エネルギー政策は「即ゼロ」を基本にすべき(7/8)
原発のメリット? デメリットだらけの疫病神だ」
エネルギー政策は「即ゼロ」を基本にすべき
――村上達也・元茨城県東海村長、脱原発をめざす首長会議世話人
世界では再生可能エネルギーに積極的に投資をしているでしょう。世界の電力投資を日本は知ろうとしていない。目先の利益のことばかり考えて、原発だって言っている。
政治家も企業の社長も、日本の将来なんて考えていないんじゃないのか。彼らは自分の任期の間、利益が上がればいいって考えている。長期的な視点なんて、まったくないよ。
――東京電力をはじめとした電力会社は経営状態が悪化しています。原発は中期的、段階的に縮小していき、当面は動かして経営状態の悪化を食い止めて、それを原資に賠償、除染、福島第一原発の事故処理、廃炉を進めるべきだということが言われています。
東電はちゃんと整理しなきゃいけなかったんですよ。あんなものを救済するために税金をつぎ込んで、まったくとんでもない話だよ。法的整理をすべきだったんですよ。
それをさせないのは銀行団と財界でしょう。税金を使いたいだけ使って、債権者でもある銀行と財界はぜんぜん傷を負わない。酷い話だよ。あんな曖昧な処理をしていたら、また間違いを起こすよ。ツケを払っているのは国民ですよ。その一方でぬくぬくしているのは債権者。
段階的に減らしていく
というのでは政策になりませんよ
――一昨年末の衆院選、昨年夏の参院選では原発のあり方が争点になりました。現在の都知事選でも各候補者は原発のあり方を有権者に訴えています。即ゼロ、段階的に原発依存を脱却する、安全だと確認できれば再稼働するなど、それぞれの見方があります。村上さんはどのようにお考えになりますか?
即ゼロだよ。即ゼロでなければ、新しいものは見出せない。中期的には動かして原発依存を脱却するっていうのは、曖昧だ。基本は即ゼロ。そこから新しい方針や政策が生まれてくる。
しかし、そうは言っても、やはり即ゼロにするのは難しいという状況があるかもしれない。その時はやむを得ず次善の策として動かすという決断はあるのだろう。でも、段階的に減らしていくっていうのは、政策になりませんよ。
どちらが前提なのかというのが大事です。段階的と言っていては、政策立案者としてはダメですよ。
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以上は「diamond online」より
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