原子力委員会「基本的考え方」検討開始
原子力委員会 「基本的考え方」検討開始1月28日 15時01分

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原子力の重要な課題に取り組む組織として再スタートした国の原子力委員会は、新たな原子力利用の指針となる「基本的考え方」をまとめるため、28日から有識者の意見の聞き取りを始めました。
原子力委員会は、原発事故後の3年前、国の原子力政策の基本方針「原子力政策大綱」を作る過程で推進側だけの秘密会議を開いて批判を受け、原子力の重要な課題に絞って取り組む組織として去年、再スタートしました。
新たな原子力委員会は、従来の政策大綱に代わり、原子力の利用にあたって重視すべき指針となる「基本的考え方」を示すことになっていて、28日から有識者の意見の聞き取りを始めました。
最初の聞き取りには、東京大学名誉教授で、原発事故の対応を検証してきた政府の事故調査・検証委員会の畑村洋太郎元委員長が招かれました。畑村元委員長は「原子力を扱うかぎり、事故はこれからも起きると言わなければならない。ある基準を満たしても気が付かない危険は残るもので、安全だと言わない原子力規制委員会は正しい。事故が起きうると考えて、事前に避難計画だけでなく除染や復興の計画も立てておく必要がある」と話しました。
原子力委員会は、今後1年余りかけて「基本的考え方」をまとめることにしていますが、中立性や透明性を確保し、これまでの組織との違いを明確に示せるかが課題になります。
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