歴史は繰り返す、中国の「バブル崩壊」と「国際台頭」が同時進行するワケ(2/4)
歴史はくり返す。中国の「バブル崩壊」と「国際台頭」が同時進行するワケ
米日の株価は、日銀などのQEによるテコ入れで、バブルが崩壊せず膨張し続けている。QEは、不正な株価操作そのものだ。リーマン危機後、部分崩壊したままの米金融システムを延命させるため、バブルに頼らざるを得なくなった。米日の当局は、自分たちのバブルが危険な水準まで膨張していることを知っているはずだ。中国は経済成長の原動力が金融でなく実体経済(輸出や内需用の製造業など)なので、中国のバブル崩壊は、実体経済に大した影響を与えない。対照的に米日は(みせかけの)経済成長の証拠をQEなどによる金融バブル膨張の効果(株価上昇など)に頼っているので、バブル崩壊が実体経済の(見せかけの)成長を崩してしまう。
米日は、バブル崩壊の回避(延命)が最重要の戦略だ。米国勢が中国の金融界などの内部に構築したエージェントが、今回の株バブル崩壊を誘発している可能性はある。とはいえ、そもそもマスコミや国内金融界などを通じて昨年からの株バブル膨張を煽ったのは中国政府だ。今年5月以来のバブルの最後の2カ月、小口の個人投資家つまり一般市民が、マスコミや証券会社の口車に乗って株式投資に参入し、今回の暴落で最も大損した。中国政府が、米国にバブル崩壊を誘発されかねないと懸念するなら、国内マスコミや金融界によるバブル扇動を制止するのが筋だったが、そのような動きはなかった。
前回の株バブルの時、中国の経済成長は年率9%以上だった。今回、成長率は7%前後に落ちている。中国経済はそれだけ蘇生力が低下したことになるが、実質ゼロ成長の米日経済よりはましだ。米日でなく中国のバブルが崩壊するのは、経済原則に基づくものでなく、国際政治的な策略として考えるべき動きだ。しかしその一方で、中国の株バブル崩壊は、国際政治における中国の台頭を阻害するものでないのも事実だ。中国は、前回の株バブル崩壊後(つまりリーマン危機後)に、国際政治における影響力の拡大を加速している。
今回のバブル崩壊が、前回のように1年続く場合、中国株は来年にかけてもっと下がることになるが、今年のAIIBやBRICS開発銀行などの設立を皮切りに、BRICSの経済面の主導役である中国は、来年にかけて国際影響力をさらに拡大することが確実だ。前回のバブル崩壊と同様、今回も、中国のバブル崩壊と国際台頭が同時並行で進むことになる。今後数年かけてBRICSが経済規模でG7を追い抜いていく流れは変わらない。
中国株のバブル崩壊、ギリシャ危機の継続と並んで、金地金の再下落や、原油安の再加速が起きている。金地金は、信用(幻想)に頼らない実体的な価値を持っており、信用が崩れると紙切れでしかないドルや債券の究極のライバルだ。米国勢は、ドルや債券の信用が崩れるまで、信用系の金融機能である先物を使って、今後も繰り返し金相場を下落させるだろう。
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