天皇と皇族のお言葉に秘められた国家と国民への重いメッセージ(4/6)
「天皇の役割を果たそうと努力できたことを幸せだったと思う」
天皇と皇族のお言葉に秘められた国家と国民への重いメッセージ
(SAPIO 2014年3月号掲載) 2014年3月24日(月)配信
IOC総会での妃殿下ご本人のスピーチにも注目すべきだろう。妃殿下はスピーチを仏語から英語に替えられた冒頭に、こうおっしゃった。
「評価委員会の皆様は私がここにいる、と見て驚かれているかと思います。ただ私自身も皆様と同じくらい驚いていることを申し上げたいと思います」
極めて異例のご発言だろう。“皇族である自分がこのような五輪招致活動の場にいるのは奇妙なことである”と言うに等しく、明確な違和感のご表明だ。その後も五輪招致そのものには一切、お触れにならず、締め括りに「では、チーム・ジャパンのプレゼンテーションが始まります」と紹介された。ご自身が「チーム・ジャパン」の一員ではなく、ご自分のスピーチも五輪招致のための「プレゼンテーション」ではないと、改めて念を押された形だ。「招致活動の一環と見られかねない」という「懸念」への、まことに見事なご対応ぶりであった。
このことは、政府のやろうとしたことがまさに「皇室の政治利用」そのものだったことを浮き彫りにする。だからこそ陛下も「今後とも憲法を遵守」と釘を刺されたのである。我々も皇室の方々のお言葉の鋭さにそろそろ気づくべきだ。
« 「地球寒冷化」トルコやノルウエーで6月に大雪 | トップページ | 南相馬市は年20ミリ、5年で100ミリを受け入れた »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
« 「地球寒冷化」トルコやノルウエーで6月に大雪 | トップページ | 南相馬市は年20ミリ、5年で100ミリを受け入れた »
コメント