中国は北朝鮮を説得できるのか?(4/5)
中国は北朝鮮を説得できるのか?――武大偉氏は何をしに?
(ニューズウィーク日本版 2016年2月 4日配信掲載) 2016年2月4日(木)配信
アメリカはケリー国務長官を1月27日に訪中させて、中国政府高官と会談させた。
中国は中国共産党と朝鮮労働党が中聯部を通して接触している。
これらの接触の間に、表には出ない「交渉」が行われているということだろう。
その内容が何であったのかに関しては、中国政府関係者も言わないし、筆者も聞かない。
ここは限界であり、中国政府関係者から情報を取得する際のキーポイントだ。
聞いてはならないことは聞かない。
言ってはならないことは絶対に言わない。
だからこそ、一定程度までの情報なら取得できる、という状況が続いているのである。
中国としては、核実験もミサイル発射に関しても「あの若造は中国の言うことに耳を貸さない」ということを学習してきた。
しかし何としても、六か国協議に関してはせめて「席に着く」というところまでは持っていきたい。席に着いてから何らかの妥協点にいたる「結論」が出るか否かに関しては、希望を持っていないだろう。
では、中国はどうするつもりなのか?
中国の今年の春節は2月8日で、2月7日から13日までは春節連休となる。
これを口実に、連休以降まで国連制裁決議の結論を延ばし、その間に「何らかの」譲歩を北から引き出すというのが、今の中国にできる精一杯のことなのかもしれない。
結論的に言えば、武大偉氏が、李源朝や劉雲山ができなかったことをできる、というようなことは「ない」ということだ。
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