アトランテイスの失われた大陸をアフリカ沖に発見
アトランティスの伝説に結びつく「失われた大陸」をアフリカ沖のインド洋海底に発見したと国際科学者チームが発表

▲ 記事に大きく載せられていたこの写真は、セーシェル諸島。科学者たちは、このセーシェル諸島は古代の大陸の先端の名残なのではないかと考えているようです。
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プラトンの話で始まったアトランティス伝説
ノルウェー、南アフリカ、ドイツ、英国の科学者たちによるチームが、「失われた古代の大陸」と考えられる海底地層を発見したというような報道のご紹介です。タイトルにアトランティスと入れたのですが、これは、科学者チームが言っているものではなく、そのオーストラリアの報道メディアの中にそのような言葉が出てきたので、そのままタイトルにしました。
最初にその場所と思われるあたりを示しておきたいと思ったのですが、論文そのものを見ていないので、あくまで推測なんですが、報道に出てきている島の名前などから考えると、下のあたりの想定だと思われます。本当に大まかの話です。

実は、私は「アトランティス」というのがどんな伝説なのかよくわからないのですが、今回の記事に出てくる「アトランティスの物語は紀元前 355年の哲学者プラトンの話に起源がある」という部分に興味を持って、この記事をご紹介しようと思ったというところもあります。
ちなみに、Wikipedia - アトランティスを見てみますと、冒頭はこのように始まっていました。
アトランティス
アトランティスは、古代ギリシアの哲学者プラトンが著書『ティマイオス』及び『クリティアス』の中で記述した、大陸と呼べるほどの大きさを持った島と、そこに繁栄した王国のことである。強大な軍事力を背景に世界の覇権を握ろうとしたものの、ゼウスの怒りに触れて海中に沈められたとされている。
▲ 大西洋の中央にアトランティスが描かれたアタナシウス・キルヒャーによる地図。南が上のため、右側がアメリカ、左側がアフリカである。1699年 アムステルダムで出版
とのこと。
いやあもう、この短い文言の中だけでも、今までこのブログに登場して、私を喜ばせてくれた人たちの名前が次々と上がります。
まず、クリティアス。
プラトンは、クリアティスとの対話という形式で、「悪い時代(彗星や小惑星が地球に多く衝突した時代)」のことを書いています。
過去記事の、
・天上の神々の地位
2012年10月07日
の中に、フレッド・ホイル博士の著作の抜粋で下の部分などをご紹介したことがあります。
「クリアチス、今は忘れられてしまったが、ずっと昔アテネそして人類に驚くべきような出来事が起こった。それは何度も起こり、一番ひどいのは火と水によって起きた。
そして次のような話がある。ヘリオスの息子バエトンが父の馬車を馬につないだ。だが彼は父の通り道を運転できなかったので、地球に落ちて燃え尽きてしまった。
これは神話の形をしている。しかし、地球を回っていた天体が地球に落下したという現象を示しており、地球上の大火事というのは長い間隔をあけて繰り返されたのである」。
で始まる話です。
紀元前に「神話の形として伝えられていたことは実は天体の衝突という事実を表したものだ」ということをプラトンはクリアティスという人に言っていました。
そんなこともあり、私は「プラトンってすげえヤツじゃん。何した人だかよく知らないけど」と思っていたので、アトランティスのことも最初に言及したのがプラトンなら、あるいは本当のものにも感じてきたりします。
ちなみに、上のアトランティスの地図中にある地図の作者の名前が、アタナシウス・キルヒャーとなっていますが、このアタナシウス・キルヒャーという人は、17世紀に「地下世界」という地球内部の様子を描いた科学本を出しており、この人の作品についても、過去記事の、
・17世紀の科学書「地下世界」に描かれる地球の内部
2011年09月28日
で、その絵をいくつかご紹介したことがあります。

▲ これは、アタナシウス・キルヒャーが描いた「太陽」。1600年代に描かれたのですが、現在の最新の太陽観測衛星などで見る太陽の様子と似ていることに驚きます。
2012年後半から顕著になったように見える海の異変
今回、このような「古代の大陸」に関係しているかもしれない記事を取り上げたのは、昨年の後半に多くありました、海域での異変(かもしれないこと)の関係もあります。下のような記事です。
海底の変化と関係ある「かもしれない」記事
・地図から消滅した南太平洋のサンディ島: 古代の超大陸が分裂したと考えられる海域での「異変」
2012年11月23日

・インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない: NOAA のグラフが示した異常な水深変化
2012年12月05日

・ドイツの沖合で「新しい島」が浮上を続けおり、その地は鳥たちの聖域に
2013年01月16日
・地図から消滅した南太平洋のサンディ島: 古代の超大陸が分裂したと考えられる海域での「異変」
2012年11月23日

・インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない: NOAA のグラフが示した異常な水深変化
2012年12月05日

・ドイツの沖合で「新しい島」が浮上を続けおり、その地は鳥たちの聖域に
2013年01月16日
など、海底で何かの変化を示しているのかもしれないようなニュースが多い 2012年の後半から 2013年です。
それとは違う話ですが、数日中には「地上」のことも記事にしたいと思っています。実は、シンクホールや地盤の異変が世界中でこの2月になって、とても大きな報道となっているのです。
とりあえず、今回は発見されたかもしれない「失われた大陸」の報道をご紹介いたします。
ここからです。
'Lost continent' found off Africa
The Australian (オーストラリア) 2013.02.25
『失われた大陸』がアフリカ沖で発見される

▲ セーシェル諸島は、古代の微小大陸の先端部分なのかもしれない。科学者たちは、マウリティア と呼ぶ。
ノルウェー、南アフリカ、ドイツ、英国の科学者から構成される国際研究チームは、アフリカ沖のインド洋上の海底の大陸棚に失われた大陸の痕跡を発見したことを確信している。
研究チームは、モーリシャス島の海岸の砂を分析し、古代の「微小大陸( microcontinent )」を特定した。
その結果、モーリシャス島は、6100万年前から 8400万年前の火山噴火によって、マダガスカルから 900キロメートル離れた場所に分断されたと考えられる。モーリシャス島の海岸の砂はこの 900万年以内の噴火によって堆積したと考えられるという。
しかし、分析によると、最高で 20億年前のものとされるジルコン粒子を検出し、最近の火山の噴火が、古代の大陸の外皮の断片を噴出したことを示唆した。
科学者たちが「マウリティア ( Mauritia )」と名付けている微小大陸も、現在のレユニオン島とセーシェル諸島の下にあるかもしれないと考えている。
今回の発見はセーシェル諸島の起源を説明する助けとなる。チームはこの結果を、科学誌『ネイチャー・ジオサイエンス』に発表した。
そこでは、以下のように説明される。
「これは長い期間での地質学的特色から考えた結果だ。インド洋に、大陸の断片が散らばった可能性があり、これらの断片は、ホットスポット関連の火山活動によって隠されてしまい、現在でも大陸の外皮の拡大については推論のままだ」。
この研究では、プレートテクトニクス理論や、あるいは、重力と海に関しての地球物理学的データの分析から、「古代の大陸の魅力」をその結果に反映させている。
「古代の大陸の魅力」とはアトランティスの物語だ。それは、おそらく、スペインとモロッコの大西洋にあったかもしれない存在であり、この話は、紀元前 355年に、哲学者プラトンの対話の中にその起源がある。
新しい大陸の噂は、15世紀頃から常に存在した。
その時代は、スペインやポルトガル、イタリアが世界の境界線を推し進めていった時期だ。
その頃の地図には、「ハイ・ブラジル ( Hi-Brazil )」という、黒い毛の大きなウサギが棲む土地が地図上に描かれており、この土地「ハイ・ブラジル」地図上に何世紀も残った。
科学者たちは、今回の大陸の研究をさらに深く推し進めることを約束している。
「失われた大陸」の臨界を探るためには深い穴を掘り、高い品質のデータの採取が必要となる。
以上は「IN DEEP」より
今は78万年振りの「地球大異変」の時期を迎えていますので、何が起きるか検討も付かない状況にあるのは間違いない事実です。事実今世界では想定外の地殻変動が起きつつあるのです。 以上
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