スギ花粉症「舌下免疫療法」で8割が改善 千葉大病院
スギ花粉症「舌下免疫療法」で8割が改善 千葉大病院
今年のスギ花粉の飛散時期は過ぎたが、来年に備えて朗報が届いた。千葉大学病院など6つの医療機関で昨年10月から保険適用となった「舌下免疫療法」を行ったところ、治療を受けた102人のうち8割に症状の改善が見られたことが24日までに明らかになった。
「舌下免疫療法」は最低2年間、毎日1回、スギ花粉エキスをスプレーなどで舌の裏に投与する治療で、花粉が飛散する3カ月前の11月ごろまでに開始することが推奨されている。国内では2014年10月から保険適用が認められたばかりで、注射などの痛みがなく、自宅でできることと、副作用の発症率も低いことから、注目を集めている。
千葉大病院が昨年10月から今年1月に治療を始めたスギ花粉症患者102人を対象にアンケート調査を行ったところ、78%の人が「効果があった」と答えた。また例年の症状と比べたところ、69%が「症状が軽かった」を認識していた。
千葉大病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科の岡本美孝教授のチームでは、「舌下免疫療法」は治療だけでなく、花粉症の予防にも効果があるとみて、まだ花粉症の症状が出ていない発症予備軍の人を対象に2014年から臨床試験に取り組んでいる。
岡本教授は「舌下免疫療法は始めたら数日で効果が出る治療ではなく、最低2年間かけて医師と相談しながら体質改善を目指すことを留意してほしい」と話している。
なお花粉症未発症者に対する臨床試験に関心がある人は、今月から来年5月までの間に通院ができる人を対象にしており、同大ホームページで募集している。
千葉大学 耳鼻咽頭・頭頸部腫瘍学 http://orl-web2.m.chiba-u.jp/com/shiken.html
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