ガンは癌にあらず、第四章・試論4.1.2.4-5(38)
4) 広範囲な適用拡大, 動物実験による確認とその限界
[ヒトの免疫賦活物質についての確認は, ヒトでのみ可能]である. これ以外の動物実験やインビトロ実験での確認の意義は, ヒトの臨床を補佐するための部分的なものになる. ただ, ヒトの免疫系の情報がここまで集まると, 動物実験による確認の意味が明らかになり, 動物実験による確認実験の方針が立てやすくなる. 人間を使った研究ができないはの当然であるが, 今後の詳細な研究は動物実験を駆使することになる.
医師の手を離れた末期癌の人たちに春ウコンを勧めた結果として, [ヒトの多くの疾患と免疫系について考察できる, 多数の情報]を得ることができた. 意図したわけではないが, ヒト免疫系を免疫賦活したときの効果効能についての結果が, 自然と集まった. その結果は驚くようなこととなった. しかし, 今まで得られた多面的な結果は, 抑えることができる全疾患を解明する途上にある. 今までの結果から, [免疫賦活が有効な疾患の範囲は, 更に大きく拡がる]ことが, 容易に予測できる.
5) 有力な治療法の少ない疾患と免疫賦活,制癌剤の副作用軽減
① 癌は, 「免疫監視説」か, 「免疫逃避説」のいずれか?
癌については, [バーネットの免疫監視説]にもかかわらず癌が発生することに対して, 「癌は免疫から逃れることによって起こる」との[逃避機構(sneaking through)説]や[多段階発癌説]などがある. 癌は自覚症状を伴う末期に近づくと回復が難しいと見られているので, 一般的には[発癌→増殖→悪化]の一方通行の説などで説明されてきている. また, 最近ではミクロな解明がますます進み, [遺伝子のコピーミスは当然であり, 癌にならないほうが奇跡],[パスウェイを抑える分子標的薬をすり抜ける道を考え出す癌],[遺伝子異常は各人が別個],[低酸素誘導因子HIF-1の発見],[正常細胞の裏切り, 癌細胞を援助],[癌幹細胞説(親分子分癌)z)]などが, 研究結果を解析して提案されている.
しかし, 春ウコンによって癌が治まってみると, 癌が免疫をスリ抜けるのではなく, また, [親分子分関係の癌]があるようにも見えない. [ [免疫機能]か[免疫の監視機構]のどちらかの働きが悪くなることが癌の増殖を許すことになる, と考えることができる. いずれにせよ, 癌は免疫系の機能低下が原因となって悪化し始める. しかし, 春ウコンによって免疫力が大きく上がると回復する.
これは[免疫系が非自己(感染源)と認識している癌]を免疫力が抑えた, としか考えられない. [逃避機構説]などには反するが, [免疫系は癌を非自己としっかり認識していて, 癌は免疫系から逃れることはできない]ことになる. これらのことから, 春ウコンによって癌が治癒することで, 現在は話題とならない[バーネット説]の正しさが証明されたといってよい. なお, 癌については諸説あるが, 後に試論(二)のなかで, それらを含めて検討してみた. また, 試論(五)で, 癌について総合的に検討し取りまとめた.
② 「自己免疫」疾患は存在しない?
アレルギー性疾患の花粉症,喘息,アレルギー性発疹,アトピー性皮膚炎,じん麻疹, および, 自己免疫疾患と言われている膠原病のシェーグレン症候群,関節炎,へバーデン結節などが春ウコンで軽快している.
「免疫には細胞性免疫Th-1l)と液性免疫Th-2m)があり, Th-1を活性化しTh-2を抑制することにより, 多くの疾患から回復する」,「樹状細胞n)はTh-2応答を抑制しTh-1応答を高める」と言われている. また, 「アレルギーなどの疾患はTh-2が上がることにより起こる」と言われている. これらの自己免疫疾患の治癒は, 「春ウコンが樹状細胞を活性化してTh-2をTh-1側に寄せてTh-1免疫を活性化した」と解釈することも可能である.
しかし, これらの疾患も, 春ウコンが免疫を賦活した結果, 単純に病原体を抑えて症状が治まっているように見える. すなわち, ⓐアレルギー性疾患,じん麻疹などは, 肝臓,腎臓,膵臓などの疾患を抑えることにより, 解毒機能が大きく向上した結果として抑えることができた, ⓑシェーグレン症候群は涙腺,唾液腺,味蕾にある病原体を免疫系が抑えたので分泌が復活した, ⓒヘパーデン結節と関節炎は[関節内で痛みの原因となる蛋白質増殖(病原体RNAが関与)を抑えることができた], とも考えられる.
肝臓,腎臓,膵臓などによる解毒限界を超え, 身体にとっての異種蛋白質(非自己)などが体内を回り始めたとき起きる症状がアレルギー反応, と見るとわかりやすい. 異種物質に対して起きる抗原抗体反応が発疹(凝集反応)なのであろう. また, アトピー性皮膚炎も同様の疾患と考えられる.
自己免疫疾患の定義からすれば, シェーグレン症候群は数十日の短期間で簡単には治まりそうもない. また, なかなか治らなかったアレルギー湿疹が簡単に治ったことも理解し難い. これらの疾患と診断されたことが誤診だったとは思えない.
自己免疫系のこれらの疾患も, 単純な感染症と考えられそうである. ただ免疫賦活法がなかったので抑えることができなかっただけであろう. 症例数を増やして再現性を確認する必要があるが, 治療法の可能性が見えてきた.
③ その他の原因不明の症候群,制癌剤の副作用軽減
[免疫系のどの部分がどのような理由で不全になっていくのか], [加齢との関係は何か], など, その原因究明は疾患と免疫系と春ウコンとの関係で興味深い.
しかし, さらにこの事実を中心に研究を深めていくと, 原因と治療法のわかっていない成人病領域の多くの疾患と[△△△症候群(シンドローム)]といわれる疾患のいくつかに, 春ウコンは解決の道を示せるのではないかと予測している.
制癌剤の副作用軽減については, 1.2に簡単に述べた.
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