平家滅亡の経済学、密貿易だけで儲かるとは甘すぎる(5/5)
これは偽造ではなかったという説もありますが、どちらにせよ大宰府による干渉を排除した貿易をやろうとしていたことには違いありません。
貿易で儲ける3条件「高い・小さい・多い」
しかし、これだけでは小規模な貿易はできても、巨万の富を得るまでには到底、至りません。
そもそも、貿易で巨万の富を築くには、「ある条件」が必要になってきます。
それは、扱う商品の
1.販売単価が高く、
2.形状が小さく、
3.量が多いことです。
当たり前のことですが、利益は「数量×1個当たりのマージン」で計算されます。つまり、数の多さと販売単価の高さがないと、大きな利益にはつながりません。
(薩摩藩やポルトガルの貿易における主商品「香辛料」は、まさにこの条件に合致します。)
しかし、日宋貿易においては、船の大きさは30メートル位と小さく、中国との往来も多く見積もって全体で年50隻と、そう多くはありませんでした。そして、輸入品のメインは「陶磁器」という重くかさばるモノですから、量にはどうしても限りがあります。そもそも、割れやすいですしね。
「それでは、密貿易の独占もできず、貿易の規模も小さかった忠盛には、巨利を得ることなどできないじゃないか・・・!」
と、行き詰まったようにみえます。
しかし忠盛は、確かに貿易から巨万の富を築いたのです。それも、これまでの説明には出てこなかった、まったく別の手段で・・・
さて、もしあなたが忠盛なら、この手詰まりのような状況でどんな手段を思いつくでしょうか?
---この答えの発表は、また次回で。
著者:山田 真哉
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