銀河系中心から吹き出す「巨大な泡」
天の川銀河の中心部から巨大な「ガンマ線の泡」が放出され、風船ガムのように膨らんでいることが、フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡の画像の分析から判明した。
ガンマ線の泡(紫)が、エックス線(青)に挟まれる形で、銀河の上と下に膨らんでいる。Image:NASA Goddard
われわれが属する天の川銀河の中心から、高エネルギー放射線の巨大な泡が2つ出現していることが、フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡による画像の新しい分析から明らかになった。
同望遠鏡による19ヵ月分のデータから、天の川銀河の、全長が10万光年ある円盤の上と下に、ガンマ線とエックス線の放射による、それぞれ長さが2万5000光年ある膨らみが出現していることが判明した。
プレプリント・ サーバー『arXiv.org』で公開され、『Astrophysical Journal』誌に受理された論文では、この泡を生み出した原因は不明だとしているが、まずは、天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホールが考えられている。太陽の400万倍を超える質量がある超大質量ブラックホールは、周辺の物質が中に落ちこむとともに、エネルギーのすさまじい放出を起こしうる。
ハーバード大学のDouglas Finkbeiner准教授(天文学)ら執筆者は、論文で、「劇的なエネルギー噴射の原因として、ほかには、中心部における強力なスターバースト[銀河どうしの衝突などで、星のもととなる星間ガスが短期間に大量にできることで、一度に大量の星が形成される現象]が考えられる」と述べている。このようなスターバーストは、「超新星の爆発と、激しい星形成に続く恒星風で開放されるエネルギー」によって引き起こされ、1000万年ほど前にこうしたスターバーストが起きた可能性があるという。
2009年に打ち上げられたプランク衛星や、2012年に打ち上げが予定されているX線宇宙望遠鏡『eROSITA』によって、より詳しい原因がわかるだろうと研究者たちは期待している。
同望遠鏡による19ヵ月分のデータから、天の川銀河の、全長が10万光年ある円盤の上と下に、ガンマ線とエックス線の放射による、それぞれ長さが2万5000光年ある膨らみが出現していることが判明した。
プレプリント・ サーバー『arXiv.org』で公開され、『Astrophysical Journal』誌に受理された論文では、この泡を生み出した原因は不明だとしているが、まずは、天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホールが考えられている。太陽の400万倍を超える質量がある超大質量ブラックホールは、周辺の物質が中に落ちこむとともに、エネルギーのすさまじい放出を起こしうる。
ハーバード大学のDouglas Finkbeiner准教授(天文学)ら執筆者は、論文で、「劇的なエネルギー噴射の原因として、ほかには、中心部における強力なスターバースト[銀河どうしの衝突などで、星のもととなる星間ガスが短期間に大量にできることで、一度に大量の星が形成される現象]が考えられる」と述べている。このようなスターバーストは、「超新星の爆発と、激しい星形成に続く恒星風で開放されるエネルギー」によって引き起こされ、1000万年ほど前にこうしたスターバーストが起きた可能性があるという。
2009年に打ち上げられたプランク衛星や、2012年に打ち上げが予定されているX線宇宙望遠鏡『eROSITA』によって、より詳しい原因がわかるだろうと研究者たちは期待している。
ガンマ線で観測した宇宙。銀河の中心から、黄色とオレンジ色からなるダンベル型の構造が吹き出している。Image:NASA/DOE/Fermi LAT/D. Finkbeiner et al.
[フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡は、2008年6月NASAによって打ち上げられ、8月から運用開始された。米国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スウェーデンの政府機関、研究組織による共同研究。
今年4月には、最初の87日の観測結果が、数分間に圧縮された動画として公開された。動画には、ガンマ線放射でほのかに青く輝く空を背景に、明るいガンマ線源からの鮮やかなバーストが定期的に「またたく」様子が映し出されている(日本語版記事)]
今年4月には、最初の87日の観測結果が、数分間に圧縮された動画として公開された。動画には、ガンマ線放射でほのかに青く輝く空を背景に、明るいガンマ線源からの鮮やかなバーストが定期的に「またたく」様子が映し出されている(日本語版記事)]
スターバースト銀河のひとつ『M82』。中心部から極方向に向かって、電離した水素ガスが吹き出す「スーパーウィンド」が観測されている。画像は、可視光等6つの画像を合成したもの。日本語版記事より
以上は「ARCHIVES」より
最近は観測技術が進んできていますので、我々の属している銀河系宇宙の姿が徐々に明らかになって来ています。夢は尽きないものです。 以上
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