住宅地など生活圏の空間線量は平均6割下がる

環境省は10日、東京電力福島第1原発事故で汚染された福島県の帰還困難区域で実施したモデル除染の結果を発表した。除染の効果で、住宅地など生活圏の空間線量は平均約6割下がった一方、除染後も多くの地点で住民帰還の目安となる年間20ミリシーベルトを超える見込み。政府は今後、この結果を参考に同区域の長期的な線量見通しを示し、自治体や住民の意向を踏まえた上で、本格除染に入るかどうかを判断する。

帰還困難区域は放射線量が年間50ミリシーベルトを超え、事故後5年が過ぎても年20ミリシーベルトを下回らない恐れのある区域。同原発周辺の7市町村にまたがる。

モデル除染は昨年10月〜今年1月、同県浪江、双葉両町の計6地区で、表土のはぎ取りや高圧水洗浄、除草など標準的な方法で実施した。その結果、除染前に1時間あたり平均7.65〜19.12マイクロシーベルトだった生活圏(宅地、農地、道路)の空間線量は除染後、同3.35〜7.09マイクロシーベルトと約6割下がった。木造住宅に住み1日8時間屋外で過ごすと仮定すると、多くの地区が除染後も年間20ミリシーベルトを上回ることになる。一方、森林の線量低減率は約2割にとどまった。

環境省は「さらに線量を低減しようとすれば土地の従来の機能を損ねかねない。区域の将来像を検討する中で追加除染の必要性を判断したい」と話している。【阿部周一】

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毎日新聞 2014年06月10日 21時05分
http://mainichi.jp/select/news/20140611k0000m040102000c.html
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アマちゃんだ @tokaiama

帰還困難区域:除染後も20ミリシーベルト超、帰還目安の空間線量超え地点が多数(6/11 毎日新聞) http://radiation7.blog.fc2.com/blog-entry-3774.html