拉致再調査「見返り支援」政府は内容を明らかにすべき(2/3)
拉致再調査「見返り支援」 政府は内容明らかにすべき 石丸次郎
アジアプレス・ネットワーク 6月5日(木)19時14分配信
日朝間で、何を、どれぐらい支援すると合意したのか?あるいは協議中なのか? 現金支給はあるのか?政府は明らかにすべきである。
現在の局面から予測するに、政府認定の拉致被害者と行方不明者が数名ずつ帰国する可能性がある。また「死亡」「不明」等の安否情報が北朝鮮から発表されるはずだ。その結果に対する「見返り」の額が、「妥当なのか、高すぎるのか」が、必ず論じられるだろう。
筆者が取材した政府関係者、外国外交官たちの証言によれば、安倍首相は政権発足間もない12年度初めから、北朝鮮と拉致問題に関する交渉を指示し、水面下で秘密協議が続いてきた。秘密交渉は2013年2月の北朝鮮の核実験強行にもかかわらず続けられた。ある政府関係者によると、夏頃には「大体の大枠は決まり、あとは見返りの金額交渉。それを詰める段階にまで至っている」という急進展ぶりだったという。
問題は支払いの方法だった。北朝鮮は現金を欲したが、経済制裁している以上それは簡単ではない。日朝間で、直接の現金支払うのではない「代替案」が相談されてきたという。
それは何か?コメなのか?第三国を通じた迂回支払いが検討されたという情報もあった。事実なのか?
再調査開始で協議は合意したのであるから、支払いの方法も明らかにされねばならない。
約束されたのは人道支援である。であるから現金支払いは不適切であり、普通に考えると物資提供ということになるが、その中身は何か?額面はどれぐらいになるのか?
ひとつの目安は、小泉政権時の食糧支援だ。04年に小泉政権はコメ25万トンと医療品、合わせて600万ドル相当の提供を決めている(ただし、北朝鮮から送られた横田めぐみさんの遺骨が鑑定で「ニセ」とされて、コメ支援は半分で中断された)。
例えばだが、中国産の白米25万トンは、質にもよるが現在の相場でざっと100-150億円相当だ。中国産トウモロコシならこの半分以下である。食糧の供与が、現在の北朝鮮に対する人道援助としてふさわしいか、大いに疑問がある。理由は後述するが、「人道的見地」からの支援と合意文には明記されているのだから、中身は食糧よりも乳幼児への栄養食等がふさわしい
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