内部被爆のリスクは外部被ばくの200~1000倍
1.内部被曝のリスクは外部被曝の200~1000倍
- 内部被曝のリスクは、外部被曝に比べてヨーロッパのECRRの最新の基準では、200~1000倍と言われています。
- 資料:「内部被曝」について (その7) 低線量被曝
- http://www.ne.jp/asahi/kibono/sumika/kibo/note/naibuhibaku/naibuhibaku7.htm
- ICRP:年間100.0mSv(770万ベクレル:外部被曝のみ:Cs137換算)
- ECRR:年間 0.1mSv(7700ベクレル:内部被曝+外部被曝:Cs137換算)
- 自然放射線が年間2.6mSvであるのに対して、内部被曝の数値が低すぎると思われるかもしれませんが、それには人工放射性物質と自然放射性物質との違いがあるのです。(土の中にある自然放射性物質は主にラドンという核種のものです)
- ラドン222(資料:原子力資料情報室:ラドン222(自然の放射性物質の一種))
- ・生物学的半減期:20~30分(0.3~0.5時間)
- ・物理的半減期 :3.8日
- ・線種 :α線(内部被曝として最も強力だが、到達距離が数cmと短い)
- セシウム137(原子力資料情報室:セシウム137)
- ・生物学的半減期:100日(2400時間)
- ・物理的半減期 :30.1年(10987日)
- ・線種 :β線(内部被曝として中程度に強力、到達距離は数10cm~数m)
- カリウム40(原子力資料情報室:カリウム40(自然の放射性物質の一種))
- ・生物学的半減期:30日(720時間)
- ・物理的半減期 :12.8億年
- ・線種 :β線(内部被曝としては中程度に強力
- 到達距離は数10cm~数m:89.3%)
- γ線(内部被曝としては弱い、到達距離は大きい:10.7%)
- 資料:1. 放射線の種類と人体への影響の仕方
- このように自然放射線が20~30分(0.5時間)で体から半分出ていくのに対し、セシウム137は、100日(2400時間)もかかります。4800倍も長く放射線を出しつつけるので、それだけ厳しい安全基準が必要なのです。日本はICRPの基準をベースにしていますので、その1/200~1/1000が本当の安全基準なのです。ECRRは、チェルノブイリの体験をベースにして基準を作っているようです。彼らは低線量被曝の問題を把握しています。一方ICRPは原発推進側の組織です。
2.原発が推進されるのは、核兵器製造工場だから
- 原発が推進される背景には、核兵器があります。原発は表向きは発電施設ですが、裏を返すと核兵器の材料であるプルトニウム精製工場でもあるのです。日本の原発が欲しい国は、表向きはエネルギーと言っていますが、本当は核兵器の材料であるプルトニウムの精製工場が欲しいのです。日本の原発は、電気と核兵器の両方が得られ、都合がいいのです。つまり、原発の輸出は事実上、核兵器の輸出と同じです。このような背景があるために、原発は強力に推進され、今日に至っているわけです。
3.安全な基準は1日あたり21ベクレル(セシウム137換算)
- 話がずれましたが、安全な基準は年間の許容被曝量はセシウム137換算で7700Bq(0.1mSv)です。これを1日あたりに換算しますと21bqが上限です。成人ですと1日2Lの水を飲み、1日合計1kgの食べ物を食べると仮定すると、水と食べ物をあわせて、3kgで7Bq/kgが基準となります。500Bq/kgなんて、とんでもないです。100Bq/kgでも危険な水準です。その証拠にユーリーバンダジェフスキー氏のチェルノブイリの死亡患者の解剖組織写真があります。
上記リンク(資料2)の引用:細胞内で放射性核種が崩壊したとします。細胞にはカルシウムポンプがあり、Caを排出したり吸収したりします。細胞内でKが崩壊してできたCaは、細胞内の濃度などにより、必要があれば排出されます。従って、Kが崩壊しても影響がありません。一方、Csは、β崩壊してBaになります。同じアルカリ土類金属ですから、Caと同じように振る舞うと仮定できます。Baは、化学的に不安定であり、イオン半径もCa40に比べて大きいため、カルシウムポンプに対して何らかの影響を与えるのではないと推察しています。例えばCaの排出障害が起こると仮定します。
Caの排出障害がある細胞は、カルシウムが蓄積されやすくなります。例えば、Kが取り込まれてCaに変わっても排出されにくくなります。同様にCsがBaに変わっても排出されにくくないます。細胞にCaが蓄積されると細胞死などが発生しやくすくなります。また、血管の中皮の細胞で発生すると、動脈硬化の原因になり得ると思います。。
- 右のボロボロの心筋細胞の汚染濃度は、たった45Bq/kgです。心臓は他の臓器と違って、体内平均の10倍濃縮されるそうなので、体内平均は、たった4.5Bq/kgなのです。それは、60kgの人で、270Bq汚染されたことになります。それで、このボロボロの心筋細胞。というわけで、できるだけ、放射性物質の少ない食べ物を食べる必要があります。そうしないと、皆さんが危険です。政府は国民を守る意思がありません。ヨーロッパの科学者が気でも狂ったかというのは、こういう事をチェルノブイリの経験から知っているからです。
4.被曝を避けるにはどうすればいいか?
