忘れた頃が危ない、日本全土に流通する放射能汚染食材
忘れた頃が危ない! 日本全土に流通する放射能汚染食材
ここ最近、すっかり耳にしなくなったのが「福島第1原発の現状」や「放射能汚染食材」に関するニュース・報道である。
それにつられている訳でないが、本ブログでもここ最近、これらに関するエントリーが少なくなってしまっていることは事実であり、素直に反省したいと思う次第である。
そんな訳で今回取り上げたのは、国際環境NGO「グリーンピース・ジャパン」が調査した外食産業における水産物のセシウム汚染の実態に関する記事である。
以下のゲンダイ記事にあるように、グリーンピースの抜き打ち調査にて、大手回転寿司チェーンの寿司ネタのうち、マイワシから「1キロ当たり10.9ベクレル」の放射性セシウム(セシウム134、137の合計)が検出されたということである。(他のサカナは5ベクレル未満)
また、「食品中の放射性物質の検査結果について(第476報)」との最新の海産物の汚染調査結果が厚労省より公表され、福島県と東北における基準値超えの魚種が明らかになってるが、一見すると福島県産以外は大丈夫な印象を受けることであろう。
「なんだ、国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を全然下回っているではないか」
「福島県と一部東北以外の海産物は大丈夫じゃないか」
そのように感じる方が多いであろうが、本当にそうであろうか?
まず第一に、国の基準値とされる「1キロ当たり100ベクレル」という数値がどういうものかを改めて確認すると、「原発においてドラム缶に入れて厳重に管理し、搬出後もコンクリートや土で外に漏れ出さないよう管理が必要な低レベル放射性廃棄物」と同水準レベルである。
早い話、放射性廃棄物同然のモノが平然と日本全土に流通し、普通に国民の食卓に並んでいるというのが実態である。
いくら医学的に放射能汚染食材の人体に与える影響が公には明らかになっていないとはいえ、そのような廃棄物レベルの基準値を物差しにして、「基準値以下だから大丈夫」というのはいかがなものだろうか?という話である。
今回の調査対象は回転寿司チェーン5社の店舗のみであるが、あらゆる外食産業が「食べて応援」というスローガンを逆手にとって、安価な仕入れ値で卸せることをいいことに、積極的に福島県をはじめとする汚染地域の食材を積極的に活用しているのが今の日本の実情である。
そしてもう一点指摘しておかなければならないのが、長年に亘る自民党政権下での”バラマキ道路行政”により、日本列島はどんな田舎まちでもほぼアスファルト舗装が施され、高速道路による物流網は全国津々浦々まで張り巡らされているという点である。
皮肉な話であるが、この物流網の発達により、フクシマからは物理的に離れた西日本であろうがどこであろうが、日本全国の外食チェーンや食品スーパーに、産地偽装された汚染食材が多数流通していることは疑いようのない事実であろう。
そして、1つ1つとってみればごく僅かとも言えるセシウム量であっても、これらが日々「足し算」的に体内に蓄積されていけば少なからず健康被害があることは自明であろう。
即ち、個人個人が意識しようがしまいが、既に「日本全土で痛み・苦しみを分かち合う」ように、「食べて応援キャンペーン」が行われているということである。
放射能の影響を避けるべく、西日本に疎開・避難しても、外部被曝は大きく低減できても、内部被曝はさほど低減できないということである。
それが国が基準値としている「1キロ当たり100ベクレル」という数値の持つ”真の意味”である。
更にもう一点指摘しておかなければならないのが、これらはあくまで「放射性セシウム(134、137)」に限った話だということである。
検査が比較的容易であることと、重度の健康被害が立証されていないことをいいことに、放射性セシウムばかりを基準に議論がなされているが、放射性セシウムが検出されるということは、実際問題、もっと危険な「ストロンチウム」や「プルトニウム」による汚染もゼロであるはずがないことは自明であろう。
即ち、セシウム値はあくまで1つの指標であり、その他の核種も含有されている可能性を常に意識することが必要だということである。
以上より、フクシマ原発事故以降、日本全土に汚染食材が蔓延しているというのが我々を取り巻く実情である。
そんな日本で自分自身と家族を守るためにはどうすればよいのであろうか?ということを個人個人がよくよく考えて行動することが肝要である。
国家権力の尾思惑通りに「思考停止」しないこと、それが何より肝要である。
(転載開始)
◆回転寿司のイワシからセシウムの衝撃
2012年9月10日 ゲンダイネット
○グリーンピースが抜き打ち調査
<川魚もアブナイ>
セシウム汚染が身近な外食チェーンにも迫ってきた。国際環境NGOの「グリーンピース・ジャパン」が、大手回転寿司チェーン5社の店舗を抜き打ち調査したところ、千葉県産のネタのマイワシから放射性セシウムが検出されたのだ。
