国の放射線測定のデタラメを暴く(2/8)
安倍政権信任でいいのか?
国の放射線測定のデタラメを暴く 福島55地点 実測値と徹底比較
(週刊朝日 2014年02月14日号配信掲載) 2014年2月5日(水)配信
そのため、福島には国の測定器が示す放射線量を信用しなくなってしまった人がたくさんいる。三春町に住む橋本加代子さん(51)もその一人。原発事故後、子どもが身につけている積算線量計(ガラスバッジ)の被曝量が、モニタリングポストの示す値よりも高かったのがきっかけだった。
「初めは、通学の途中にどこか放射線量の高い場所で道草を食っているのかと思いました。それで自分で町の空間線量を測り始めたのですが、わかったことは国の発表する測定値が非常に低いことでした。モニタリングポストが示す値は低いのに、1・5メートルほど離れて測定すれば、数値は2~3倍に上がりました」(橋本さん)
橋本さんは独自に地元の放射線量を測定し始め、およそ2年半かけて測ったデータは住宅地図22ページ分にびっしりと書き込まれていた。
「国が安全宣言を出している場所の放射線量は、実際の半分に過ぎませんでした。そんなところから、何かを隠しているのではないかと思ってしまうのです」(同)
モニタリングポストの不正確な表示により、国への不信感が芽生えたという。
琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬氏もこう指摘する。「そもそも放射線量の測定データは、住民を保護する施策の土台となるもの。それが半分も低く示されている状態は許されない」
矢ケ崎氏らの科学者グループ「市民と科学者の内部被曝問題研究会」は2012年10月、福島県内にある106カ所のモニタリングポスト近くの空間線量を独自で測定し、測定値に大きな誤差があることを突き止め、告発した。
「モニタリングポストは、平均して真の値の50%ほどしか示していなかったのです。我々が測定したものと比べて、たった40%だった装置もあります。低く表示される理由は、設置状態が悪いからで、鉄板が土台に敷かれ、センサーなどの部品は覆いの中にあります。周囲は金網で囲まれているし、これでは地表に沈着した放射性物質から発せられた放射線を遮蔽してしまいます」(矢ケ崎氏)
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