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まずは、上の2枚の写真をご覧下さい。そこに写っている、明らかに2-3歳の幼児に見える少女Brooke Greenbergちゃんは、実は現在20歳なのだそうです。アメリカの人気キャスター、Katie Couric氏が司会を務めるトークショー、『Katie』のIncredible Medical Mysteries(信じ難い医学の神秘)というコーナーで、110日(現地時間)放送回に登場したBrookeちゃんは、右の写真で彼女を抱いているCarlyちゃんの3歳上のお姉ちゃんなのです。下の動画で325秒あたりから、2人の成長していく様子を比較して見ることができます。
 

 

 

この番組にも同席しているマウント・サイナイ医科大学のEric Schadt博士によると、Brookeちゃんの身体にはどこにも異常はなく、至って健康なのだそうです。つまり、体内のホルモンバランスなどの恒常性を司る内分泌系にも異常はなく、遺伝子疾患につながるような染色体異常も認められず、発生異常を示すことが知られているあらゆる原因も見つからなかったといいます。

 

 

現在、Brookeちゃんの全ゲノム配列を解読し、それを両親や兄弟の配列と比較することで、Brookeちゃんにだけ生じた遺伝子変異を解析しているそうです。いくつか挙がった候補遺伝子は、ショウジョウバエに導入し、その寿命を延ばすことができるかどうかを確かめる実験が進行中です。

 

 

一方で、Brookeちゃんの皮膚細胞からiPS細胞を作り出し、そこから分化誘導させた神経細胞など数種の細胞を使って、Brookeちゃんが歳を取らない原因に迫ろうということも行われているようです。もしその原因が分かれば、老化を遅らせることができる薬なんていうのも夢ではなくなるかもしれません。

 

 

 

奇しくも今日は成人の日。幼児のまま成人を迎えたBrookeちゃんが一体何歳まで生きるのか、不老長寿という人類の尽き果てぬ夢を叶えてくれるかもしれない貴重な宝として、温かく見守ってあげたいですね。

 

 

 

ちなみに、冒頭で紹介した『Katie』のIncredible Medical Mysteries(信じ難い医学の神秘)では、他にも面白いエピソードが紹介されています。例えば、「痛みを一切感じない少女」とか「あの世から生還した神経外科医」等々。(前者のエピソードに関しては、「サイエンスあれこれ」でも過去に同じテーマで取上げています。)興味がある方は上記リンクからご覧下さい。

 

以上は「サイエンスあれこれ」より

何も異常が無いとのことですが、原因がわからないだけのことと思われます。何が原因なのか早く分かって治療できると良いですね。このまま年を取るのかもしれません。以上