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2013年8月26日 (月)

参院選公示:フクシマを忘れるか否かが問われている

参院選公示~フクシマを忘れるか否かが問われている (東京新聞

参院選公示~フクシマを忘れるか否かが問われている
(東京新聞「こちら特報部」7月5日)

 参院選が公示された。自民党は昨年暮れの衆院選では「原発に依存しない」と公約したが、政権に復帰するや一変。今参院選では唯一、原発推進を掲げた。福島事故に至る原発推進策は歴代自民党政権の産物だった。事故責任を誰ひとり取らないような状況下、推進した潮流が再稼働を宣言することは、事故をなかったものとすることに等しくないか。識者の皆さんに現状を例えてもらった。(佐藤圭、中山洋子)


 「事故は収束していないし、大切に育んできた土地も汚染されたまま。なのに、国も電力会社も事故がなかったかのように振る舞っている」
 福島県田村市で有機農業を営む大河原多津子さん(58)はそう憤る。間もなく、再稼働に向けた審査が始まる。あの東京電力までもが柏崎刈羽原発の再稼働を申請する。

 政府は福島現地で年一ミリシーベルトの放射線量を除染目標に掲げるが、難航している。帰還を優先し「年二〇ミリシーベルト以下」という放射線管理区域並みの基準が独り歩きしている。

 そうした中、「原発推進」が参院選で承認されれば、福島の苦悩は一層忘れ去られるだろう。こうした現状をどう例えることができるのか。

 同志社大大学院の浜矩子教授は状況を童話の「裸の王様」に例える。
 「金もうけしか考えていない仕立屋が、王様に偽りの豪華絢爛(けんらん)な衣装をまとわせて国民をだましてきた」。仕立屋は原発を推進してきた歴代政権や原子力ムラを指す。
 国民はおかしいと疑問を持ったとしても「賢い人たちがキレイだと言うのだから」と考えることを放棄してきた。

 しかし、国民は3・11で、王様が本当は裸であることに気がついた。だが「仕立屋の甘言が大きくなり、今度は見て見ぬふりを始めている」。
 「王様は裸であり、メルトダウンしている。仕立屋たちに謝罪する誠意があればいいが、そうではない。結局、偽りの衣装を賛美する声にかき消されないよう、一人一人が『王様は裸だ』と声をあげ続けるしかない」
 原発誘致を寓話(ぐうわ)として描いた作品もある漫画家の西島大介さんは、フクシマが風化していく現状を「とある村」として物語る。

 「村で悲しい出来事が起こる。責任を誰も負えないので、とりあえず村長がクビになる。誰かが死んだり、生まれたりして、村全体が悲しいことを忘れていく。でも、村にはオバケがいた。一部始終をずっと見ていて、こう言う。『また悲しいことが起きるよ』」

 西島さんは有権者に「自分の命よりも長いスパンで考えてみてはどうか。死ぬことのないオバケの気持ちで」と説く。

 元原子炉設計者で芝浦工大非常勤講師の後藤政志さんは、福島事故後の原発推進方針を「回転式拳銃のシリンダーに一発だけ弾を込めて適当に回し、頭に向けて撃つゲームのロシアンルーレットと同じだ」とみなす。

 「経済成長のために、おざなりな対策で原発を再稼働させることは、海外からはばくち好きのエコノミックアニマルにしか映らないのでは」

 『原発危機と「東大話法」』の著書がある東大東洋文化研究所の安冨歩教授は、福島原発事故を忘れつつある人びとの心理を深刻な危機にある夫婦のようだと話す。

 「浮気などが発覚し、本来なら結婚生活を続けるのが困難な事態があっても、金銭的な不安や世間体など外部の圧力で離婚できない。真面目に考えると日常が足元から崩れてしまうので、最初から問題など存在しなかったことにしたい」
 だが、配偶者への怒りや不満はぬぐえない。「そのイライラから近所に八つ当たりしたり、やけっぱちで無駄遣いをするようになる。近隣諸国との領土問題や大金をじゃぶじゃぶ投入して株価の動きに一喜一憂する状況はそれに近い」

 ただ、結論はこうだ。「自分をだまし、事実に背を向けるのは破綻への一歩。怖くても目を開ける勇気を持たねば」

 福井県小浜市の明通寺住職で、反原発運動を続けてきた中島哲演さんはこう例える。「一人の乗客が、満員電車で足を踏み付けられている。『痛いよ』という声が聞こえたら、踏んでいる客はまずは足をどけて『ごめんなさい』と謝るのがスジだ。その当たり前のことができていない」
 踏まれてきたのが、過疎の立地自治体であり、踏んでいるのは過剰なエネルギーを享受してきた都市住民だ。どちらも一つの社会という同じ電車に乗り合わせている。

 政権再交代後、急速に進んでいる再稼働の動きについて「政府の暴走を許している国民の側にも問題がある」と嘆く。
 「安全論もさることながら『必要論』が横行してきた。じゃぶじゃぶ電気を使わせ『原発は必要でしょう』という。しかし、すでに都会にも、痛みを訴える福島や若狭の声が伝わっている」

<デスクメモ> フクシマが照らした闇は原発の安全性だけではない。原子力ムラという醜悪な権力構造や、原発が労働者や立地にまつわる差別の産物であることも満天下に示した。つまり、日本社会のゆがんだ実像を可視化した。それを見なかったことにするのか否か。倫理を問われているのは私たち有権者でもある。(牧)
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以上は「日々坦々」より
自民党の政策が福島原発事故を招いたのに、誰も責任を取らずに、福島原発事故処理も収束していない中、早くも原発再稼働など狂気の沙汰です。そしてこのような無責任な自民党に投票する人々もすでに放射能汚染で判断力を狂わしてしまったようです。これでは日本民族滅亡も仕方無しと言えるのです。       以上

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