グリーンピースは8月9~16日にかけて、大手回転寿司チェーンの「かっぱ寿司」「くら寿司」「スシロー」「魚べい(元気寿司)」「銚子丸」の首都圏(東京、神奈川、埼玉)の10店舗で提供されていたハマチ、カツオ、サンマなど20品目のネタを抜き打ち調査した。その結果、「くら寿司 品川駅前店」のマイワシから1キロ当たり10.9ベクレルの放射性セシウム(セシウム134、137の合計)が検出されたという(他のサカナは5ベクレル未満)。国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を大きく下回っているとはいえ、子どもに人気の高い回転寿司でセシウムが検出されたのは気になる。グリーンピースの調査結果について、くら寿司側は「国の基準値を下回っているので、特に問題がないと判断している」と回答したという。
グリーンピースの海洋生態系問題担当、花岡和佳男氏はこう言う。
「どこの海域で取れた魚なのか、どれほど放射能汚染されているのかを気にして、震災以降に回転寿司を敬遠する消費者の声を聞きます。トレーサビリティー(生産履歴管理システム)の確立や放射能検査の強化を率先して行い、商品情報を十分に消費者に公開するべきです」
福島原発事故で、日本近海の魚は一体どれほど汚染されたのか。ヤバイのは海だけではない。東京海洋大名誉教授の水口憲哉氏が緊急出版した「淡水魚の放射能」(フライの雑誌社)には、2012年3月、福島・飯舘村の新田川のヤマメから1万8700ベクレルの放射性物質が出てきたことが書かれている。雲の移動との関連で、標高が高いほどより多くのセシウムが沈積するという。川のサカナも危ないのだ。
NPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言った。
「福島原発事故で放出された放射性物質による海洋汚染は確実に北上している。北海道沖で汚染魚が見つかるのも時間の問題でしょう。汚染の割合は陸の1~2に対し、海は8~9。魚の汚染はこれからが深刻です」
忘れた頃が危ないのだ。
◆食品中の放射性物質の検査結果について(第476報)
(東京電力福島原子力発電所事故関連)
平成24年9月12日 「厚生労働省」公式HP
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002jo7o.html
・食品中の放射性物質の検査が行われ、その結果について別添のとおり情報を入手しましたので、お知らせします。
1 自治体から入手した放射性物質の検査結果
青森県、岩手県、宮城県、山形県、茨城県、群馬県、千葉県、千葉市、東京都、江東区、神奈川県、新潟県、新潟市、金沢市、山梨県、名古屋市、京都府、京都市、大阪府、神戸市、奈良市
※基準値超過(2検体)
No.147:宮城県産ヒラメ (Cs:140Bq/kg)
No.241:茨城県産イシガレイ (Cs:230Bq/kg)
2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
※基準値超過(13検体)
No.17,78:福島県産シロメバル(2) (Cs:160,220 Bq/kg)
No.18:福島県産スズキ (Cs:130 Bq/kg)
No.33:福島県産マダラ (Cs:140Bq/kg)
No.40:福島県産ムラソイ (Cs:120Bq/kg)
No.59.60:福島県産アイナメ(2) (Cs:160,370 Bq/kg)
No.64:福島県産ウスメバル (Cs:510 Bq/kg)
No.68:福島県産キツネメバル (Cs:160 Bq/kg)
No.70:福島県産クロソイ (Cs:120 Bq/kg)
No.73:福島県産コモンカスベ (Cs:790 Bq/kg)
No.95:福島県産マアナゴ (Cs:160 Bq/kg)
No.100:福島県産マゴチ (Cs:110 Bq/kg)
3 国立医薬品食品研究所の検査結果
※基準値超過なし
4 福島県の米の検査結果(参考)
(参考1)
(参考2)
(参考3)
【照会先】
医薬食品局食品安全部監視安全課
田中、廣谷 (内線4241、2490)
(電話代表) 03(5253)1111
(電話直通) 03(3595)2337
以上は「神風カムイ」より
基準以下だから、安全と言って騙して、食べさせていますが、政府の基準そのものが国際的な基準の10倍もの数値です。安全ではありません。現実は今や殆んどの食材が多かれ少なかれ汚染されていると思った方が良いほどです。生産地のラベルも信用できず、各自で食材を検査して安全を確認するしか方法がありません。特にお子さんをもつご家庭は注意が必要です。年配者は心配せず何でも食べて早く死ぬだけです。 以上
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