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2013年12月 6日 (金)

免疫って何? 8、NK細胞の起源は~

免疫って何?(8)~NK細胞の起源は?~            

               

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 こんにちわ。arincoです。
 
 免疫シリーズでは、前回前々回とNK細胞やNK細胞が標的とするがん細胞について追求を行ってきました。
 これらの追求を踏まえて、今回は、ズバリNK細胞の起源に迫って見たいと思います。
 
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1:NK細胞の働き

 まずは、NK細胞が体内でどのような働きをしているか、おさらいしましょう。
 NK細胞が標的とするのは、主にがん細胞。がん細胞は、正常細胞が行うアポトーシス(自己死)が出来なくなってしまった細胞です。
 アポトーシスは、生物の新陳代謝=細胞の入れ替えにとって、必要不可欠。新陳代謝が出来なくなる=死を意味します。

 そこで、NK細胞は、パーフォリン及びグランザイムという飛び道具を使ってがん細胞を強制的にアポトーシスさせます。

 NK細胞の様に、パーフォリンやグランザイムという飛び道具を使って、他の細胞のアポトーシスを促す機能を持つ細胞は、NK細胞以前には、見つかっていません。

2:細胞の役割分化から見たがん細胞が問題になる時期

 では、そもそもがん細胞が問題になるのは、いつ頃からなのでしょうか?
 がん細胞の特徴は、前回定義した様に、

【全体のなかで役割や寿命が決められていた細胞が変異し、全体を無視して役割を放棄し増殖をはじめた細胞】

です。つまり、細胞の役割が固定化されればされる程、がん細胞は問題児化して行くという事です。

 細胞の役割分化で大きなものは、「仕事細胞」と「生殖細胞」の分化です。カイメン動物等は、襟細胞と生殖母細胞の関係の様に、仕事細胞と生殖母細胞に明確な区別は未だありません。

「仕事細胞」と「生殖細胞」の役割分化は、有性生殖の確立(雌雄異体)を持って実現されます。
 そして、この有性生殖が確立されるのは、棘皮動物からです。もちろん棘皮動物以前から有性生殖を行う種は確認されていますが、ほぼ全ての種が有性生殖となり、雌雄異体となるのは、棘皮動物からです。

 従って、がん細胞が問題になるのは、棘皮動物からだと想定する事が出来ます。事実、棘皮動物は、NK細胞を獲得していますが、それ以前の生物には、NK細胞は確認されていません。

 棘皮動物が登場する時期約5.5億年前でこの時代は、カンブリア大爆発の時代です。

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3:がん化の仕組みから見たがん細胞の誕生時期

 がん化の仕組みは、

 もともと生物が有していた急激な外圧変化に身体の仕組みを大きく変異させる仕組み=「爆弾のような変異加速装置」

 だったのでは?という仮説を立てましたが、爆弾の様な変異加速とは、要するに一か八かの賭けです。当然、賭けには、失敗がつき物。というかほとんどが失敗だった事は明らかです。
 この失敗作こそががん細胞に他ならず、急激な外圧変化とは、カンブリア大爆発期という事を指します。

 つまり、カンブリア期の高い外圧下で生物が生き残る為に適応しようとして獲得した機能が「爆弾の様な変異加速装置」で、この機能が大きな変異を実現すると共に、数多くの失敗作をも生み出した。と言う事です。

 
 1,2,3から、NK細胞以前は、似た細胞が無い事、NK細胞の誕生時期とがん細胞が問題になる時期が共にカンブリア大爆発期である事が整理出来ました。

4:NK細胞の起源

 それでは、1~3を踏まえてNK細胞の起源に迫りましょう。

 生物の基本は、新陳代謝です。次々と細胞を入れ替える事で生物は生命を維持しています。失敗作=がん細胞は自分でアポトーシスできませんので、何とか処理しないと生命維持が出来ません。この失敗作処理機能を獲得する為に用いたのが、

 「爆弾の様な変異加速装置」

 ではないでしょうか?
 この機能を積極的に用いて、突然変異を積極的に促す事で、失敗作を処理する事の出来る細胞=NK細胞を作りだしたという事です。

 非常に高い外圧の元、高い変異促進機能の獲得と引き換えに払った代償を補う事が出来る機能を獲得する事が出来た生物が、その後も生き残る事が出来たのです。

 爆弾の様な変異加速装置によって作り出された失敗作を処理する為に、同じ機能を使う。何ともイタチゴッコの様な事をしている様に思いますが、先に述べた1,2,3を満たす条件としては、現時点では一番論理整合性がありそうです。

 まとめるとNK細胞は、

カンブリア期に手に入れた変異加速装置の代償として出来あがる失敗作を適切に処理する為に、同じ機能(変異加速装置)を使って生み出した変異細胞

 と定義する事が出来ます。免疫シリーズの冒頭で免疫は「変異の象徴物」であると宣言しましたが、NK細胞も例外ではありません。

 この間の追求過程マクロファージもNK細胞も先に適応進化があって、進化の代償を処理する為に生まれてきたという共通点も見えてきました。果たして、これらの特徴は、T/B細胞にも共通なのか。
 次回からは、いよいよ免疫の最終段階、T/B細胞の追及に入ります。

                                                                                        
                                          

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comments

NK細胞の起源が、体細胞からの生殖細胞の分化にあるという辺りは納得しました。
ただ、「爆弾の様な変異加速装置」を処理するために、「爆弾の様な変異加速装置」を使ったというのは、ちょっと都合が良すぎる感じですね。生物が持つ根源的な適応機能(360度の変異可能性を模索するため合目的性は低い)の失敗作を、同じ根源的な適応機能を持って(合目的に)処理するというのは、矛盾していると思います。
また、カンブリア紀は、種間圧力こそ高いですが、自然外圧は必ずしも高くありません。だからこそ、多種多様な種が繁栄した訳です。自然外圧>種間圧力という状況が、NK細胞を生み出したという仮説が成り立てばおもしろいですね。

  • blogger0
  •                 
  • 2010年05月25日 14:13
  •                

すみません、「自然外圧>種間圧力」ではなく「種間圧力>自然外圧」です。

以上は「るいネット」より

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