- まず、被曝の優先度を重視しなければいけません。それは重さです。食べる量が多いものほど注意してください。一番、多いのは水です。次に主食であるご飯、あとは野菜、肉、魚でしょうか。ほんの数ベクレルでも毎日食べると体内で蓄積して危険な水準になると考えられるため、0ベクレルが基本です。(セシウム137の濃縮レベルの上限は計算上150倍です。つまり、1日1ベクレル/kgとっていると、200日後に体全体で150ベクレル汚染されることになります。体重60kgだとすると体内平均2.5Bq/kg 心臓25Bq/kgとなります)
- 1.水の対策
- 現在、ほとんどの浄水場では0ベクレル/kgですので、大丈夫だと考えられますが、家では浄水器を使っています。
- 全国の水道の放射能濃度(去年のデータしかないが、多分、大丈夫だろう)
- http://atmc.jp/water/
- 雨水の核種分析とポット型浄水器による浄化
- http://www.jrsm.jp/shinsai/0915higaki.pdf
- 17ページ目にセシウム137の除去率がありますが1回の除去で80%以上除去できていることが分かります。
- 浄水器によるセシウム137除去効果
- フィルタは年に数回交換することになると思います。液晶画面に使用水量が出てくるので、それを目安に交換します。紹介しているフィルタは高性能タイプです。もっと安いフィルタもありますし、浄水アダプターも、もっと安いものがあります。ここに紹介しているのは高機能品です。安いものは液晶画面がなく、交換時期をフィルタの蓋を開けて透明窓から黒くなっているかどうかで判別します。(古くなると水の出が悪くなります)
- 2.主食
- 米はできるだけ、北海道や西日本の米を選ぶべきです。アマゾンで買えます。または、パン、パスタ、うどん、フレークなど、外国の小麦やトウモロコシを使った食材を選びます。
- 左:北海道米 5kg / 右:北海道米:10kg
- 3.牛乳・ヨーグルト・バター
- 北海道や西日本の生乳を使ったもののみ食べます。
- 4.大豆食品
- とうふ、みそ、しょうゆ、あぶらげ、などは、外国か北海道や西日本の大豆を使ったものを食べるべきです。
- 5.卵
- できるだけ汚染地域から遠いものを選ぶべきです。飼料は大抵、アメリカ産のとうもろこしが使われているので安全ですが、使っている水が汚染されていると、危険と考えられます。
- 6.野菜
- 西日本や北海道の野菜を食べるべきです。あるいは外国のフルーツ(パイナップル・バナナ・グレープフルーツ)や西日本のミカンなどが安全です。私はカルフォルニアのトマトの缶詰や愛媛のミカンを食べてます。
- イタリア産のトマト缶(2520g)家では1週間で1缶食べてしまいます。何しろ安全と思われる野菜が、こういうものしかないので...
- 7.魚
- 8.肉
- 国内産の牛肉は食べません。なぜなら、汚染稲わらを飼料として使われた事例があるので、牛肉そのものを食べません。現在は水は汚染されていませんが、2011年3月20日頃の放射能汚染された水を飲んだ家畜は避けます。国内産でも西日本や北海道、外国産のアメリカやブラジル、オーストラリアの肉が安全だと考えられます。
- たった数ベクレルでも自然の放射性物質に比べて半減期の長いセシウム137は、長期間食べ続けると体の中で蓄積して危険な水準の汚染濃度になります。よって、これほど厳しい対策が必要になる。産地が大雑把になってしまうのは、政府が安全な食べ物を選別する作業を怠っているために、そうせざる負えないのです。チェルノブイリを経験したヨーロッパの基準こそが、安全な基準です。特に子供の場合は、大人の半分程度です。よって子供さんのおられる方は、特に気をつけてください。私も気をつけていますが、毎日食べるものの放射線を気にしながら食べるのは家族の合意が必要で難しいです。ですが、そうすることで、数年後になって後悔するか、しないかの分かれ目になると思うのです。もし、数年後に問題がそれほど深刻ではなかったら安心して、今まで食べていなかった食材を食べればいいし、もし、癌になったり体調不良に襲われる人が出てきたら、助かったと思えばいいのです。(恐らくこれから1~4年の間に、その結果は出るでしょう)
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