ガンは癌にあらず、糖尿病にも卓効1.3.4-5(17)
(4)大腸癌と糖尿病を併発したC氏(1932年生)
末期の大腸癌と糖尿病が同時並行的に治まった例である(参照:1.1.2(2)).
(5)糖尿病薬長期間投与と食事と運動療法中のWD氏(1954年生, 49歳, 70kg)
40歳頃から糖尿病と診断され, 血糖降下剤の投薬が始まり, 食事療法と運動療法を医師から勧められた. これらの療法を忠実に実行していたが, ヘモグロビンA1c値は徐々に上昇していた.
春ウコンを2~3g/日を摂取して4年以上になるが, ヘモグロビンA1c値の上昇が頭打ちとなり, 若干改善が見られた程度だった. 前述した「RDさんの初期,RDさんの2人の仲間,SD氏親子,K氏,C氏ら,計7人」のように劇的に良くならなかった初めてのケースだったので, 春ウコンの効果が出ない糖尿病のタイプもあるのか, と当初は考えた.
以前ほどひどくなることはなかったが, 業務の性格上, 決算時期の過労と寒さが重なる冬季は, 糖尿病が悪化する傾向は変わらなかった. 糖尿病はあまり良くならないものの, 風邪をひかなくなったことなど, 体調の全般的な改善点が見られたので, 摂取を継続しながら経過観察を続けていた.
図8のように, WD氏のヘモグロビンA1c値は2007年前半までの数年間は, 周期的な年内変動を繰り返していた. 以前から, 糖尿病薬[アマリール]イ), [ベイスン]ロ)を摂っていたが, ヘモグロビンA1c値と血糖値低下に顕著な効果が出ず,担当医からはインスリンの分泌が悪いタイプの糖尿病と言われていた.
図8 長期間療養中患者(投薬, 食事, 運動)への春ウコンの効果(用法用量)
この言を受けて, WD氏から「春ウコンを4年間続けているが, 糖尿病が多少は良くなったように思うが, 医者から言われているようにインスリン分泌が悪く, 顕著な効果が現れないタイプかも知れない」と言われた. この頃には春ウコンと免疫の関係が推測できるようになってきており, 糖尿病と癌に対する春ウコンの効果は殆ど同じと分かり始めて来ていたので, 「そうかも知れないが, 癌の場合は5g/日(体重60kgの場合)以上を数ヶ月間摂取する. 諦める前に3ヶ月間だけ癌と同様の量を摂取してみないか」と勧めたところ, 2007年8月から5~7g/日の摂取を始めた.
日頃の健康管理を数値管理しているWD氏は, 12月になって, まとめてヘモグロビンA1c値(6.5)までをグラフ化した. そのグラフの傾向に驚いたWD氏から, 大喜びの電話をクリスマスイブにもらった. こちらも心配していたので, 格別のクリスマスプレゼントをもらった気分になった.
その結果は図8に示した通りである. 例年, 同じ経過を繰り返していたへモグロビンA1c値が, 2007年9月から2008年4月にかけて大幅に改善する結果となった. 2~3g/日では[現状維持~やや改善]だったが, 5~7g/日に増量したところ, 数年の傾向では寒さに向かって上昇が始まる時期に, ヘモグロビンA1c値と血糖値が急激に低下し始め[著効]が現れた. 春ウコン(5~7g/日摂取)でインスリンの分泌量が増加していることが窺える結果が得られた. また, 低血糖の恐れがでてきたので, 血糖降化剤を控え, 5~7g/日を継続して様子をみることにした. この著効が現れた3ヶ月の間に, 長年, 苦痛であったドライアイが同時に改善し, 目薬の使用量は3分の1で済むようになった.
この結果からみると, WD氏が良くならなかった理由は, 春ウコンの摂取量不足という用法用量上の問題があっただけだった.2002~2007年のデータからは, この時期のWD氏の摂取量では悪化を防ぐ程度の摂取量であり, WD氏の免疫力の年内周期を見ているだけだった. 仕事上のストレスと寒さなどの免疫を下げるいろいろな要素による変動は, WD氏の場合はへモグロビンA1c値に換算して2.5前後あるといえるだろう.
2007年12月にはヘモグロビンA1c値が6.5となり, 寒い時期としてはこの数年経験したことのない好結果であった. この好成績に気が緩み, 正月からの3ヶ月間はやや暴飲暴食気味であったにも拘らず, 4月のヘモグロビンA1c値7.1は同時期の過去数年間の値より約2.2低下した. この数値から見て, インスリン分泌能力が全快したと単純には言えないが, 明らかに分泌機能は大きな回復傾向(2/3程度回復か?)を示した. 概略, (9.3-7.1)/(9.3-5.7)×100=61%が新陳代謝の速い細胞であり, 残り39%が代謝の遅い細胞と言える.
その後の一年間は, 食事規制を厳しくするとヘモグロビンA1c値は6.5~6.8となったが, 少し緩めたときには, 6.8~7.1で推移した. 不治の病と諦めかけていた糖尿病の回復に当人は大変満足していた. しかし, WD氏のヘモグロビンA1c値は, 糖尿病薬を摂り続ける限り膵臓細胞に負担を掛け続けるので, 大きな改善は期待できないことを示していると思われた. また, どこまで落とすことができるかは, 膵臓細胞が新陳代謝で入れ替わった時にはっきりする, とも考えた. 血糖値が低下したので投薬中断の危険が減ったので, 改善意欲が出始めたWD氏にこの考え方を伝えると, 2009年7月から, 糖尿病薬イ)の投与をやめてモグロビンA1c値の改善を見ることにした. 2ヶ月後に, 若干, 改善し(約10%), 4ヶ月後には食事制限なしで6.5まで落ちてきた. まだ, 結論を言うには早計であるが, 低下が止まったときが新陳代謝の遅い細胞が全量交換したときと考えられるので(参照:4.2.4), 月単位で推移を追うことにした.
このケースをみると, 癌も糖尿病も有効摂取量は同程度と考えられそうなことが再確認できた. もちろん, 個人差や病気の重篤度によって差異がでるので, 単純には結論が出せないが, 用法用量に大差がないようなので, 疾患原因と治癒のメカニズムが似ているようにも思えた. また, 次項の1.5を併せ考え, ウイルス感染あるいは自己免疫疾患が原因とされるインスリン依存型(Ⅰ型)糖尿病や若年性糖尿病にも試す価値がある.
イ)「アマリール」(アベンティス社)(経口血糖降下薬, スルフォニルウレア系)
ロ)「ベイスン」(武田薬品)(食後過血糖改善薬, α-グルコシダーゼ阻害剤)
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