝に即位、南宋の全盛期が訪れます。
つまり、貿易相手国のカントリーリスクは、当時としては小さいほうでした。(*1)
次に「2.信用リスク」。
取引先の信用度にかかるリスクです。
貿易の場合、相手先は遠くにいて頻繁に顔を合わすことができません。そんな相手先の資金力や誠実性を把握しきれない点がリスクとなります。
この点について、日本と宋の間ではどうだったか?
(*1)むしろ、当時でいえば1156年に保元の乱、1159年には平治の乱と内乱の絶えなかった日本のほうが、カントリーリスクが高かったのかもしれません。
以上は「現代ビジネス」より
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